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サイアミディン

無駄な指導にこだわらない

当院へ時々、働き盛りの男性が健康診断目的で来られることがあります。

会社からの指示で受診されているのでしょうが、そういう方で高率に喫煙習慣が認められます。

喫煙は強力な酸化ストレス源となりますし、肺癌、喉頭癌、肺気腫をはじめ、呼吸器を中心とした様々な疾患の増悪リスクであることは、

今までの医学の中ででかなり確かめられてきています。

だから私も決まり文句のように禁煙することをおすすめするのですが、

これまでに禁煙指導をしてみて手応えを感じたことはほとんどありません。

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緩やかな糖質制限食で脳卒中を予防できなかった一例

正しい科学的思考とは事実をもとに考えていくことだと私は考えています。

その意味で私は医学論文に書かれていることより、実際に自分の目で確かめたことを重視しています。

先日当院における糖質制限教育入院システムについて御紹介致しましたが、

これはあくまでも患者さん自身が希望された時のみに適用されるシステムです。

当たり前のようですが、糖質制限にまつわっては本人は希望していないけれど、家族に強烈に勧められるというような状況もしばしば起こり得ます。

しかしたとえどんなに家族に勧められようとも、本人が希望していない教育入院を私はお受けしないことにしています。

なぜならば、本人の意図していない糖質制限は本人にとっての大きなストレスとなりうるからです。

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健診には主体性が不可欠

健診で病院を訪れたとある30代の女性患者さん、

問診票の自覚症状を書く欄には「なし」と書かれていました。

診察が始まり、「気になっている症状はありませんか?」と尋ねると、

「ないです。生理痛があったりはしますけど。」

ん?と思いさらに踏み込んで聞いてみると、月経痛にはかなり前から悩まされているとのことでした。

ピルは効かず、町の漢方専門の薬局で相談し、高い漢方薬をいろいろ試してみるもどれも効かず、

産婦人科でホルモン治療を行うも、今度は卵巣過剰刺激症候群という状態となり、余計に調子が悪くなったので、

結局今は何も治療せずにただ我慢をしているのだというのです。

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足りないものを探す旅

もはや国民病として不動の存在となったがんという病、

たとえ上手に糖質制限をしていたとしても、抑え切れないステージがあることを私は知っています。

糖質制限は理論的に考えてがん抑制的に働いて然るべきなのに、

ある時点から不可逆的な転帰を辿る事実が厳然としてあるのです。

そんな事実に直面すると自分の無力さ、未熟さを否が応でも痛感させられます。

中医学とか、ホメオパシーとか、私がまだ扱いきれない医療の名医がもし診ていたら治すことが出来ていたのではないか、

そう思うとやりきれませんが、それでも一歩ずつ前に進んで行くしかありません。

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依存物質をとる行動は主体的か

私が外来をしていてよく出会うのは睡眠薬常用の高齢患者さんです。

そのほとんどがベンゾジアゼピンとか非ベンゾジアゼピン系と呼ばれる依存性の強い睡眠薬を内服されています。

彼ら彼女らは皆、「睡眠薬のおかげで眠れている」「睡眠薬がなければ眠れない」と思い込んでおり、

他の薬であれば飲み忘れる事が多々あっても、睡眠薬だけは忘れずにもらいに来ます。

飲み忘れると眠れないだけではなく、眠れないことによる不安やストレスで身体の調子を崩してしまうからです。

こういう患者さんは実はただ眠れないだけではなく、その裏に交感神経過緊張状態が隠れていることが多いです。

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長い楽(らく)からは逃れ難い

私が今勤めている病院では、

寝たきりやそれに近い状態の御高齢患者さんが入院される事が多いです。

寝たきりと言えば、普通仰向けでの寝たきり姿勢をとるわけですが、

そのような状態の患者さんに高頻度で見られるトラブルが誤嚥性肺炎、尿路感染症、そして褥創です。

ひとたび寝たきりになると、それらの感染症をしばしば繰り返したり、一旦できた褥創がなかなか治らなくなったりします

だからそうならないように寝たきりを予防しようというのが、世の中の一般的な風潮だと思います。

実際に寝たきり患者を多く扱う病院の立場としては、予防などと言っていても理想論であって、

今眼前に立ちはだかる喫緊の課題としてこの問題に取り組まなければならない事情があります。

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糖質制限希望の患者さんの受け皿を作る

先日の鹿児島糖質制限講演会に参加して下さった方が、

糖質制限での診療を希望されて私の外来に受診されるという出来事がございました。

かなり遠いところからわざわざ来られていたので誠に恐縮でしたが、

折角御希望頂いているので精一杯診させて頂くことに致しました。

ただこの患者さん、もともとかかっている病院へは何も告げずに薬が無くなるタイミングで私の所を受診され、

それまで打っていたインスリンも自己判断で止められたとのことでした。

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医療関係者には糖質制限を勧めにくい

人間はそれほど合理的な生き物ではないと以前も書きました。

医師であれば誰でも、たとえどんな人物が患者として訪れようと平等に公平に診療に当たる事が、世間に求められている医師像ではないかと思います。

そうしたいのはやまやまなのですが、私の場合、相手によって診療内容を変えざるを得ない場面がどうしてもあるのです。

その一つの例は、相手が医療関係者、もしくは患者さんの近しい家族に医療関係者がいる場合があります。

一般論としても患者が医療関係者の時の診察は、まるで自分の行いが試験されるかのように感じられ緊張してしまうのですが、

私の場合は自分が糖質制限推進派医師ということが大きく関わってきます。

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根本原因への対処を他人はしてくれない

診療をしているとたまに、3か月に1回くらいの頻度で通院している患者さんを診る機会があります。

そういう患者さんは、高血圧症とか脂質異常症とか高尿酸血症とか、いわゆる生活習慣病の薬をもらうことが受診の目的で、

余計なことはいいからとにかく薬を出してもらえればそれでいいという雰囲気を醸し出しておられる方が多いです。

一方でそういう患者さんに限って過体重であったり、肩こりが慢性化していたり、

是正すべき生活習慣があるので、根本的に治療するためには生活指導が欠かせないという場合も結構あります。

ただそういう患者さんに対して、私が生活習慣の是正のため糖質制限指導をするかというと、

以前はしていた時期もありますが、今は何も言わずに患者さんが望むがままに薬を処方しています。

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代謝の乱高下がもたらす弊害

先日30代男性の患者さんが約1週間前に右足の親指に痛風発作をきたしたとのことで、

痛風再発予防のための内科管理を勧められて私のところを受診されました。

この方は昨今の炭水化物抜きダイエットのブームを受けて、

夜の食事で炭水化物を食べないように気をつけているという、いわゆるプチ糖質制限の実践者でした。

それ以外の食事はと言うと、朝は欠食で、昼は炭水化物を普通にあるいは多めに食べているとおっしゃっていました。

そんな中、痛風で問題となる尿酸の値は7.0mg/dLという数値で、

基準値は2.0-7.0mg/dLとされていますので、ギリギリ正常範囲の人が痛風発作を起こしたということになります。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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