サイアミディン

地道に活動を続ける意義

認知症の早期発見、発症予防の重要性がさかんに言われています。

とある町の調査では、認知症の予備軍と言われる「軽度認知障害」を早い段階で拾いあげるべく、

通常の健康診断のように、「もの忘れ健診」なる試みが行われています。

健診ではそれなりにたくさんの人が集まって来るのですが、

最終的に集まるのは対象者全体の5割程度であったりするのだそうです。

しかも集まって来るのはもともと健康に関心があり問題のない人が多かったりします。

ところが、本当に健診を受けないといけない人は、健診に来ていない人の中に多いというジレンマがあるのです。

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性ホルモンと認知症予防

皆さんも御存知のように,一般に女性は男性より長生きです.

一方で高齢化に伴い認知症の数が増え続けています.

認知症の中で最も多いと言われるアルツハイマー型認知症も,

男性よりも女性で多いという事が数々の疫学的研究でわかっています.

その理由を普通に考えれば,「女性の方が長生きなんだから,当然認知症にもなりやすいのではないか」と思われるかもしれません.

しかし,ある研究では年齢の影響を調整しても,女性の方がアルツハイマー型認知症が多いという事が示されています(Andersen K, et al. Gender differences in the incidence of AD and vascular dementia: The EURODEM Studies. EURODEM Incidence Reserch Group. Neurology 1999; 53: 1992-7.).

どうしてせっかく長生きな女性の方でアルツハイマー病のリスクが余計に増えるのでしょうか.

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「触れる」ことの重要性

コウノメソッドの実際を見るための,

名古屋フォレストクリニック見学でもう一つ感じた事がありました.

それは河野先生が患者さんによく「触れている」という事です.

例えばコウノメソッドでの処方で症状が改善した患者さんに対して,

「よかったね~」と言いながら背中をさすってあげたりとか,

帰り際に握手を求めたりするような動作です.

何気ないこの「触れる」という動作,認知症医療の世界では最近非常に注目されてきています.

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認知症を「治している」医者を知る

この夏,きよすクリニック以外に,

もう一つのクリニックへ見学に行きました.

本ブログでも時々紹介しているコウノメソッドを考案された,

河野和彦先生のいる名古屋フォレストクリニックです.

コウノメソッドは認知症診療に新しい価値観を与えた革命的な診療方式で,

私自身も神経内科医として認知症の患者さんと接する際に,その恩恵を少なからず受けています.

しかし必ずしも全てがうまくいくとは限らないというのが実情です.

そんな中,提唱者の河野先生が一体どのような診療をされているのかということを,

私はどうしても自分の目で確かめておきたかったのです.

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想いが伝わらない

重度認知症のある90代女性患者さんの話です.

約1年前にそれまで診ていた認知症専門医の先生が異動となり私が引き継いで診る事になりました.

いつも息子さんに連れられ車いすに乗った状態で受診されています.

この患者さんはいつもうつらうつらと眠り込んでいて,話しかけると目を開けて応答はされますが,すぐにまた眠り込んでしまうような状態です.

そこでその状態を少しでもよくしてあげようと思い,覚醒度を高める目的で「フェルガード100M」をお奨めしてみました.

ある日私は息子さんへ,「このフェルガード100Mというのは薬ではないので処方ができず,御自身で注文して頂く形になりますが,一定の効果が期待できるサプリメントです.もしよろしければ1ヶ月だけでも試してみませんか」とお話ししました.

息子さんは「わかりました」と言って下さいました.

そしていつもの抗認知症薬も処方して,その日は診察終了しました.

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フェルガードは漢方的か

認知症コウノメソッドの話題です。

コウノメソッドの中で一つ独特な治療方法として「サプリメント(健康食品)を用いる」というものがあります。

サプリと言うだけで、あまり信用しないという医師が多い中で、

メソッド提唱者の河野先生は認知症診療においてあるサプリメントを用いる事を推奨しています。

それが「フェルガード」というサプリメントです。

もともと米ぬかから抽出された成分である「フェルラ酸」と「ガーデンアンゼリカ」の二つを混ぜ合わせたサプリメントです。

ただ『米ぬか』というと糖質制限推進派医師の私としてはちょっと心配になります。

本日はこのフェルガードについて考えてみたいと思います。

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うつ病と認知症の関係

うつ病と認知症の間には密接な関連があるとされています。

特に高齢者においてはその傾向が強くみられており、一般的にはうつは認知症(特にアルツハイマー型認知症)の前駆状態としても捉えられています。

また、うつも認知症もともに高齢者に多くみられます。65歳以上において抑うつ症状は約30%、認知症は約15%にみられると言われています。

これらは高血圧、糖尿病をはじめとした生活習慣病が近年増加してきていることとリンクしている現象に思えます。

そしてうつと認知症は併存しやすいという特徴もあります。

今日はなぜうつと認知症の間に密接な関連があるのかについて考えてみたいと思います。

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コウノメソッドと漢方の共通点

以前、認知症コウノメソッドの講演を聴いて、もう一つ面白いと思ったことがありました。

認知症コウノメソッドについては過去の記事を御覧頂くとして、

認知症学は比較的新しくできた学問であり、まだいろいろな事が未整備だというのです。

その割には検査医学や病理学は発達しているものだから、

西洋医学的な発想で認知症と向き合う場合にその「診断をつける」ことが重要視されます。

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コウノメソッドの基本骨格

先週、認知症コウノメソッドの講習会に参加しました。

以前も紹介しましたが、講演された河野和彦先生は名古屋フォレストクリニックというクリニックの開業医の先生です。
河野先生は老年医学を専門にこれまで臨床経験を積み重ねられてきた先生です。

その河野先生が圧倒的な症例経験に基づいて導き出された独自の認知症診療の公式、それがコウノメソッドです。

このコウノメソッド、認知症の専門医の先生達からみると「開業医の医師に何がわかる」と相手にされていないような風潮があるのですが、糖質制限、湿潤療法と同様に一般内科医や脳外科医、患者さんを中心に広まってきています。

なぜならこの公式で実際に患者さんがよくなっているからです。

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糖質への依存と認知症

ピック病という病気があります。

認知症の原因の一つで、最近は前頭側頭型認知症(FTD)という呼ばれ方もします。

不機嫌、横柄、集中力がないという態度的な特徴や、盗癖などの反社会的行動、あるいは記憶を調べるテストでの質問の意味がわからなかったり、おうむ返しをしたりすることが多いとされ、認知症の原因疾患の中では比較的稀とされている病気です。

しかしコウノメソッド的には結構グレーゾーンや複合症例なども多いため、実感としては結構多くおられるのではないか、ということのようです。

そんなピック病の特徴の中に「病的に甘いものが好き」というものがあります。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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