サイアミディン

自ら病気を呼び込む心の在り方

自分の弱さを露呈した後に書くのも恐縮なのですが、

本日は他人の弱さも気になってしまうというお話です。

私の病院では私が担当する入院患者さんには基本的に半糖質制限食と名付けた主食半量、副食増量の食事をお勧めし、

糖尿病などさらに厳格な糖質制限を行うメリットが明らかにある場合は、本格的な糖質制限食を強くお勧めするというスタンスを勧めています。

先日皮膚癌の術前でその待機期間中に落ちている体力を戻すために当院へ入院された高齢の患者さんがおられました。

本当は癌に対しては厳格な糖質制限を行うメリットが大きいと私は考えているのですが、

院内スタッフの混乱や周囲医療機関との衝突を避けるため、この状況では私は半糖質制限食をまず勧めるようにしています。

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老衰か否か

どんな薬にも反応せず、薬を飲むのを拒否される進行期認知症の患者さんの話をしましたが、

こういう状況を見ると「老衰」という言葉が頭をよぎります。

しかし老衰というのは基本的には結果論であって、

後から見ればこれは老衰だったと思い返せることであっても、

その状態を何とか改善させようと努力している時には老衰とは考えずに考えられる治療選択肢を探しています。

その段階で老衰だと判断してしまえば、それはともすればあきらめとも捉えられかねません。

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もはや食べない人を見送れるか

認知症の症状と言えば、真っ先に思いつくのは「もの忘れ」ですが、

実際にはもの忘れ以外に様々な症状があり、現場で問題となっていることが多いです。

中でも家族や介護者を悩ませるのが、周辺症状と呼ばれる症状群で、これは一般にBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:認知症の行動と心理症状)と呼ばれています。

BPSDには興奮や幻覚など今までになかったものが現れる陽性症状と呼ばれるタイプのものと、

意欲低下や食欲不振など今までできていたことができなくなる形で症状となる陰性症状と呼ばれるタイプのものがあります。

とりわけ私が一番悩ましいと感じるのは陰性症状、特に食欲不振の問題です。

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体調を感じる力をメンテナンスする

常日頃、このブログで「体調は最良のバロメータ」ということを言っておりますが、

自分の体調を冷静に観察できる力がなければ、このバロメータは正しく機能しないことには注意しておく必要があります。

というのも先日、診療の中でこんなことがありました。

70代の女性で風邪を引いたと言われて内科を受診された患者さんです。

私は漢方を扱う医師ということもあり、脈とかお腹とか比較的患者さんの身体をよく触れるのですが、

風邪云々の前にこの患者さんの手を触るとまるで氷のように冷たく冷えていることに気付きました。

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専門科別医療が生み出すポリファーマシー

てんかんという脳の病気があります。

何らかの原因で脳の神経細胞が過剰興奮を起こし、痙攣や意識障害といった形で症状を呈する疾患のことです。

画像上何も異常がない場合に起こすてんかんの事を「特発性てんかん」と呼ぶのに対し、

画像で異常が確認され、その異常部位を発作の焦点として発症するてんかんの事を「症候性てんかん」と呼びます。

高齢者で初発の痙攣発作を起こす時に多いのは脳梗塞の既往があったり、知らないうちに隠れ脳梗塞を起こしたりしている場合が多いです。

脳梗塞を起こしている部位で脳波が乱れやすくなるからだと考えられています。

しかし一方であまり知られていないかもしれませんが、血糖値が高くなり過ぎることによっても痙攣発作は起こります。

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他人には決して気付けないこと

先日私が入院で診ていた90代の女性から思わぬ事を言われました。

私、自分の体調が悪い原因がわかったわ

何ですかと尋ねると、「パジャマのゴム紐が私にはきつすぎたようなの。緩めてもらったらスッキリしたわ。

何だそんなことかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

これはなかなか素晴らしい着眼点だと私は感じました。

パジャマのゴム紐の締め付けがきつければ、その部分の血流が悪化します。

血流の悪さは万病につながりうる要素であるからです。

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限られた環境で最善を考える

私はこれまでの医師人生の中で、

救急車を受け入れたり、様々な検査機器が整備されているいわゆる「大きな病院」で働いていたことの方が多かったです。

「大きな病院」にいれば、患者さんの急変があっても、

診察の後、必要な緊急検査を行い、病態に応じた適切な処置が行いやすい状況にあります。

ところが今いる「小さな病院」では、院内で十分な検査ができません。行える処置も限られています。

そうすると限られた検査と限られた処置で対応するためには、問診と診察という身一つで行える技術を磨くことが不可欠です。

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糖尿病患者に糖質制限指導をすべきでない時

重度の糖尿病があり重度の認知症がある高齢患者さんを入院で担当しました。

私の病院では栄養士さんに掛け合った結果、

糖尿病患者さんには、糖質20%代までの糖質制限食を提供できる体制になりました。

この患者さんにも当院で実施可能な最大限の糖質制限食を勧めるべく、

初回診察の際に念入りに糖質制限の理論を説明しました。

患者さん御本人は認知症があり到底理解できる状況ではなかったので、

配偶者の方を中心に御家族へ糖質制限食の導入に理解を求め、御了解を頂きました。

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一見伝わったようであっても

私が担当する入院患者さんには、院内の栄養士さんの協力を得て、

主食を半量にして、副食を増量した「半糖質制限食」という食事を基本的に全員におすすめしています。

理由はリハビリ目的で他院から紹介で来られる患者さんが多いということもあって、

リハビリにおける高蛋白食の重要性が指摘されてきているからというのが一つ、

もう一つは、糖質量を抑えることで減薬を行いやすくしたいからです。

例えば、糖質頻回過剰摂取に伴う高インスリン血症は、原因不明の高血圧の原因になっていたりします。

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治すだけが治療ではない

私は神経内科医として進行期パーキンソン病の患者さんを診る機会があります。

とあるパーキンソン病患者さんはベッド上でずっと寝たきりで、

常に無表情で口を開いたままいびき様の痰が絡むような呼吸をしています。

何をするにも意欲や覇気は感じられず、まともに意志表示もできない、ベッド上なされるがままの状態です。

口をずっと開けたままにしているので、口腔内は乾燥し外来異物や細菌が侵入しやすい状況で、

唾液も誤嚥してしまいいつも吸痰が欠かせず、それでもしょっちゅう微熱を繰り返しています。

せめて少しでも病状がよくなるように、こういう患者さんに私は鼻呼吸と深呼吸をことある毎に指導するのですが、

やってくれるのは一瞬だけ、少し目を離すと再び大きな口を開けての口呼吸に逆戻りです。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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