サイアミディン

糖質制限と体内時計

そう言えばここ数年、目覚まし時計というものをまともに使っていません。

それは明らかに糖質制限を始めた事によって起こった変化の一つです。

糖質制限実践前までの生活では目覚まし時計が必要不可欠の存在でした。

例えば私の高校生時代は早朝補習というものがあり、高校までの距離も遠くて、

毎朝5時30分起きで出発しないと間に合わないようなスケジュールで目覚まし時計の力を借りる事は必須の状況であって、

目覚ましをかけているにも関わらず二度寝してしまい、母親に起こされつつ、ギリギリの時間で登校するという日もしばしばでした。

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糖質制限の本質とは

前任の病院の最終当直の日、

私は引き継ぎの資料作りや自分が診た患者さんの情報整理などで、

気がつけば早朝4時まで夜通しで作業し続けていました。

今から寝たら完全に寝坊しそうだなと思いながらも睡魔に襲われましたが、

翌日は引越し作業や病院各部署への挨拶回りがメインで実質フリーの1日でしたので、

そのまま目覚ましもかけずに、眠気に身を任せて眠ってしまいました。

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糖質制限は人の命を救う事ができる

江部先生の講演は過去に何度も聴講していますが、

すごいのは聴くたびに内容が更新され、また新しい気づきを与えてもらえるという事です。

今一番の注目点はSGLT2阻害剤が「薬物による糖質制限」として位置付けられているということ、

そして2015年11月にそのSGLT2阻害剤を用いた大規模臨床試験「EMPA-REG outcome trial」において、

SGLT2阻害剤がそれまでに糖尿病約にはなかった心血管イベント及び全死亡の発症率を低下させるという画期的な臨床効果が証明され、

そしてそのメカニズムとして今まで一般的には危険視されていたケトン体の上昇が、実は有益な効果をもたらしていたのではないかという事が、

SGLT2阻害剤を通じてようやく世界的にも認められ始めたという点ではないかと思います。

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人生を変える「物語」と正しく向き合う

鎌倉時代後期の僧、親鸞の思想を弟子たちがまとめ上げた書物「歎異抄(たんにしょう)」は、

当時の仏教の概念を覆すパラダイムシフト級の改革思想が集積された書でした。

具体的にはそれまで自分が頑張って修行し念仏を唱えて浄土に行く事を目指した「自力」の宗教から、

そうではなくてどのような人間も最終的に仏様が救ってくれるのであり、この身のままお任せして浄土に導かれるという「他力」の宗教へと仏教の方向性を真逆に変えた書でした。

それだけ聞くと何もしなくても仏様が助けてくれるんなら悪い事やりたい放題なのかと、よく誤解されがちな本としても歎異抄は知られているのですが、

そうではないのだという事を、「100分de名著」という番組で如来寺住職で宗教学者の釈徹宗(しゃく てっしゅう)先生が大変わかりやすく解説されていました。

歎異抄の後序には親鸞が生前常々語っていたという言葉を弟子がしみじみと思い出すという場面が描かれています。その言葉とは、

「弥陀の五劫思惟(ごこうしゆい)の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり」

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糖尿病に関係なく糖質制限すべし

2016年10月8日にNHKで「血糖値スパイクが危ない!」と題したスペシャル番組が放送されていました。

持続的な血糖上昇ではなく、スパイク状の血糖値上昇も様々な病気の温床となるという事実を伝え、

食後血糖測定の重要性を広く一般に伝えた特集という事で意義の大きい番組であったと思います。

医療現場で知られるグルコース・スパイクという言葉を、一般に伝わりやすいように「血糖値スパイク」と表現していたことも評価できます。

ただそれにも関わらずその本質的対策に当たる糖質制限を紹介せずに、食べる順番とか朝ごはんを食べるとか食後のちょこちょこ運動とかの回りくどい方法の紹介に終始したという点で残念さの残る内容でした。

その事はさておき、今回はその番組でもう一つ私が注目した事を紹介したいと思います。

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ジストニアと糖質制限

引き続き、豚皮揚げを食べる会 in 横浜での気づきについて書きます。

ピアノが上手である事で有名な夏井先生の主催する会という事もあったので、

参加者の中には夏井先生のピアニスト仲間の方もおられ、少しお話しをさせて頂きました。

その方自身は糖質制限の実践で長年患っていた花粉症がよくなったという事をおっしゃっていました。

それ自体は糖質制限実践者の間ではよく見聞きする話なのですが、話題は移りピアニストの中に局所ジストニアと呼ばれる職業病があるという話に移りました。

ジストニアというのは筋肉が自分の意図とは関係なく異常に緊張した状態のまま固定してしまう症状の事で、ピアニストの場合は鍵盤を弾くときの手の局所だけにその症状が出たりします。

その局所性ジストニアをきたすピアニストがきまって糖質ばっかり食べているので、もしかしたら糖質制限でジストニアもよくなるのではないかというご意見を伺ったのです。

おそらく糖質制限とジストニアの関係を論じた人は過去にいないと思います。曲がりなりにも私は神経内科医ですので、今回はこの問題について考えてみたいと思います。

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栄養補給するのに栄養失調になる理由

先日の日本病態栄養学会年次学術集会において、

さまざまな話題が取り上げられていましたが、

その中の話題の一つ、リフィーディング症候群について考えてみたいと思います。

リフィーディング症候群というのは「re-(再び)」+「feeding(食糧を与える)」ということで、

慢性的な栄養不良状態が続いている患者に、積極的な栄養補給を行う事により発症する一連の代謝症候群の総称です。

この症候群を起こさないようにするために、飢餓状態から栄養を入れる時はゆっくり入れなければいけないということなのですが、

これは入れる栄養を「糖質」主体にするから起こってくる現象なのではないかと思います。

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不可逆的な変化になる前に

糖質制限を始めるなら早ければ早い方がいい、というのが私の考えです。

その事は「糖質制限をやってはいけない病態」の事を考えればわかってきます。

例えば、腎機能障害で糖質制限をやってはいけない理由は、

糖質制限をする事によって、相対的に蛋白質の量が増え、

増えた蛋白質を腎臓で処理する際に腎機能障害がある人は負担になるから、糖質制限すべきではないという論理です。

しかし、そもそもどうして腎機能障害になったのかを考えれば糖質過剰摂取は大きく影響しています。

血糖値の乱高下による酸化ストレスを介した動脈硬化リスク上昇しかり、血糖コントロール不良による糖尿病性腎症の悪化しかりです。

糖質摂取を繰り返す事によって徐々に腎機能が低下していき、

いつしか糖質制限だけでは対応しきれない状態にまで弱っていってしまうのです。

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「色素性痒疹」熟考

糖質制限とケトン体上昇(ケトーシス)は切っても切れない関係にあります。

基礎インスリンが保たれている事が大前提ですが、ケトン体が上昇している事は糖質制限がうまくできている事の裏返しでもあります。

しかしケトン体上昇が急激すぎると、インスリンの緩衝作用が間に合わずに体にトラブルを起こす事があります。その一つが「色素性痒疹」です。

色素性痒疹は10代から20代の若年層の女性に多くみられ、主として首の後ろから肩にかけての上半身に、赤みとともに非常に強いかゆみを急激に生じます。一般的なステロイド軟膏は無効だそうです。

詳しい原因は不明ですが、糖尿病や過度のダイエットを契機に発症する事が多い事から、

急激なケトーシスが病態に関与しているのではないかと言われています。

ただ私は個人的に8日間の断食をして、10142μmol/L(基準値:130μmol/L以下)まで自身の総ケトン体を急上昇させた事がありますが、

皮膚の症状は全く観察されませんでした。どうやらケトーシスだけが原因ではないようです。

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本態性振戦と糖質制限

緊張すると手が震える事ってあると思います。

緊張する状況というのは、交感神経過緊張状態ですので、

緊張というストレスに対して体が対応しきれていない一つの傍証という事になると思います。

そういう時は深呼吸をするなどして副交感神経を働かせるように心がければ大抵の場合は治まりますが、

それが治まらずに手が震え続けてしまうという状態になる事があります。

そういう状態となる病気の一つに「本態性振戦」というのがあります。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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