サイアミディン

医学生が医者になるまで

どうして世の中の多くの医師は糖質制限を認めないのでしょう。

どうして多くの医師は患者の健康のために新たな領域への第一歩を踏み出せないのでしょう。

一つ言える事は、多くの医師には高いプライドがあります。私に言わせればくだらないプライドです。

一体、どこでどう変わってしまうのか?

それを考える上で本日は「医学生から医者になるまで」の過程を考えてみたいと思います。

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「お医者様」なんて思わないで

イメージというのは恐ろしいものです。

医者は一般的に「頭がいい」と思われていないでしょうか?

でも何十年もの間、「カロリー制限がおかしい」ということに医者は誰一人気がつかなかったというのが実情です。

一方で日本における多くの医師-患者関係は医師主導、患者従属のパターナリズムがいまだにはびこっています。

パターナリズムとは、『強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉すること』です。

医療に関して言えば、医学的な専門知識を持った医師が強い立場にあり、それを持たない患者が弱い立ち場にあるというから、「医師の言う通りに従っていればまず間違いはない」と考える人が実に多いと思います。

しかし、そういう時代はもうすでに崩壊しています。なにしろ医学的な知識は手に入れようと思えばネットなどでいくらでも手に入れることができます。

情報化社会という抜本的に変わった構造の中で、自分の身を守れるのは医者ではなく、他ならぬ「自分自身」なのです。

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ストレスで不調になるのははたして病気なのか

ストレスの多い現代社会です。

生きている限り何らかのストレスは受け続けていくことになります。

人はストレスを受けると交感神経が高まり、その程度が強くなると交感神経と副交感神経のバランスが崩れる、いわゆる自律神経失調をきたし、身体の不調をきたすことになります。

そして人によっては精神に不調をきたす場合もあります。

数ある精神疾患のはっきりとした原因はわかっていませんが、こうしたストレスに伴う自律神経バランスの乱れがその一因となっている可能性が示唆されます。

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まだ見えない道を作る

糖質制限の実践者は世の中ではまだまだ少数派です.

こういう状況の中で同じ想いの下に集うコミュニティの存在は重要です.

10月27日,「楽しく広げる糖質オフネット・東京」という有志で作り上げた糖質制限に興味を持つ人たちの集まりに参加して参りました.

参加者で糖尿病治療の現状と問題点について学んだり,参加者で順番に自己紹介をしながらそれぞれの糖質制限との関わり方を語り合いながら,非常に有益な時間が過ごせました.

今回思った事のひとつは,みなさん一人ひとり糖質制限に対する想いがいろいろ幅があるということと,糖尿病だけではなくいろいろな病気に対して効果があったという実体験が聞かれたということです.

こういう生の話が聞けると私は医者としてやはり間違っていない,という想いを新たにすることができます.

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何をもって治ったとするのか

糖尿病は一般的には「慢性進行性の膵臓機能不全」とされます。

すなわち「じりじりと病状が悪化していく病気」という位置づけで、一度かかったら基本的には治らないと言われています。

しかしそれは糖質50-60%を基本とした食文化での話です。

糖質制限の理論を踏まえて考えれば、膵臓に負担をかける糖質の摂取を最小限に抑えることで、早ければ膵臓の機能を復活させることができることも見えてきます。

そして膵臓を再び活動させることができれば、膵臓機能不全ではなくなるわけですから、

これは事実上、糖尿病が治ったと言える状態なのではないでしょうか。

しかし糖質制限批判の中で、「また糖質を取った際に血糖値があがる、嘘だと思えば75gOGTT(75gブドウ糖負荷試験)を受けてみなさい」というものがあります。それはその通りかもしれません。

しかし糖質制限をきちんと理解した人はわかると思いますが、

「糖質をとる」ということの意味付け、考え方そのものが変わっているので、そもそもブドウ糖負荷試験を受けとうとすら思わないのです。

要は「何をもって治ったとするのか」ということです。

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糖質摂取と冷え,むくみ

冷え症とか足のむくみは女性を中心にありふれた症状です.

これらは「病院に行くほどではない」といったレベルの状態もありうるのでおそらくは相当の人数が悩まされている症状なのではないかと想像します.

糖質の摂取は水を一緒に引き込みむくみの原因となります.また過剰に取り込んだ水は体内での水のバランスの不均衡の原因となり冷え症の原因にもなります.

西洋医学でこの冷えやむくみに対応しようとすると,血流改善薬や利尿薬で対応することが多いのですが,この方法は原因に対して無頓着なので私はあまり好みません.

一方で東洋医学,漢方はこの冷えやむくみという症状に対してもう少し根本的な部分に踏み込んでアプローチしようとします.

今日はある漢方の本を読んでいて,この話に関連するテーマの結構面白い内容の記事がありましたので紹介したいと思います.

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機能性ディスペプシアと糖質制限

医学用語の中に,「原発性」「特発性」「本態性」「一次性」とかいう言葉があります.

実はこれらは全て同じ意味で,「原因がわかっていない」ということを意味します.

このように医学用語にはやたらとわかりにくい表現が多いので,医者としてはこの難解な医学用語をいかに噛み砕いて患者さんにわかりやすく説明できるかどうかということも重要なスキルだと思っています.

さて,今回はこの「原因不明」という事から学べることについて考えてみたいと思います.

我々神経内科の病気の中で原因不明の代表格は先日も話題にした「神経変性疾患」ですが,

ケトン食を行うことでさまざまな神経変性疾患に幅広く効果が実証されてきているという研究報告があります(Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. Epub 2012 Apr 9.).

この事実を逆に考えれば,ケトン食が神経変性という現象に共通する病因に対して何らかの改善効果をもたらすという可能性が浮上します.そしてその共通する病因が,酸化ストレスではないかと私が考えたのは先日の記事で紹介しました.

今回のテーマは「機能性ディスペプシア」です.

実はこの病気も原因不明でかつ患者数が増加傾向にあるため,最近注目されてきました.

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薬に頼る国民性

「医食同源」という言葉があります.

病気の予防・治療において一番基本は食事であるというのは今までも承知していたつもりでしたが,

糖質制限の考え方を知って,より一層その重要性を感じています.

一方で,ご高齢の方を中心に診療に当たっていると,

みなさん薬にすごく頼っておられる様子がみてとれます.

例えば,先日の「そんな事よりも早く薬を出してください」という言葉にはその気持ちが現れていると思います.

しかし,そういう考え方の裏に隠れて,食事の重要性がないがしろになっていないでしょうか.

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点滴と糖質制限

医療機関で受ける処置の中で代表的なものに点滴があります。

点滴とは「水分や栄養、薬剤などが入ったボトルを血管(静脈)を通して体内へ投与すること」です。

救急の現場では必要不可欠な処置であり、脱水に対する水分補充、迅速な薬剤投与という意味で非常に有効な医療行為です。

しかし、こと栄養の事となると、ここにも誤った栄養学の常識がはびこっている事に気付きます。

というのも点滴で使われる輸液製剤の栄養はたいていの場合糖質で構成されているのです。

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楽しく広げる糖質オフネット・東京 10月例会のお知らせ

私も所属する糖質制限に興味がある人のコミュニティ、「糖質オフネットワーク・東京」からのお知らせです。

今回はなんと、私に「湿潤療法」と「糖質制限」と「自分で考える力」を教えて下さった夏井睦先生がお話をされます。

最近出版された糖質制限に関する新書についてのお話が聞ける貴重な機会です。




この本、内容かなり骨太です。読めば夏井先生のすごさがわかると思います。

興味のある方は事務局carbo.off.net@gmail.COMまで御連絡下さい。


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参加者を一般募集します

楽しく広げる糖質オフネット・東京 10月例会について

 4月[糖尿病の基礎知識」
  5月「糖質制限食はなぜ理解されないのか~医師の立場から考える~」
  6月「糖質制限食と心の安定~機能性低血糖症と食事療法について~」
   と毎月一回例会を重ね、
7月は、納涼会。
そして、8月はお休みをして、
9/29に、[糖質制限食品を試食する会]を催しました。

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10月の例会は、10月27日(日)に、
大崎駅から徒歩2分の大崎第二区民集会所
午後1時30分~4時 を予定しています。

夏井先生の新書の紹介をいたします。

『炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学』 (光文社
 夏井先生ご自身がいらっしゃってお話をいただきます。

参加希望の方は、  連絡先 carbo.off.net@gmail.COM
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実際にやってみないとわからないこと

私は糖質制限をすることによってうつ病がよくなるという事を自分で体験しています。

そして糖質制限の事を勉強していけばいくほど、うつ病だけでなく、認知症自閉症など幅広い範囲の精神疾患にも糖質制限が有効である可能性を秘めているという考えに及んでいます。

しかし先日も紹介した糖質制限批判本である『本当は怖い「糖質制限」:岡本卓 著』での「第3章 糖質制限が病気をつくる」の中で、「糖質制限で,うつ病になる」という記載もありました。

これは聞き捨てなりません。というより全く納得がいきません。なぜなら私は糖質制限で実際にうつ病がよくなっているのですから。

今回はこの「糖質制限で、うつ病になる」の項について検証したいと思います。

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自閉症と糖質制限

Kern JK, et al. Evidence of neurodegeneration in autism spectrum disorder. Transl Neurodegener. 2013 Aug 8;2(1):17. doi: 10.1186/2047-9158-2-17.

『自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder;ASD)は以前に獲得した技術や能力の損失によって特徴づけられるほとんどの子供が発達退行を経験する神経疾患である.退行してきた患児でみられるように,ASDにおける神経機能の喪失は,神経変性として説明することができる.ASDにおける神経変性や進行性脳症の研究での根拠はあるが,ASDにおける神経変性の問題についてはいまだ議論の中にある.ASDの脳における神経変性の根拠は以下のものが挙げられる.それは(1)神経細胞の減少,(2)活性化ミクログリアとアストロサイト,(3)炎症性サイトカイン,(4)酸化ストレス, (5)8-オキソ-グアノシン値の上昇,である.このレビュー論文から得られた根拠は退行や以前に獲得した技術や能力を失うことを経験するASDの子供達における神経機能の喪失の基礎に神経変性という現象があり,ASDでの神経変性の問題に対処するための治療法の研究が保証されることを示唆している.』

こどもに糖質制限をすべきかどうか,という問題はいまだ議論の分かれるところだと思いますが,

私は基本的にはこどもにも糖質制限を勧めるべきだとする立場です.

なぜなら今の世の中で何も意識せずに/あるいは従来の健康常識で言われるがままの食生活を送っていたら,まず間違いなく糖質過多に陥ってしまうということ,

そして糖質制限で起こりうるトラブルよりも糖質過多で起こりうるトラブルの方がはるかに大きく根が深いからです.

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10年後にわかること

「アンチエイジング」という言葉がありますが、

ヒトは年を取ることに抗うことはできません。時間とともに必ず年老いていきます。

一方、老化の原因の一つは「酸化ストレス」と考えられています。

そうすると糖質制限で酸化ストレスリスクを下げることによって、老化のスピードを遅くすることは可能ではないかと私は考えています。

現に糖質制限をすることによって皮膚の血流が改善し、肌ツヤがよくなります。同様の現象は骨でも起こっていると考えられます。そして認知症にも効果がある可能性を秘めています。

「糖質制限は確実なスローエイジング法である」という見方もできるのです。

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どうしてもわかってくれない人

「医者は神様じゃない.人間だからな」

というドラマ『白い巨塔』での財前医師のセリフがあります.

私も医師ですが聖人君子ではないので,いろいろな事に腹が立つこともしばしばあります.

基本的には私は自分のすべての患者さんに糖質制限の選択肢を提示したいと考えているのですが,

中にはわかってくれないばかりか,非常に反発される方もおられます.

いくら私が論理的に説明したところで,そういう方へは全く意味をなしません.

目の前に助けられる方法があるにも関わらず,誠に勝手な思い込みで受け入れようとしないのです.

しかも,それが本人ではなく,家族であるという場合があるのです.

そういう時は「なぜ,やってみもせずに勝手に決めつけるのか」と腹立たしくも思いますし,とても悲しくなります.

本日はそんなはがゆい思いで診ている,とある症例をご紹介します.

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うつ病と認知症の関係

うつ病と認知症の間には密接な関連があるとされています。

特に高齢者においてはその傾向が強くみられており、一般的にはうつは認知症(特にアルツハイマー型認知症)の前駆状態としても捉えられています。

また、うつも認知症もともに高齢者に多くみられます。65歳以上において抑うつ症状は約30%、認知症は約15%にみられると言われています。

これらは高血圧、糖尿病をはじめとした生活習慣病が近年増加してきていることとリンクしている現象に思えます。

そしてうつと認知症は併存しやすいという特徴もあります。

今日はなぜうつと認知症の間に密接な関連があるのかについて考えてみたいと思います。

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結論ありきで糖質制限を批判する専門家

現時点で世の中のスタンダードとはなっていない糖質制限を推奨する以上は,

さまざまな糖質制限批判をきちんと検証する責任があると思っています.

そんな中,糖尿病の専門家たる医師達は次々と糖質制限を批判する書籍を出版してきています.

しかし,こうした書籍の多くは,結論ありきで論理が組み立てられています.よって書いている本人にとっては筋道立てて説明しているつもりでも,客観的にみると論理が飛躍していたり,つじつまが合っていなかったりするのです.

こうした本は読む価値がないので本当はスルーしたいのですが,

糖質制限推進派の医師としてはどのような事を言っているのか確認しておく必要があります.

というわけで手始めに『本当は怖い「糖質制限」:岡本卓 著』という本の内容を検証してみたいと思います.

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やなせたかし先生の生き方

漫画家のやなせたかし先生が先日94歳でお亡くなりになられました.

やなせたかし先生と言えば,ご存じ子どもたちのヒーロー「アンパンマン」で有名ですが,

実は糖質制限の実践者でもありました.

しかもそれは,誰に教わったわけでもなく,どのような食べ物で血糖値が上がるのかということを自分でいろいろと実験され,その中で血糖値の上がらない食べ物を選ぶようにされていたようなのです.まさに「自分で考える力」を持っておられたと言えます.

そんなやなせ先生,93歳の時点で次のような書籍を書かれています.



この本には我々が学ぶべき姿勢が数多く書かれています.

そして何より注目すべきは,やなせ先生は晩年までこのような本が書けるくらい頭脳明晰であったということです.

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足してダメなら引いてみる

最近,有害なものを抜く事の重要性を強く感じています。

例えば、糖尿病の場合は有害なものは、血糖値を上昇させる「糖質」です。

これまでの糖尿病の食事療法は、この有害な糖質をそのままにして、運動や薬を上乗せして制御しようと試みられてきました。

普通に考えれば、その方法でも十分に血糖値をコントロールできれば、良い結果が出そうなものです。

しかし実際には久山町研究や2008年のACCORD試験が証明しているように、糖尿病の患者数は増えるわ、心血管疾患での死亡率が増えるわで、ろくなことになっておりません。

このように、マイナスの要因を放置したまま、状態を改善させる事は実際問題非常に難しいと思います。

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問題を先延ばしにする薬

私は神経内科医という脳・神経関係の病気を専門に扱う医者ですが、

向精神薬と呼ばれる脳に作用する薬は極力使用しないスタンスです。

特に精神安定剤、睡眠剤、抗うつ薬などはできるだけ使用しないように対処します。

なぜならばそれらの薬を使うことは原因に対して対処していることにならないからなのですが、理由はそれだけではありません。

もう一つの大きな理由は、やはりそれらの薬が及ぼす副作用、そして依存性の問題にあります。

実臨床で非常に多いのは「睡眠薬がないと眠れない」というケースです。しかし一般的な睡眠薬には依存性があるので、それはすでに睡眠薬依存の状態に陥っていると言えます。

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コウノメソッドと漢方の共通点

以前、認知症コウノメソッドの講演を聴いて、もう一つ面白いと思ったことがありました。

認知症コウノメソッドについては過去の記事を御覧頂くとして、

認知症学は比較的新しくできた学問であり、まだいろいろな事が未整備だというのです。

その割には検査医学や病理学は発達しているものだから、

西洋医学的な発想で認知症と向き合う場合にその「診断をつける」ことが重要視されます。

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主食抜いても改善しない理由

「三大栄養素のうち血糖値を上昇させるのは糖質のみ」というのは純然たる事実です.

これは物理で言う「ニュートンの万有引力の法則」並みに揺るぎない事実です.

従って,糖質を制限すれば,基本的には万人が平等に血糖値の上昇を少なくできるという恩恵を受けることができます.

そして一般的な食生活の中で,糖質摂取の大部分を占めているのが炭水化物を主成分とした「主食」です.



これは,よく患者さんに見せる画像ですが,

普通のごはん茶碗1杯(白米150g)の中には,角砂糖約17個分の糖質(55.3g)が含まれています.

角砂糖17個を食べろと言われても食べられる人はまずいないと思いますが,

我々日本人はそれを知らないうちに一日3回も繰り返しているということになります.怖い話です.

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ランナーと栄養士の認識の差

かんな さんよりカーボローディングに関する情報提供を頂きました.

カーボローディングについでですが、10月10日発売の
「Number Do」
http://number.bunshun.jp/subcategory/numberdo
に、大変面白い鼎談が載っています。
「カーボローディングは必要か」
冒頭は大会前のカーボローディングは当然という内容ですが、次第に鏑木毅氏が100マイルトレイルランのために体脂肪をメインに使う身体を作っているという話になっていますので、ぜひご一読をお勧めします。


かんな さん,どうも有難うございます.

早速雑誌を購入し,内容を読んでみました.今回はこの内容について考えてみます.

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糖尿病専門医だけの問題じゃない

一般的に専門家であればあるほどパラダイムシフトの受け入れは困難ではありますが,

「糖尿病の食事療法はカロリー制限である」という従来の常識にとらわれて行動を変えることができないのは,何も糖尿病の専門家に限った話ではありません.

これは,ほとんどすべての医師が考え直さなければならないパラダイムです.

糖尿病の専門家が次々と糖質制限に対する批判を書籍や雑誌の記事で表明し続けている状況が続いていますが,

果たして他の分野の専門医はこのパラダイムシフト進行中の中,食事療法に対してどのようなスタンスなのでしょうか.

今回はある頭痛専門医の先生の本の中から,脳卒中を予防するための食事療法について書かれたコメントについて取り上げて考えてみたいと思います.

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新理論と抵抗勢力



先日,近所の本屋でこのような光景を目にしました.

右側に積んである本はがん放置療法で有名な近藤誠先生の「医者に殺されない47の心得」という本です.

本の帯には「たちまち95万部突破」と書かれ,その脇のポップには「今,日本で一番売れている健康書」とあり,すごい注目ぶりです.

一方,左側に積んである本は在宅医療で有名な長尾和弘先生の「医療否定本に殺されないための48の真実」という本です.

右の本よりも売れ行きが悪く,帯には「たちまち重版」と書かれています.

この光景をみて,みなさんはどのようにお感じになりますか?

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老化・病気の一番の根っこ

糖質制限は糖尿病、メタボリック症候群に対してだけではなく、

アトピー性皮膚炎、多嚢胞性卵巣症候群、ざ瘡(にきび)、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、脳外傷、筋萎縮性側索硬化症など)、うつ病、認知症、がんや呼吸器・循環器系疾患のリスク改善など様々な病気へ改善効果を示すことが徐々に実証されてきています。

ここまで多岐にわたる疾患に効果を示すという事実を見ていると、

原因不明な疾患も数あれど、様々な病気はどれをとっても、元を正せば全て「ある一つの現象」から始まっているのではないかという考えが頭の中をめぐります。

それは『酸化ストレスの増加』です。

生きることは、いわば「酸化ストレスを繰り返し続ける事」です。

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糖質制限指導の方法論

現状では糖質制限実践者というのはまだまだ少数派なので、

意見交換を行うには全国的なネットワークを持つことが重要になってきます。

パイオニアの江部先生のブログは、そういう意味で大きな存在でありますし、

全国には糖質制限実践者のコミュニティがすでに数多くできてきています。
(例:日本糖質制限医療推進協会,糖質オフネットワーク東京,糖質セイゲニストin北九州,おやじダイエット部など)

そうした中で、糖質制限実践者どうしで普段の悩みを直接語り合うのは貴重な機会です。

先日、実際に糖質制限を実践されているドクターと栄養士さんの二人にお話を伺う機会がありました。

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伝わるプレゼンテーション

先日、夏井睦先生の「新しい創傷治療」の講演に行って参りました。

書籍やDVDで大体予習はできていたので、内容はしっかり理解することができましたが、

それ以上に、プレゼンテーションが非常に上手だと感じました。

1時間30分の講演でしたが、時間が経つのがあっという間、という感じでした。

優れたプレゼンテーションには共通点があるようです。

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軌道修正は至極困難

糖質制限という有効かつ確実な食事療法の選択肢があることを知った以上は、

できるだけ多くの人をその恩恵に預からせてあげたいと思うのが人情です。

私は糖質制限が理論的に正しいことを認めている医師なので、長期安全性がないだの、エビデンスがないだのという戯言には目もくれず、自分の関わる多くの患者さんへ糖質制限の選択肢を提示し続けています。

そんな中、実際にはそうした介入が非常に難しい患者さんもおられます。

それは、すでに糖尿病の治療が他医で導入されている患者さんです。

例えば、先日もこのような患者さんがおられました。

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ケトン食とパーキンソン病

Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. Epub 2012 Apr 9.

『パーキンソン病(PD)におけるケトン食(KD)
パーキンソン病における主要な病態生理は黒質でのドーパミン作動性ニューロンの興奮毒性変性に引き続き運動障害が起こり、時間経過とともにますます、認知や他の皮質機能に障害が及ぶ。KDはPD患者にどのように利益をもたらすであろうか?PDと関連があるとされているミトコンドリア複合体Ⅰでの活動性の欠損をケトン体がバイパスするという認識に基づき、小さな臨床研究ではあるが7人の患者のうち5人が標準的なPD評価スケールのスコアに改善したということが実証された(Vanitallie et al.2005)。ところが、小さい標本集団であるので、プラセボ効果の可能性は除外できない。1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン塩酸塩(MPTP)によって生み出されたPDの動物モデルでは、BHB注射によって通常その毒素によって引き起こされるミトコンドリア呼吸鎖の傷害が改善した(Kashiwaya et al., 2000)。さらにPDでのケトン体の有用性の可能性を支持するエビデンスはそれぞれミトコンドリア複合体Ⅰ、Ⅱの阻害剤であるロテノンや3-ニトロプロピオン酸によって外部より誘導されるミトコンドリア呼吸鎖機能障害に対してこうした物質の保護効果を実証するin vitroの実験によってもたらされている(Kim do et al., 2010)。そしてMPTPにより誘導される神経細胞毒性におけるKDの抗炎症効果さえも示された(Yang and Cheng, 2010)。ケトン血症を増加させる商業的に利用可能な治療法-例えば、最近のアルツハイマー臨床試験で用いられたMCTを基本とした形式(Henderson et al., 2009)-がPD患者に利益をもたらすかどうかをはっきりさせることは興味深いであろう。』

本日はパーキンソン病という病気を通じて気がついたことを記事にします.

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本来の糖尿病治療方針の説明

昨日の記事の続きです。

糖尿病はそれ単独では無症状です.

しかし放置していると血管を傷つけ全身の臓器を痛めて合併症を起こします.

しかし(空腹時)血糖値が低いことも,HbA1cが下がっていることも,それだけでは合併症を起こさないことを担保できていません.なぜなら,血管を傷つける最大の要因は平均血糖変動幅の増大,食後高血糖だからです.

空腹時血糖が低くても,その後糖質を取って血糖値が上がっていれば,

あるいはHbA1cが下がっていても,平均の値が優秀でも,低血糖と高血糖を繰り返しているような状態では,

医師に「うまく行っている」と言われたとしても,決してうまく行っていない,合併症の危険からは免れていないのです.

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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