サイアミディン

情報量を絞ることの重要性

私の大好きな漫画「ONE PIECE」の20周年特別企画、

ONE PIECE magazineの第2巻が発売されたので、購入して読んでみました。



ONE PIECE magazine Vol.2 (集英社ムック) ムック – 2017/8/4
尾田 栄一郎 (原著)


様々な特集が組まれていますが、私の興味はただ一点、作者尾田栄一郎先生のインタビュー記事です。

今回もインタビューの中で興味深いことが書かれていましたので紹介したいと思います。

(以下、p17より引用)

(前略)

―前回、漫画では想像力があれば、行った事がない場所でも描けるという話をして頂きましたが、尾田さんの想像力は、どこが原点なのでしょうか?

尾田栄一郎(以下、尾田):それは、子供の頃だと思います。

そんなに物がある時代じゃなかったので、想像力で色々と補っていたんだと思います。

他の人と違うと思った事は・・・落語が好きだった事かな。やっぱり。

―子供の頃から落語がお好きだったのですか?

尾田:好きでした。落語は基本的にラジオで聴いていたんですが、そういう「耳で情報を得る」というのは想像力が鍛えられるんだと思います。想像力で登場人物の姿形を創る必要があるので。

「笑点」などのテレビ番組も好きでしたが、もともっと落語を求めていたので、その欲求はラジオで解消していました。

ラジオで落語を聞き始めたのは小学生ぐらいの時で、楽しかったけど、学校の友だちと落語の噺だけは全く合わなかったですね(笑)。

(後略、引用ここまで)


なるほど、と非常に考えさせられる内容と思いました。

以前、テレビは情報量が多く到底処理できない速さでめまぐるしく情報が変化するため多くの場合無駄な時間を過ごしてしまうということを記事にしましたが、

落語の場合は情報を耳からの音声に絞ることで情報処理をしやすくなります。

その代わり情報量が少ないので、そこは自らの想像力を鍛える訓練になっているというわけです。

似たような話は盲目のピアニストの辻井伸行氏のお母さんの子育て論にも通じるものがあるように思います。

やはり凄い人というのは、そうなるべくしてなっていると思わされます。


私は落語を聞かないですね。なぜと言われても自分でもよくわからないのですが、、

おそらくは、こどもの頃からあまりそのような情報と接する機会がなかったからというのと、

テレビやゲームといった他の魅惑的なものに自分の時間の多くを費やしてしまっていたからというのが大きいかもしれません。

大人になってからは多少落語にも興味を持つようになり、落語の名人のDVD付きの本を買ったりしたこともあったのですが、

どうも長時間その場でじっとして聞くというのが難しいのか、落語を楽しむという領域まで届きません。

幼い頃からそれが当たり前という環境で育っていれば別ですが、

そういう習慣のない人間が、長時間同じ場所でじっとして音声情報だけに集中するという作業をするには訓練が必要であるように思います。

何かをしながらバックミュージックのように流すというのではあまり意味がないと思っています。車の運転中に落語のCDをかけたこともありましたがそういう場合ほとんど内容が頭に入ってきません。

やはり聞いて登場人物を想像したりする以上は、集中力が必要であり片手間に行えるものでは到底ありません。

まさに筋トレと同じように、落語を聞けるようになるにも日々の鍛錬が必要なのかもしれません。・・・考えすぎでしょうか。

しかし想像力というのは医療現場でも大事な能力です。

尾田先生を見習って今一度落語にチャレンジしてみようかなと思いました。


同じように情報を絞って想像力を鍛えるという意味では、落語より読書の方がハードルが低いかもしれません。

なぜならば落語は情報量は絞られているものの、情報が流れてくるスピードをこちらでコントロールすることができませんが、

読書の場合は読む速度を自分で調節することができるし、情報量も目で読む文章に絞られているからです。

本を買い過ぎてしまい、買った本の情報量を自分は処理できていないことは日々反省です。

情報量を絞るということはいろいろな意味で大切なことなのかもしれません。


たがしゅう
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落語

私も正直、子供の頃に落語に触れた記憶はないんですよね。
両親も祖父母も落語を聴いたりしていたところを見たことないです。
ただ、小学生時代に祖父母の町内会では年一回貸切バスの日帰り旅行がありそれに便乗させてもらい、帰りのバスで皆んなが眠ったり静かになっていたところに謡曲?落語?小噺?のテープがかかっていたのが妙にマッチングしてうっとりしながら聴き入っていたのは覚えています。

小林秀雄は喋りの勉強に、鎌倉の海を歩きながら落語を練習していたと読んだ記憶があります。
たがしゅう先生も医師という職業柄人前で喋ることが多いと思いますし落語に興味を持つのは良いかもしれませんね。
とっかかりとして、アニメ化もされ手塚賞も取った人気マンガ雲田はるこさんの『昭和元禄落語心中』や、こちらも評判が高い立川談春さんの『赤めだか』これは講談社エッセイ賞を受賞した随筆です。
あとは、あまちゃんなどの脚本家宮藤官九郎さんのドラマ『タイガー&ドラゴン』など。
私の友人はクドカンのこのドラマで落語にハマり寄席などもいったそうです(笑)。
とっかかりはなんであれ、ハマったもん勝ちというか面白さを知ることには発見があると思います。

Re: 落語

三谷 さん

 情報を頂き有難うございます。
 御紹介頂いたお話、注目してみたいと思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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