サイアミディン

健康な人ほどわかってもらえない

糖尿病の怖いところは単独では自覚症状がないところです.

しかしゆっくりと確実に真綿で首を絞められるように徐々に全身の臓器をむしばんでいきます.

やがて全身の臓器に合併症を引き起こし,治療が非常に困難となっていきます.

そして現在糖尿病の患者数は年々増加してきています.

従来の糖尿病治療では血糖値はコントロールすることはできても,血糖の乱高下が防げずじりじり悪くなっていく病状を防ぐことができませんでしたが,

「糖質のみが血糖値を上昇させる」という厳然たる事実の下,糖質を制限することでその進行を止めることができるということがわかりました.

従って,糖質制限を行うことで将来の糖尿病発症予防が理論上可能となります.

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意図的にイメージづけされた言葉

「緩やかな糖質制限」という言葉がありますが,

世の中には意図的にイメージづけさせられた言葉というものがいくつか見受けられます.

例えば『脂っこい』という言葉があります.

この言葉を聞いて,良いイメージを連想する方はおそらくいないのではないでしょうか.

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従来型栄養指導の実態

患者さんへの食生活改善に対して最も大きな役割を果たすのは栄養士さんです。

医師は医師になる過程で栄養学のまとまった勉強を実はしていないということは以前の記事でも紹介した通りです。

そういう背景もあって医師であってもよほど勉強している人でない限りは、栄養学の知識では栄養士さんには遠く及びません。

しかし、それはあくまで従来の栄養学、での話です。

従来の栄養学では糖質の位置づけ・理解を根本的に間違っていたということがわかりました。

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自分の頭で納得をする

にこさん から糖質の依存性に関して御質問を頂きました.

たがしゅう先生 
いつもブログを楽しみにしています。

以前依存症に関する本をいくつか読んだことがあるのですが、たしかに、依存症の治療にはその対象になるものをきっぱりやめるべきと書いてありました。
ただ、糖質に関していえば、完全除去は理論的に不可能ですよね。
その点、薬物やタバコ、アルコールなどとは違うと思うし、そもそもこれらのものも突然やめると、離脱症状がでることがあります。
体には恒常性というものがあるので、急な変化に対応しにくい、というか。
自分が起立性調節障害なので、特にそう感じているのかもしれませんが。
どうしても、病状がゆるさないというときを除いて緩やかな制限という選択もあるのかな、とも考えていますがいかがでしょうか?

というのは、同僚たちに糖質制限をすすめても、女性のせいもあってか、まず拒否されます。まあ、私の説得の仕方が悪いんだとは思うのですが、
食べないとフラフラするとか、仕事するのにご飯食べないと無理とか、たしかに自分自身、糖質制限をはじめたら、、最初体が適応するまで、なにかかしら、不定愁訴があって少しハードル高かったです。

緩やかにはじめて、少しずつ強化というのは、やはり難しいですか?


にこさん,御質問を頂き有難うございます.

まず糖質依存の状態というのを言い換えれば,「高糖質食を繰り返すことで血糖値の乱高下を生じ,次から次へと(1日3回以上)糖質を摂取しなければ満足が得られなくさせられている状態」です(言わば日本人のいわゆる普通の食生活にあたりますね).

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緩やかな糖質制限は許容できるか

糖質が人体にとって必須栄養素ではないということがわかれば

患者さん達へは,3食主食を抜く江部先生の「スーパー糖質制限食」や緩やかなケトン食にあたる「修正アトキンス食」の手法をお勧めするのが筋なのですが,

実際に指導をしていると,「日本人の主食は米」「肉や卵を食べ過ぎるとコレステロールが高くなる」「ごはんを食べないと力が入らない」などの常識の壁が立ちはだかってきます.

私が一生懸命医学的な根拠をお話ししたとしても,常識の壁が邪魔をして私の話を心底納得してスーパー糖質制限食を実践してくれる人は多く見積もっても2割程度です.

そこでせめて最初の一歩を踏み出してもらうために「主食を今までの半分にして,その代わりおかずの量を増やすようにして下さい」という「半」糖質制限ともいうべき方法を指導する場合があります.

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解剖から学ぶ

現代医学にはまだまだわからない事が多いです。

日々診療をしていて、原因もわからず症状が進んでいってしまったり、不幸にも亡くなってしまわれる方も少なからずおられます。

だから医師は常に学び続けなければなりません。学ばなくなった医師は、もはや医師ではないと思います。

そのわからないことを解明しようとする医学における最終手段が「病理解剖」になります。

先日、巨大脳出血で亡くなられた80代の男性で、解剖が行われた方の臨床病理検討会(CPC)が行なわれました。

実際に診療にあたった臨床医と、解剖を行った病理医とで、亡くなられた方の病気の原因や病態について詳細に話し合うのです。

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炭水化物が風邪をこじらせる

糖質制限を長く続けていると,風邪を引きにくくなることを感じます.
また引いたとしても軽くて済みます.

やはり免疫力を高めるには普段の食生活がいかに大切かということを考えさせられる本日の症例です.

20代の男性で,約10日前に熱,頭痛,のどの痛みを自覚,近所のクリニックを受診して風邪と診断され,(西洋薬の)風邪薬を処方されました.

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うつ病と糖質制限

Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. Epub 2012 Apr 9.

『精神疾患(うつ病)におけるケトン食
ケトン食の気分安定性は仮説が立てられてきている(El-Mallakh and Paskitti, 2001)が、臨床的研究はこの記事の執筆時点で実施されていない。うつ病におけるKDの潜在的な役割はラットでの強制選択モデルで研究されてきており、伝統的な抗うつ薬にとってもたらされるのと同等の有益性があるとされている(Murphy et al., 2004; Murphy and Burnham, 2006)。』

本日は糖質制限(ケトン食)の抗うつ効果についてお話します.

冒頭にケトン食の効果を様々に検証したまとめ論文の訳文の中からうつ病に関する部分を抜粋してみました.

これを読むと糖質制限のうつ病に対する治療効果はまだ動物実験でその可能性が示唆されているという仮説段階の話に留まっています.

しかし私は以前にも記事を書いたように,この仮説を強力に支持します.

なぜならば,自分自身も糖質制限でうつ病を克服した経験があるからです.

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風邪に葛根湯

風邪を経験したことがない人はいないと思います.

すべての病気の中で最もよく知られた病気と言っても過言ではないくらいありふれた病気ですが,実は風邪に対する根治療法は確立されていません.

「え?でも風邪引いたら病院で薬出してもらって普通に治っているじゃない?」と思われる方もいるかもしれません.

しかし風邪は薬で治しているわけではありません.実は風邪は自然に治っているのです.

風邪の定義はいろいろありますが,最も典型的なものは「せき,はな,のどの3症状が同時に同程度存在する状態」と定義できます.

なおかつ症状が出始めて2~3日でピークを迎え,抗生物質の使用の有無にかかわらず,1~2週間程度で自然によくなる病気の一群(症候群)」というのが特徴です.

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コウノメソッドの基本骨格

先週、認知症コウノメソッドの講習会に参加しました。

以前も紹介しましたが、講演された河野和彦先生は名古屋フォレストクリニックというクリニックの開業医の先生です。
河野先生は老年医学を専門にこれまで臨床経験を積み重ねられてきた先生です。

その河野先生が圧倒的な症例経験に基づいて導き出された独自の認知症診療の公式、それがコウノメソッドです。

このコウノメソッド、認知症の専門医の先生達からみると「開業医の医師に何がわかる」と相手にされていないような風潮があるのですが、糖質制限、湿潤療法と同様に一般内科医や脳外科医、患者さんを中心に広まってきています。

なぜならこの公式で実際に患者さんがよくなっているからです。

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薬で糖尿病を抑えることの怖さ

「糖質制限なんて危なっかしいことしなくても、薬で血糖値が落ち着いていればそれでいいじゃないか」

そんな考えの医師もいますが、私はその考えには大反対です。

薬物療法で血糖値を安定させることには副作用がつきものであるからです。その最たるものは先日も記事にさせて頂いた低血糖です。前述のような事を言う医師はもっときちんと低血糖の怖さを認識すべきです。

薬の怖さはまだあります。

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顔面神経麻痺と糖質制限




『顔面神経麻痺が起きたらすぐに読む本』
著者 栢森良二
A・M・S

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺という病気があります.

表情やものをかむ力(咀嚼:そしゃく)をあやつる「顔面神経」という脳からの神経が何らかの原因によって障害され,顔の筋肉が自由に動かせなくなってしまう病気です.上図のように片側の顔面神経がやられて左右非対称のひょっとこのような顔になってしまうのが特徴です.

あまり患者さんの数としては多くはないので読者の皆様にとってはあまりなじみのない病気だと思います.しかし我々神経内科医は比較的よく遭遇する病気で,あるいは耳鼻咽喉科の先生もお詳しいかもしれません.

顔の筋肉が動かせなくなるということでまず目が閉じれず,目が渇きます.また口も自由に動かせないためによだれがこぼれます.それに何より重要なことは,うまく表情を作ることができなくなるために他人とのコミュニケーションに非常に支障を生じるために,本人しかわからない心の苦痛をも与えてしまう病気です.

はたしてどうしてこのようなことが起こってしまうのでしょうか?

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変われる人から変えていく

satyさんより興味深いニュースをご紹介頂きました.

本日、ヤフートップページに、↓の記事がありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130921-00000008-asahi-soci

 新潟県南魚沼市議会が全会一致で「朝食のご飯はコシヒカリを食べよう」という条例を可決したそうです。

 「コシヒカリのブランド力をもっと高めよう」とか、「消費量を更にアップしたい」という思いはわかりますが、他人の朝食内容を、それも条例を作ってまで規定しようとすることには疑問を感じざるを得ません(これこそホントの食事『介入』ですかね!)。全く「小さな親切大きなお世話」です。全会一致で可決という点も気持ち悪いですね。先生はどのようにお感じになりますか?


satyさん,情報をどうも有難うございます.

郷土愛があるのは結構な事ですが,それを他者へ強要するというのはおこがましい話ですね.
(※Yahooニュースの最後の「京都市議会が日本酒で乾杯する習慣を広める条例をつくった」というところも地味にひどい話です.)

「魚沼産のコシヒカリが世界一」と思っている方々にとってはその概念自体がまさに厚い厚い常識の壁になってしまっていると思います.まさかそのコシヒカリが健康を害しているとは誰も思っていないわけです.

これは大学病院の専門医が「大学病院で行う治療が最先端の治療だ」と信じて疑わない頑固な姿勢とさも似ていると思います.

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歪んでしまった栄養学

世の中には誤った常識がはびこっています.

健康食品と言うと皆さんはどのようなイメージを思い浮かべますか?

おそらく「低脂肪」「低カロリー」という言葉が頭の中を踊るのではないでしょうか?

しかし糖質制限の考え方を知った上でこの常識を見直してみると,それが誤っていることが見えてきます.

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パラダイムシフトの波に乗るために




『医療の巨大転換(パラダイムシフト)を加速する』
糖質制限食と湿潤療法のインパクト
著者 江部康二 夏井睦
東洋経済新報社


みなさんは湿潤療法という傷の治療のことを御存知でしょうか.

私は2005年頃に湿潤療法の存在を知りました.湿潤療法というのは「傷が治ろうとする力を邪魔するものを除いて,傷が最も治りやすくなる環境を作って傷を治そうとする治療法」のことです.まどろっこしい言い方をしてしまいましたが,簡単に言うと「消毒・ガーゼを一切使わない傷の治療法」です.

人間の体は傷ができた時に,傷が治ろうとするために組織修復反応が自然に働きます.例えば,傷ができた後のジクジクした液体,よく「膿んでいる」と勘違いされがちですが(医療関係者でさえも),あれは言わば傷が治るために自分の体が作った細胞培養液です.

こうした傷が治ろうとするのを邪魔するものというのが,実は「消毒」であり,「ガーゼ」なのです.

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真に骨を強くする食事

『世の中には二つの病気しかない.医者がいなくても治る病気と,医者がいても治らない病気である』という言葉を聞いたことがあります.

これは,医者がやってることなんてほんの少し患者さんの背中を押す程度のことなんだと,傲慢な医者に対しての戒めの言葉だと私は解釈しています.

そして,これだけ医療が発達したと言われる現代でも,周りを見渡すと医者から完全治癒をあきらめられている病気は意外とたくさんあります.

糖尿病,認知症,アトピー,一部のがん,神経難病の類などがそれに当たります.

しかし,糖質制限の考え方を知れば,そうした「治癒をあきらめられた病気」とも闘える術を我々は持つことができます.

そうした病気の一つに「頸椎症」という病気があります.

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見過ごされている低血糖

脳に関わる病気はとかく敬遠されがちです.

例えば「意識障害」と呼ばれる状態があります.なんとなくぼ~っとしている状態から一切反応しない昏睡状態まで何らかの原因で意識に異常をきたしている状態のことをそう呼ぶのですが,

夜間当直などをしていると救急車で意識障害の患者さんは我々のところへ結構な頻度でまわってきます.その際に脳に苦手意識を持っている医師は多いですから,「うちの病院では脳を診る医者がいないから,そのような患者は診れない.よそを当たってくれ」といったような理由で断られたりしているのです.

しかし意識障害の原因は脳以外にも様々です.むしろ脳が原因でないことの方が多いくらいです.例を挙げるとアルコール過剰,腎機能障害,ミネラルのバランス異常,薬物中毒(睡眠薬など),感染症,脱水症,血圧低下など,本来なら内科医であれば対応しなければならない状態ばっかりです.

その中でも特に重要な原因の一つに「低血糖」があります.

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徐々にやめることの難しさ

依存症の話を続けます。

依存症というのは自覚が乏しい場合が多いです。

例えば、タバコを吸って止められないという人はニコチン依存症の状態にあると言えますが、

そういう人は「タバコを吸う事によってストレスを発散することができるからいい」とよく言います。つまり自分の意志でタバコを吸っていると言うのです。

しかし実際は、喫煙者はニコチンの離脱症状から逃れるためにタバコを吸わされているようなものなのです。

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ケトン食のアスリートへの影響

Paoli A, et al. Ketogenic diet does not affect strength performance in elite artistic gymnasts. J Int Soc Sports Nutr. 2012 Jul 26;9(1):34. doi: 10.1186/1550-2783-9-34.

『背景:超低炭水化物食(very low carbohydrate ketogenic diet;VLCKD)が体重減少やメタボリック症候群の管理に広く用いられてきているにも関わらず,スポーツのパフォーマンスに関するVLCKDの影響についての研究は不足している.ケトン食は重量階級部門を含むスポーツにおいて有用である可能性があり,我々の研究の目的は瞬発力を要するパフォーマンスにおけるVLCKDの影響を調査することであった.

方法:エリートの芸術的体操選手である8人のアスリートを募集した(年齢20.9±5.5歳).1か月間の修正ケトン食の開始前と開始後30日目で体組成と様々なパフォーマンス側面(ぶら下がり下肢伸展拳上運動,地面腕立て伏せ,平行棒沈み腕立て伏せ,懸垂,スクワットジャンプ,垂直跳び,30秒連続ジャンプ)を解析した.その食事内容は緑色野菜,オリーブオイル,良質の蛋白質を含みほぼ炭水化物ゼロである魚や肉などを加えた料理や,それらの味を模倣したもの,それにいくつかハーブの抽出物を添えたものなどであった.VLCKDの際中はアスリートは通常のトレーニングプログラムを行った.同様のプロトコールから3か月後に今度はアスリートの通常食の開始前と開始後30日目でテストが行われた(典型的な西洋食:a typical western diet;WD).反復測定のため一元配置分散分析が行われた.

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糖質への依存と認知症

ピック病という病気があります。

認知症の原因の一つで、最近は前頭側頭型認知症(FTD)という呼ばれ方もします。

不機嫌、横柄、集中力がないという態度的な特徴や、盗癖などの反社会的行動、あるいは記憶を調べるテストでの質問の意味がわからなかったり、おうむ返しをしたりすることが多いとされ、認知症の原因疾患の中では比較的稀とされている病気です。

しかしコウノメソッド的には結構グレーゾーンや複合症例なども多いため、実感としては結構多くおられるのではないか、ということのようです。

そんなピック病の特徴の中に「病的に甘いものが好き」というものがあります。

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白い巨塔から学ぶこと

私は普段あまりドラマは見ないほうなのですが、

2003年にフジテレビ系列で放送された『白い巨塔』はものすごく見ていました。

これまでも1978年(田宮二郎主演)と1990年(村上弘明主演)に放送されていたそうなので、かなり広い世代に認知されている医療ドラマではないでしょうか。

私は2003年版の白い巨塔しか知らない世代ですが、唐沢寿明さん演じる財前五郎医師と江口洋介さん演じる里見脩二医師が実にハマリ役で当時医学生だった私は人事ではない思いで真剣に見ていました。

「○○教授の総回診です」というアナウンスに始まり、教授を先頭にゾロゾロと医師が並んで歩いく姿は大学病院の象徴的な姿でとても印象的な場面です。権力にまつわる医師どうしの醜い争い、医師として患者へどう向き合うべきかを問いただす名作であると今でも思います。

いろいろな問題をはらんでいる作品なので感想は一言では言えません。ただ財前医師のように厳しすぎても駄目、かといって里見医師のように優しすぎても駄目、その間で常に悩み続けながら診療をしていく、医者の仕事というのはそういうものなのだという事を感じたことをなんとなく覚えています。

最近機会があってその再放送見ることがありました。

あれからもう10年も経つのかと感慨深く思いながら見ていましたが、また時間が経ってから見ると別の見方ができてきます。

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朝はパン,ごはんは半分

患者さんの食生活をいろいろと伺っていると

「朝はパンですませます」という人が実に多いということに気がつきます.

朝はバタバタしますからね.確かに簡単にすませられるパンで終わらせた方が楽という気持ちになるのもわからないでもありません.

でも糖質制限のことを知った上でこの「朝はパン」の習慣を考えてみると,いかに悪習であるかがわかります.

なにせ例えば6枚切りの食パン1枚(60g;158kcal)には角砂糖9個分の糖質(26.6g)が含まれています.それ以外の栄養素は?たんぱく質5.6g,脂質2.64g,塩分0.8g……

糖質以外は少ないですね.糖質が主たるエネルギー源と考えている人にとっては理想の食べ物と思えるかもしれませんが,真実は逆に思います.

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実体験から考える時の落とし穴

糖質制限を理解するのに実体験が重要であったという話をいたしました.

自分が患者で糖質制限によって症状が改善すれば受け入れやすいというわけです.

その事実を重視して,その事実が起こった理由を科学的に説明することができれば,さらに理解を助けてくれます.

従って,新しい理論を理解する際に「実学を中心に」進めていく,というのは一つの良いやり方だと思っています.別の言い方をすれば,帰納(きのう)法とも言えます.

しかし帰納法を進める場合には,個々の例で起こった事実を誤った理論で誤って解釈しないよう注意が必要です.

ややこしい導入で始まってしまった本日の記事ですが,要するに言いたかったのは次のようなことです.

「糖質制限をやり始めて2,3日,体に力が入りにくくなった.糖質制限をやって筋肉が衰えるという理論を聞いたことがあるけど,実際そういうふうになったではないか.だからやっぱり糖質制限はよくない」と言われるケースがあります.これのどこが間違っているのでしょうか?

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患者の立場を知ること

小児神経科医ならいざ知らず、

基本的に成人を相手にする神経内科医でケトン食に興味を持っている医師はそうは多くないと思います。

実際に身の回りでは実際にケトン食/糖質制限の指導をしている医師は私以外にはいません。

そんな孤立無援の状態であれば、普通はカロリー制限など多数派の意見に従うというのが一般的な考え方なんだと思います。

ではなぜそんな状況にも関わらず、私は自信を持って患者さんへケトン食/糖質制限を勧めることができるのか?

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脳腫瘍と糖質制限

今,脳腫瘍の患者さんを診ています.

通常,脳腫瘍は我々神経内科医ではなく,脳神経外科医が扱う領域です.それを私が診ているのには事情があります.

実はこの患者さん,3か月前に脳生検という開頭手術で脳の組織の一部を取ってくるという検査をすでに受けたことがあるのですが,その組織にはがん細胞が見られなかったということでこれはがんではないという判断で神経内科の方に回ってきたのです.

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片頭痛とケトン食

ケトン食は片頭痛に対しても有効性がある可能性が示されています(Kossoff,E.H.,Huffman,J.,Turner,
Z., and Gladstein,J.(2010).Use of the modified Atkins diet for adolescents with chronic daily headache. Cephalalgia 30, 1014–1016.).

先日の救急当番での症例をもう一人紹介.

20代女性.
元来頭痛がひどくすでに片頭痛の治療を受けているも,症状がひどくなったため臨時受診.
なかなか薬が継続して飲めずに,なくなったところで頭痛がぶりかえしたとのこと.

私もある事情で薬を継続して飲もうとしたことがありましたが,
仕事をしながらの世代はどうしても勤務が不規則だったり,帰るのが遅かったりで薬飲むのを忘れてしまいます.
だからこの気持ちはよくわかります.

食生活にも注目している私は早速彼女の一日の食事パターンを聞いてみることに.すると,

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ステロイドなんかより…

本日は救急当番係.時間外にやってきた患者さんの臨時対応をします.印象深かった症例を一つ紹介.

症例.70代男性.
長年の糖尿病でHbA1c9~13%台と血糖コントロール不良で近医より当院の糖尿病内科へ紹介受診.
血糖不良もさることながら右の唇が下に曲がっている.右目は閉じることができず涙が出てしようがない,と.
聞けば2日前から症状があるとのことで脳梗塞が疑われ,私に連絡があった.

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ケトン食のメカニズムから見えること

この夏ケトン食について勉強したことについてもう少し続けます.

ケトン食がなぜ効くか,ということについてはまだわかっていないことも多いのですが,これまでに以下の仮説が提唱されています(Kossoff 2004 Lancet Neurolを改変).

①グルコースの代替え燃料
②GABA様作用
③神経保護効果
④神経細胞電気活動に直接作用
⑤セロトニン系賦活↑
⑥アデノシン抑制系↑
⑦グルタミン酸のシナプス小胞取込↓

ちょっと難しいかもしれませんが,いろいろ見えてくることがあります.

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依存症

依存症(addiction:やめられない心)と呼ばれる状態があります.

薬物依存やタバコ・アルコール依存などで有名ですが,実は糖質にも軽い依存性があります.甘いものがどうしてもやめられない,など思い当たる節のある方も多いのではないでしょうか.

この「糖質依存症」とも言える状態は,実際に糖質摂取をやめてみれば自分がそうであったどうかがわかります.なぜならやめて程なく異常に糖質を欲していた自分の感情がなくなることに気がつくからです.

また糖質制限をとりあえずやってみようとして「力が入らない」と言って2,3日でやめてしまう人もこの依存症である可能性があります.タバコをやめようとして,また吸いたいという欲求に負けてしまう人と同じ構図です.

また砂糖を人工甘味料へ変えてみようと勧めても不味くて変えられないという人がいますが,これも依存症である可能性があります.

これらは皆,『身体的依存』という物質(糖質,ニコチン,アルコール,薬物など)そのものによる依存性による影響です.しかし依存症には実はもう一つの側面があります.

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漢方についての私の考え

私は漢方にも興味を持っており,ちょくちょく勉強をしています.

Evidence-based Medicine(EBM;根拠に基づいた医学)が叫ばれるようになって久しいですが,漢方は徹底したExperience-based Medicine(経験に基づいた医学)です.

経験に基づいた医学はEBMのものさしで測れば「専門家個人の意見」のように一番質の低いレベルに位置づけられますが,漢方の場合はその経験の量が半端でありません.何しろ数千年単位でtry and error(試行と失敗)を繰り返されて有効性が確かめられてきています.

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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