サイアミディン

足りないものを探す旅

もはや国民病として不動の存在となったがんという病、

たとえ上手に糖質制限をしていたとしても、抑え切れないステージがあることを私は知っています。

糖質制限は理論的に考えてがん抑制的に働いて然るべきなのに、

ある時点から不可逆的な転帰を辿る事実が厳然としてあるのです。

そんな事実に直面すると自分の無力さ、未熟さを否が応でも痛感させられます。

中医学とか、ホメオパシーとか、私がまだ扱いきれない医療の名医がもし診ていたら治すことが出来ていたのではないか、

そう思うとやりきれませんが、それでも一歩ずつ前に進んで行くしかありません。

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依存物質をとる行動は主体的か

私が外来をしていてよく出会うのは睡眠薬常用の高齢患者さんです。

そのほとんどがベンゾジアゼピンとか非ベンゾジアゼピン系と呼ばれる依存性の強い睡眠薬を内服されています。

彼ら彼女らは皆、「睡眠薬のおかげで眠れている」「睡眠薬がなければ眠れない」と思い込んでおり、

他の薬であれば飲み忘れる事が多々あっても、睡眠薬だけは忘れずにもらいに来ます。

飲み忘れると眠れないだけではなく、眠れないことによる不安やストレスで身体の調子を崩してしまうからです。

こういう患者さんは実はただ眠れないだけではなく、その裏に交感神経過緊張状態が隠れていることが多いです。

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長い楽(らく)からは逃れ難い

私が今勤めている病院では、

寝たきりやそれに近い状態の御高齢患者さんが入院される事が多いです。

寝たきりと言えば、普通仰向けでの寝たきり姿勢をとるわけですが、

そのような状態の患者さんに高頻度で見られるトラブルが誤嚥性肺炎、尿路感染症、そして褥創です。

ひとたび寝たきりになると、それらの感染症をしばしば繰り返したり、一旦できた褥創がなかなか治らなくなったりします

だからそうならないように寝たきりを予防しようというのが、世の中の一般的な風潮だと思います。

実際に寝たきり患者を多く扱う病院の立場としては、予防などと言っていても理想論であって、

今眼前に立ちはだかる喫緊の課題としてこの問題に取り組まなければならない事情があります。

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糖質制限希望の患者さんの受け皿を作る

先日の鹿児島糖質制限講演会に参加して下さった方が、

糖質制限での診療を希望されて私の外来に受診されるという出来事がございました。

かなり遠いところからわざわざ来られていたので誠に恐縮でしたが、

折角御希望頂いているので精一杯診させて頂くことに致しました。

ただこの患者さん、もともとかかっている病院へは何も告げずに薬が無くなるタイミングで私の所を受診され、

それまで打っていたインスリンも自己判断で止められたとのことでした。

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医療関係者には糖質制限を勧めにくい

人間はそれほど合理的な生き物ではないと以前も書きました。

医師であれば誰でも、たとえどんな人物が患者として訪れようと平等に公平に診療に当たる事が、世間に求められている医師像ではないかと思います。

そうしたいのはやまやまなのですが、私の場合、相手によって診療内容を変えざるを得ない場面がどうしてもあるのです。

その一つの例は、相手が医療関係者、もしくは患者さんの近しい家族に医療関係者がいる場合があります。

一般論としても患者が医療関係者の時の診察は、まるで自分の行いが試験されるかのように感じられ緊張してしまうのですが、

私の場合は自分が糖質制限推進派医師ということが大きく関わってきます。

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根本原因への対処を他人はしてくれない

診療をしているとたまに、3か月に1回くらいの頻度で通院している患者さんを診る機会があります。

そういう患者さんは、高血圧症とか脂質異常症とか高尿酸血症とか、いわゆる生活習慣病の薬をもらうことが受診の目的で、

余計なことはいいからとにかく薬を出してもらえればそれでいいという雰囲気を醸し出しておられる方が多いです。

一方でそういう患者さんに限って過体重であったり、肩こりが慢性化していたり、

是正すべき生活習慣があるので、根本的に治療するためには生活指導が欠かせないという場合も結構あります。

ただそういう患者さんに対して、私が生活習慣の是正のため糖質制限指導をするかというと、

以前はしていた時期もありますが、今は何も言わずに患者さんが望むがままに薬を処方しています。

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代謝の乱高下がもたらす弊害

先日30代男性の患者さんが約1週間前に右足の親指に痛風発作をきたしたとのことで、

痛風再発予防のための内科管理を勧められて私のところを受診されました。

この方は昨今の炭水化物抜きダイエットのブームを受けて、

夜の食事で炭水化物を食べないように気をつけているという、いわゆるプチ糖質制限の実践者でした。

それ以外の食事はと言うと、朝は欠食で、昼は炭水化物を普通にあるいは多めに食べているとおっしゃっていました。

そんな中、痛風で問題となる尿酸の値は7.0mg/dLという数値で、

基準値は2.0-7.0mg/dLとされていますので、ギリギリ正常範囲の人が痛風発作を起こしたということになります。

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自ら病気を呼び込む心の在り方

自分の弱さを露呈した後に書くのも恐縮なのですが、

本日は他人の弱さも気になってしまうというお話です。

私の病院では私が担当する入院患者さんには基本的に半糖質制限食と名付けた主食半量、副食増量の食事をお勧めし、

糖尿病などさらに厳格な糖質制限を行うメリットが明らかにある場合は、本格的な糖質制限食を強くお勧めするというスタンスを勧めています。

先日皮膚癌の術前でその待機期間中に落ちている体力を戻すために当院へ入院された高齢の患者さんがおられました。

本当は癌に対しては厳格な糖質制限を行うメリットが大きいと私は考えているのですが、

院内スタッフの混乱や周囲医療機関との衝突を避けるため、この状況では私は半糖質制限食をまず勧めるようにしています。

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老衰か否か

どんな薬にも反応せず、薬を飲むのを拒否される進行期認知症の患者さんの話をしましたが、

こういう状況を見ると「老衰」という言葉が頭をよぎります。

しかし老衰というのは基本的には結果論であって、

後から見ればこれは老衰だったと思い返せることであっても、

その状態を何とか改善させようと努力している時には老衰とは考えずに考えられる治療選択肢を探しています。

その段階で老衰だと判断してしまえば、それはともすればあきらめとも捉えられかねません。

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もはや食べない人を見送れるか

認知症の症状と言えば、真っ先に思いつくのは「もの忘れ」ですが、

実際にはもの忘れ以外に様々な症状があり、現場で問題となっていることが多いです。

中でも家族や介護者を悩ませるのが、周辺症状と呼ばれる症状群で、これは一般にBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:認知症の行動と心理症状)と呼ばれています。

BPSDには興奮や幻覚など今までになかったものが現れる陽性症状と呼ばれるタイプのものと、

意欲低下や食欲不振など今までできていたことができなくなる形で症状となる陰性症状と呼ばれるタイプのものがあります。

とりわけ私が一番悩ましいと感じるのは陰性症状、特に食欲不振の問題です。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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