サイアミディン

複雑に発展されてきた苦味

苦いコーヒーに抗老化成分が含まれている可能性について言及しましたが、

なぜそんな大切な成分に忌避すべき苦味が仕込まれているのかということに関しては、

植物の立場に立てば、単純に「他の動物に奪われたくないから」だと言えるかもしれません。

そう考えれば「良薬口に苦し」という諺の感覚にも合います。

しかし一方でコーヒーには報酬系に働きかけやみつきにさせるカフェインが同時に含まれています。

この矛盾に関してコーヒーを研究する科学者はどのような見解を持っているのでしょうか。

今日はそれを考えるヒントとなる本から一節紹介したいと思います。

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苦味に隠された宝と罠

そう言えば、知り合いの先生から聞いたこんな話を思い出しました。

核酸代謝に関わる遺伝子の欠損で人よりも老化が早く進行してしまう早老症と呼ばれる難病があります。

ある種の早老症の患者会では、その病気にかかったこども達がほぼ例外なくブラックコーヒーを美味しそうにガブガブ飲むという光景が見られたそうです。

普通、こどもで苦いコーヒーの味を好んで飲むという子はそうはいませんので何故かはわかりませんでしたが象徴的な話でした。

しかし一方で大人になるにつれてコーヒーを砂糖、ミルクなしで楽しんで飲める人の割合は着実に増えていると思います。

先日東洋医学の五味について紹介しましたが、苦味には余分なものを排出させるという作用が書かれていました。

コーヒーの苦みに老化を防ぐ何らかの作用があるということなのでしょうか。

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本当の幸せはどこにある

年齢を重ねていくにつれ物質的な欲には執着がなくなるという話を聞いたことがあります。

若い頃にしてみれば、その先の人生がずっと続いていくような感覚がありますので、

大金持ちになって美味しいものを食べて、高級外車を乗り回し、好きな物はなんだってお金で手に入る方が幸せに違いないと思いやすいと思います。

しかし私は糖質制限を通じて様々な学びを深めていく中で、

本当の幸せというのはそういう所にあるものではないという事を感じるようになってきました。

そういう幸せは言わば対症療法なんだと思います。

いつまで経っても物欲にはキリがありません。キリがないからいつまで経っても本当の幸せには届きません。

本当の幸せはもっと身近な所にあるような気がするのです。

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糖質制限は完璧ではない

糖質制限を推進し続けて5年余り、

この理論のおかげでより安全に、より多角的に患者さんの病気を快方に持っていく事が出来るようになりました。

ただその一方で、糖質制限を行なっているにも関わらず、病気が快方に向かわない患者さんも確実に存在するという事実も明らかになってきました。

糖質制限推進派医師だからこそ見えてきた糖質制限の限界です。

そこに多くは自律神経の問題、即ちストレスマネジメントの問題が関わる事を私は提唱してきましたが、

自分に関して言えば、今それほどストレスを抱え込む状況でないにも関わらず、

糖質制限だけで超えられない壁の問題がやはり残存しています。

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「不要」部分に潜む価値

昨日紹介した『皮膚は「心」を持っていた!』にはこんな事も書かれていました。

皮膚が聴覚の一部を担っているという事について語られる一節があります。

音は空気の振動ですが、それは耳という器官でとらえられ神経を通じて脳へ伝えられ音として知覚するというのが一般的な認識ですが、

振動情報であれば皮膚でも直接感知しています。例えば和太鼓や花火の音を間近で聞いていればおなかに響くように音を感じると思います。

しかし耳が感知できる振動は可聴帯域と呼ばれる20~20000Hzの領域のみであり、

それから外れる超音波と呼ばれる振動は耳では感じられないけれど、皮膚では感じているというのです。

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複雑系×複雑系=未知数

大平先生の本を読んでいて若干消化不良だったのは、

オートファジーに関する記載がごくごく簡単にしか書かれていなかったことです。

勿論、オートファジーについて本格的に取り上げれば、それだけで一冊の本が出来上がるくらい膨大なテーマですから、

人の基本的な代謝について紹介する今回の本で取り上げれば、それこそ収拾がつかなくなりますので、深く取り上げなかった妥当性は理解できます。

ただ、オートファジーの理論を取り入れるか否かによって、

「タンパク質を食事から摂取し続けなければ生きていけないかどうか」について180度方向性が変わってしまうので、これは決して看過できない問題です。

そしてこの事は今わかっている生化学的事実だけですべてを説明しようとすると、誤解につながるという可能性を示唆しています。

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近視の真の原因とは

私は近眼、医学的に言えば「近視」です。

近視とは、近くははっきり見えるけど、遠くを見ると焦点がぼやけてしまう状態のことです。

生まれたころからずっと近視というわけではありませんでした。小学校低学年くらいまでは普通に見えていたのです。

しかし、小学校中学年頃から急速に遠くのものが見えなくなっていきました。

当時はゲームや本など近くばっかり見ているせいで近眼になるとまことしやかに言われ、

ゲームにはまっていて思い当たる節があった自分は、近視になってからは慌ててゲームを止めてみたり、

遠くにある山や緑の多い景色を眺めてみたりしたものの時すでに遅し。

一向に回復せずに幼心にショックを受けたのを覚えています。

しかし、近視の原因は本当に近くを見過ぎることなのでしょうか?

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母乳に鉄分が少ない理由

母乳は生まれたばかりの子を育てるに当たって最適な栄養源です。

糖質は乳糖、オリゴ糖を中心に構成されて控えめ、タンパク質、脂質も豊富にあり、ミネラル、ビタミンのバランスも優れた完全栄養です。

ところが、完全なはずの母乳に含まれる成分の中で少ないと言われているものが、鉄とビタミンKです。ビタミンKが母乳に少ない理由については以前私なりに考察を加えてみました。

一方で、今回読ませて頂いた藤川先生の本で鉄が数あるミネラルの中でも特に重要な役割を持つという事を学ぶことができました。

それなのに完全栄養であるはずの母乳に鉄分が少ないのは合理的ではないような気がします。

本日はなぜ母乳に鉄分が少ないのかについて私なりに考えてみました。

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「鉄欠乏症」=「鉄不足」+「鉄利用障害」

そもそもなぜ鉄は不足するのでしょうか。

鉄は生物の生命維持にとって非常に重要な物質です。

鉄が機能しなければミトコンドリアでのエネルギー産生、ストレスに関与するドーパミンやセロトニンの合成などを中心に重要システムに支障をきたします。

そんな鉄が不足するのは、普通に考えれば鉄分の摂取が少ない時という事になりそうですが、

よく考えてみて下さい。鉄はFeという原子です。原子とはそれ以上分解されない存在です。

イオン化する事はあっても、代謝で使われたからといってバラバラに分解されるわけではありません。

これがブドウ糖(C6H12O6)なら代謝を受けて、最終的に水(H2O)と二酸化炭素(CO2)へと姿形を変えますが、それとは違ってFeは使われた後もFeの形のままで消え去らずに体内に存在します。

そうすると鉄は代謝で使用された後、生体内でどのような運命をたどるのでしょうか。

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みんながそうでも自分はそうとは限らない

健康的な睡眠を維持するには、7~8時間寝るべきだという指導があります。

様々な睡眠にまつわる研究をみても、7~8時間が理想の睡眠時間だと結論付けているものが多いようです。

一方で高齢者を中心に世の中には不眠の問題で悩んでいる方がたくさんいます。

7~8時間寝なさいという指導は眠れない人達に、ある種プレッシャーを与えている部分があるのではないかと思うのです。

すなわち、「7~8時間眠ることができない自分は睡眠薬を使ってでも眠らなければ」というプレッシャーです。

しかし、7~8時間眠ることができればとにかく健康になるのかと言われれば、そういうことではありません。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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