サイアミディン

食べられないのに食べさせる

「ごはんが食べられなくなった時点で天命」という考え方があります。

食べられなくなる原因は様々ですが、がんや認知症、神経変性疾患など、慢性疾患の場合は症状が進行してくるといずれそういう時期がきます。

ただ我々がよく遭遇する「脳梗塞」に関して言えば、ある時突然ごはんが食べられなくなるという瞬間が訪れるのです。重症脳梗塞の場合、顔やのどを含む半身の麻痺が突然起こり、その瞬間から寝たきりになってしまいます。

そして脳梗塞でのどの筋肉の働きが障害された状態になると、無理にごはんを食べようとすると食べたものが気管に入って窒息や誤嚥などのトラブルを起こします。

すると脳梗塞そのもので命は奪われないけれど,その後ごはんを食べることができないという状態が起こりうるのです。

こうした状態に対して我々が選べる治療の選択肢としてまず「胃ろう」というものがあります。

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肩こりって何だ

今日のテーマは肩こりです。

肩こりってあいまいな症状ですよね。

以下の本を参考に、肩こりについて医学的に少しまとめてみたいと思います。



まず肩こりで悩む国民は多く、2007年(平成19年)国民生活基礎調査における有訴者率で肩こりは女性の第1位、男性の第2位にランクインされているそうです。

しかし肩こりは自覚症状であるために、その定義については明確ではありません。

日本整形外科学会および日本肩関節学会の役員を対象にしたアンケート調査では、肩こりの定義について

『頚より肩甲部にかけての筋緊張感(こり感)、重圧感、および鈍痛などの総称』

が最も多くの賛同を得ています。

ではその肩こりは一体どういう原因で起こるのでしょうか。

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苦い経験

医師3年目、町の小さな病院で後期研修医として内科を中心に診療に携わっていた頃の話です。

その時私は当時の院長のご理解の下、褥創のラップ療法湿潤療法を実践することを許されていました。

その時に出会った一人の患者さんの事が私は今でも忘れられません。

70代の男性でした。頑固な方で糖尿病を持っており長年その病院で療養されているような方でした。

ある時、内側の踵(内果)に傷を作られてそれがなかなか治らないということで湿潤療法で治療してみようということにしました。

穴あきポリエチレン袋と紙オムツを組み合わせた創部を湿潤環境に保ち、なおかつ滲出液(傷から出てくるいわゆる「ジクジクした液体」)も適度に吸収できる自作の被覆剤を患部に当て、それを毎日交換するというようなことをひたすら続けていました。

湿潤療法に切り替えたことで傷の痛みはかなり軽減しました。しかし待てど暮らせど傷がなかなか閉じてきません。

そんな状況が続いていたある日、その患者さんにこう言われました。

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絶食療法への興味

糖質は必須栄養素ではないので.

いくら減らしすぎても減らしすぎることはないと考えています.

日本糖尿病学会は「極端な糖質制限は現時点では勧められない」と言いますが,

糖質だけに関して言えば,ゼロに限りなく近づけても,自分でブドウ糖を作り出せるシステム(糖新生)がきちんと働いている以上は,理論的には全く問題ありません.

その糖質の摂取量を本当にゼロにしてしまう「絶食療法」という治療法があります.

糖質制限推進派の私にとっては,本当の意味での極端な糖質制限はこの「絶食療法」です.

絶食療法は「断食」という言葉でも知られ,宗教的なイメージを持たれる方も多いですが,

糖質制限の理論を勉強すると,この絶食療法が科学的にみて非常に興味深い治療だということがわかってきます.

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真面目な人間の弱点と強み

私は幼い頃から真面目だけが取り柄ののような人間でした.

いわゆる優等生タイプで,勉強はそれなりに頑張って,学校の先生の言うことをきちんと守ろうとする,非行に走ることなんて決してないし,友達にちょっとしたいたずらをすることでさえ気が引けるタイプです.

そうやって生きる事で大人達からほめられることは自分にとって喜びでしたし,人は皆そうすべきだと思っていました.

しかし,成長していけばいくほど,そうした真面目さに足元をすくわれることが多くなることを知っていくことになります.

大学生になってから特にそうでしたが,真面目な自分は社交性に乏しいという事に気が付くことになります.

振り返れば特に同級生とあまり関わることもなく,私は面白みのない人間として大学生活を過ごしたように思います.

また恋愛に対しても奥手でした.恋愛に興味はあるものの,どうしても不純なイメージがつきまとって若い頃からなかなか行動に移せませんでした.もちろんそれは自分の外見の悪さのせいもあるのですが.

「真面目」と言えば聞こえはいいですが,その実は思い切ったことができない「意気地なし」であったかもしれません.

そんな自分が糖質制限という革新的な治療法に積極的に手を出しています.

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栄養ドリンクの真実

世の中には誤った栄養学がはびこっていると思います.

まず三大栄養素という概念から抜本的に見直さなければなりません.

糖質制限の理論を学んでわかることは,三大栄養素の中の炭水化物は必須栄養素ではない,ということです.

ブドウ糖は身体にとって必要な物質ですが,これは「糖新生」という糖質以外の物質からブドウ糖を作り出すシステムが人体に備わっているので,わざわざ外部から糖質として摂取する必要はないのです.

だから私に言わせればヒトは脂質とタンパク質の2大栄養システムです.それらを補うようにミネラル,ビタミンなどが配置されますが,糖質の役割は一種独特です.

外部から摂る必要はないのに,摂ると急峻なブドウ糖の一時的上昇をもたらす性質を持っています.

ブドウ糖は手っ取り早いエネルギー源として利用できるので,スポーツに関わる栄養素として重要視されていますが,そこから生まれた考え方が,科学的根拠のないカーボローディングであったりするのだと思います.

もう一つ手っ取り早いと言えば,疲れた体を改善させる「栄養ドリンク」です.

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ラップ療法との出会い

私は2005年に医師免許を取得した医師です.

医師免許を取得した瞬間から正式に医師となるわけですが,免許取り立ての医師は「研修医」と呼ばれます.

年配の方にとっては「インターン」という方が通りが良いようですが,

インターンは1960年代頃まで医師免許を取る前の修行期間として存在していた,1年程度学生でもない医師でもない中途半端な身分の存在でした.

しかしこのインターンは給与の保証もまったくなく,いわゆる無給労働を強いられていたので,学生側から強い反対運動が起こり,1968年にインターン廃止を定めるよう医師法が改正されました.

法改正により医師免許取得後に2年以上の臨床研修を行うことが義務付けられ,その期間はインターンではなく「研修医」として医師として身分が保障されることになりました.

ところが,それでも依然として労働面や給与面での処遇には問題も多かったようです.

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検査値にとらわれすぎない

病院診療で頻繁に使用する検査が血液検査です.

血液の中の様々な成分を調べることで,貧血の有無や免疫の状態,肝臓や腎臓の機能,ミネラルのバランス,栄養状態,炎症反応,血糖値などいろいろな状態を調べることができます.

この血液検査,非常に重宝する一方で,上手に使わないと逆に悩まされる場合もあります.

例えば肺炎などの際に病気の勢いを現す炎症反応を現すCRPという項目がありますが,

CRPが高値を示している場合通常は何らかの感染症が存在していると考えがちです.

しかし,実際にはCRPは自己免疫疾患や悪性腫瘍,外傷や心筋梗塞などでも上昇します.

その事がわかっていないと「CRPが上がっている」=「感染症」と考え,不要な放射線を患者さんに浴びさせてしまうことにもなりかねません.

このように血液検査というのは正しく使わないとミスリーディング(誤誘導)される側面もあるのです.

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血糖値を下げるコツはただ一つ

私は本屋さんを歩いてみて回るのが好きです.

本屋さんをみて回っているとついつい手にとって本を買いたくなってしまいます.

それでついつい本をいっぱい買っちゃうんですが,そのくせ本を読むのは遅いので読んでいない本がどんどん貯まっていっちゃいます.

まだ読んでいない本があるのだから,読んでいない本を読んでから新しい本を買ったらよさそうなものですが,

今買わなければこのまま一生この本は読まないかもしれないかと思うとつい買ってしまうんですよね.

「本との出会いを大切にしている」と言えば聞こえがいいですが,

本屋で私は自分の買いたい衝動をなかなか抑えることができません.

これは買い物依存症なのかもしれませんが,その他のものにはあまり物欲が発動しません.不思議なものです.

そんな中,また一冊の本に出会いました.

「厳選 血糖値が下がる100のコツ(主婦の友社編)」という本です.

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糖質は睡眠導入剤か否か

糖質制限の理論を知ると,一見関連がないと思っていた事柄が一本の線につながるということをよく経験します.

今日は糖質と睡眠の関連について考えてみます.

食後に眠たくなるということは誰もが一度は経験している事ではないかと思います.

糖質を制限すると,この食後の眠たさがなくなるということを実際に経験することができます.

この事実から考えるに,糖質摂取によって血糖値が上昇し,上昇した血糖が下がる際にヒトは眠気を感じているのではないかということが推測されます.

いわば糖質は睡眠導入剤と言えるかもしれません.

しかし一方で糖質過多のこの現代,不眠で悩まされる人が非常に多いというのもこれまた事実です.

糖質が睡眠導入剤だと仮定すれば,不眠の人が多いのは理屈に合わないように思えますが,

はたして相反するこの二つの事実,一本の線につながるでしょうか.

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糖質が精神に与える影響

一般的に炭水化物が主体の食べ物は安価です。

今の日本で何も意識せずに安いもので食事を済ませようと思ったら、まず間違いなく炭水化物主体の食事になると思います。

安いということは手に入りやすいということであり、一般的に普及しやすいということです。

糖質制限について学ぶと、今の世の中は炭水化物だらけ、ひいては糖質だらけであることに気がつかされます。

一方、糖質は食べた者に快楽を与えるという側面があります。

糖質を摂取することで血糖値が上昇し、ドーパミン、セロトニンなどの神経伝達物質が分泌されることが関係していると思います。

しかしその快楽は一時的なものです。

糖質には中毒性があるので同じ快楽を求めるように、食べた人が再び糖質を欲するようにするためか程なく空腹感を生じるようになります。

人によってはこの時にイライラしたり落ち着きがなくなったり、集中力が落ちたりします。

そう、糖質は精神に確実に影響を与えているのです。

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肥満者の苦悩

かつて高度肥満患者であった私は、肥満の人の気持ちは非常によくわかります。

肥満になると容姿が悪くなり、その欠点を覆す程の技術を持っていない限り、様々な事に自信が持てないし、卑屈にもなります。場合によってはいじめの原因になることもあります。

恋愛にも到底自信が持てません。世の中には「デブ専」と言った太った人が好きだという人がいるそうですが、そんな都合のよい話をそう簡単に信じられませんし、仮にそれが本当だったとしても自分自身に自信が持てず、相手に対して「こんな自分でいいのか?もっと他に良い人がいるんじゃないのか」と遠慮をしてしまいます。

そして肥満者である自分自身、食べ過ぎてしまっている自分に自己嫌悪を覚えているのです。「何でこんなに辛いのに食べる欲に負けてしまうんだろう」って。

だから肥満者は、もしもそれから逃れられる方法があるのであれば、基本的には藁をもすがる想いでその方法を求めるものなのです。その純粋な想いを逆手に取って、世の中では様々なダイエット産業が盛んに展開されています。

そしてそれらを行ってもやせることができなかった人は、もはやあきらめの境地に達し自堕落な生活を続けてまた太り、そこから抜けられない悪循環となってしまうのです。

そんな状況に追い討ちをかけるように、今度は病気の魔の手が忍び寄ります…。

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マンガで伝える技術

医者になる動機を聞かれた時に

漫画『ブラックジャック』を読んだことがきっかけになったと言う人は結構いるような気がします.

『ブラックジャック』というのは,無免許の天才外科医ブラックジャックが,法外な治療費を請求しつつも誰も助けられない病気の手術を成功させ,そこから生まれる人間の複雑な感情や葛藤について描かれたヒューマンストーリーです.

私は内科医ですが,かくいう私もブラックジャックに影響を受けた人間の一人です.

私の中で印象に残っている有名なセリフに,ブラックジャックの恩師である本間丈太郎医師が臨終の間際に言った「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」というものがあります.

医療ができることには限界があり,謙虚な気持ちで診療に臨まなければならないという事を鮮烈に印象付けられました.

そんな『ブラックジャック』を書いた作者,漫画界の神様と呼ばれる手塚治虫先生は,自身が漫画家でかつ医師免許を取得したれっきとした医師です.

これを初めて聞いた時は驚きましたが,それゆえにかける説得力のある漫画だと思いましたし,こういう形の医師としての生き方もあるのだと深く考えさせられました.

漫画というのは人に物事を伝える時に独特の強い力を持ったツールだと思います.

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糖質制限での認知症予防の可能性

『Kerti L, et al. Higher glucose levels associated with lower memory and reduced hippocampal microstructure. Neurology. 2013 Nov 12;81(20):1746-52. doi: 10.1212/01.wnl.0000435561.00234.ee. Epub 2013 Oct 23.

目的:今回の横断的研究ついて我々は,健康で高齢,認知症のない非糖尿病集団コホートにおいて糖化ヘモグロビンや血糖値が高ければ記憶パフォーマンスや海馬の容積や微小構造に悪影響を及ぼすのかどうかについてを明らかにすることを目的とした.

方法:141名の集団(72名が女性,平均年齢63.1歳±6.9SD)で,レイ聴覚性言語学習検査(Rey Auditory Verbal Learning Test)を用いて記憶検査を行った.また空腹時のHbA1c, 血糖値,インスリンの末梢での値と,灰白質の境界密度で示されるような海馬容積や微小構造を評価するために3T-MRIスキャン情報が得られた.そして記憶,糖代謝,海馬パラメータの間の関連を調べるために線形回帰と単純仲介モデルが計算された.

結果:HbA1cと血糖値が低いことは遅延再生,学習能力,記憶保持における高得点と有意に相関していた.多重回帰型モデルでは,HbA1cが記憶パフォーマンスと強固に関連したままであった.さらには,仲介分析では記憶に関してHbA1cの値が低いことの有益性は部分的に海馬の容積や微小構造によって仲介されていることが示された.

結論:我々の結果は,明らかな2型糖尿病や耐糖能障害がなくても慢性的に血糖値が高いと,おそらく記憶に関連する脳領域の構造変化によって仲介されることによって,認知機能に悪影響を及ぼすことを示している.それゆえ,正常範囲内であっても血糖値を低く保つことを目的とした戦略は高齢集団における認知面に良い影響を与える可能性があり,将来の介入研究で調べられるべき仮説である.』

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果物の甘い罠

患者さんの食生活に注目していろいろうかがっていると、

果物を習慣的に食べる人が思いのほか多いということに気がつかされます。

どうやら果物は身体に良いというイメージを持っている人が多いようで、

「私は甘くないお菓子を食べるようにして、果物をとるようにしています。」とか、

「甘みは普段果物でとるようにしている」とか言うセリフをよく聞きます。

私にはまるで、果物の甘さは身体にいいものだ、と言わんばかりに聞こえます。

しかし果物全般、アボカド以外は、糖質量が豊富な食材です。

本日はそんな「果物」について考えてみることにします。

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セロトニンは敵か味方か

薬と毒は表裏一体です。

ある物質でも少量であれば薬、多量であれば毒として扱われることも多々あります(例:シワ取りに使われるボツリヌス毒素)。

また薬として扱われるもの自体をみても、ヒトにとって都合のよい作用を「主作用」、都合の悪い作用を「副作用」と呼んでいるだけなので、良い面と悪い面、すなわち表裏一体性があります。

そんな中、本日はセロトニンについて考えたいと思います。

セロトニンは一般的には「幸せホルモン」などと呼ばれ、ストレスに対して精神的な安定や平常心をもたらすとされる脳内の神経伝達物質です。

また現代病としても広く知られるようになった「うつ病」のメカニズムの一端としてセロトニンの欠乏が関わっているという仮説が示されています。

それならばセロトニンは身体に多ければ多いほどよい、ということなのでしょうか。

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原因不明の病気と糖質

医学は日進月歩ですが、近年ものすごい速度で発達してきています。

高度な画像診断技術、ロボットを用いた手術、iPS細胞と枚挙に暇がありません。

しかし、これだけ医療技術が進んでいるのにも関わらず、

実は原因がわかっていないという病気というのは思いのほか多いのです。

例えば、一番多いといわれる高血圧でさえ、90%は「本態性」と言って原因不明なのです。

よく血圧と塩分の関係が取り沙汰されますが、

それは高血圧を起こしうる一つの要因を示しているだけであって、減塩しても改善しない高血圧などごまんとあるのです。

こういう原因がわからない病気をみたときに、はたして糖質の関与はないだろうかと考えることが多くなってきています。

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医者を説得できるのは患者

糖質制限を実践してそろそろ2年になります。

この2年間での自分自身の変貌ぶりには自分で言うのもなんですが目を見張るものがあります。

一番大きいのはやはり見た目の変化です。ずっと太っていた私がやせることができた、しかもリバウンドすることなく2年が経過しています。

それに心身ともに健康になった感じがあり、精神的にも大分落ち着いて過ごすことができています。ありがたいことです。

そんな状況を見せられたら周囲から私も糖質制限やってみようかな、という人が出てもおかしくなさそうなものですが、

残念ながらそういう人はまだ一人も目にしていません(少なくとも私の耳には入ってきません)。

いかに常識の壁が厚いか、ということをまざまざと見せ付けられます。

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やせ薬でのやせ方

私は2年前までBMI40を越える高度肥満患者でした。

今までいろいろなダイエット法を試みるも長続きはしませんでしたが

糖質制限であっという間にこの壁を打破するという経験をしました。

それゆえ、今では「太らせる原因はカロリーではなく糖質である」ということを心から納得することができます。

一方で、世の中ではダイエット産業が盛んと申しますか、

やせたくてもやせられないという方の切実な思いにつけこんで、高額な商品や機会を売りつける商売が多いと思います。

糖質制限は「特定の商品に頼らなくても実践できる」というのが一つ信頼に足るところでもあります。

そんな中、医療の中でもやせ薬として有名な「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」という漢方薬があります。

これは一体どうやってやせる効果を出しているのでしょうか?

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疲れたときには甘いもの?

糖質制限をしていると空腹感がコントロールできるようになります。

私の場合はそれまで当たり前のように1日3食+α(間食)で過ごしていたのが、

異常な空腹感が消失して、例えば当直などで忙しい時に24時間以上食事をしなくても、それはそれで別に平気な状態で過ごすことができています。

外来診療のある日などはもはや昼食を食べないのは当たり前なので、

その日も黙々とパソコンに向かって診療の合間の昼休み時間に書類書き作業などをしていたところ、

とある看護師さんが昼食も食べずにぶっつづけで働いている私をかわいそうに思ってなのか、

「お疲れ様です。これよかったらどうぞ」と言って

チョコレートと飴玉を持ってきてくれました。

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理解のすり替え

情報過多の時代となり,情報をどう活かすかということが求められています.

それと同時に情報を伝える側の工夫も大事です.

医師側としては糖質制限の事を理解してもらうためにはある程度の説明時間が長くかかります.

というのは従来のカロリー制限とあまりに異なる理論であるため,

どうしても抜本的に意識を変えてもらうために基礎的なところから説明する必要があるからです.

糖質制限のことを速く正確に伝えるためには,ある程度の工夫が必要です.

これを省力化するために私は様々な工夫を試みています.

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見えないやせのメカニズム

先日の記事で「やせ体質の人の糖質制限」について読者の方々から様々なご意見を頂きました.皆様有難うございます.

頂いたご意見から現時点での私が考える「やせ体質の人の糖質制限」のエッセンスをまとめてみます.

 ・やせ体質の人には「小食タイプ」の人と,食べても食べても太らないいわゆる「やせの大食いタイプ」の人がある.

 ・「小食タイプ」の人は場合に食べる内容が「タンパク質不足」「脂質不足」になりがち.
  →糖質制限しながらこの状況を続けると,体調不良となる可能性がある.
  →総カロリー(摂取量)を脂質・タンパク質で増やす必要がある.

 ・「やせ型体質=インスリン分泌能低下」という公式はどうやら成立する.
 →ただし,追加インスリンのみ低いパターンと,基礎インスリンも追加インスリンも両方低いパターンがある.
 →前者が「小食タイプ」,後者が「やせの大食いタイプ」に近いか.
 「基礎インスリンが低い」=「糖新生亢進」→消費エネルギー増大でさらに太らない.

 ・やせ体質の人でも糖質をとると血糖値は上がるが,追加インスリンがあまり出ないために太らない.
 →その代わり高血糖の害は確実に受けている.
 →この状況は健診での空腹時血糖,HbA1cの値では検出できない.
 →やせ体質の人は高血糖の害を受けて体調不良になることを回避するために,本能的に食事をたくさん食べることを避けている可能性がある.

私の仮説:長く糖質制限を続けることで,基礎インスリンの作用効率(同化作用)が高まるかもしれない
 →末永く糖質制限を続けることで標準体重に近づく,症状が改善していく可能性がある.

糖質制限が広まっていくのはこれからですが,まさに長期的な効果はこれから明らかになっていくと思われます.

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謝らない体質

私見ですが、医師はプライドが高い人が多いです

良く言えば、「自分の仕事に誇りを持っている」ですが、

悪く言えば、「自分の間違いをそう簡単に認めようとしない」です。

食事指導に際してその傾向が顕著なのですが、

例えば、ある患者さんの食事指導がうまくいかず、体重が増えて血糖値のコントロールが悪くなってしまった、とします。

そうすると世の中の医師のおそらく9割以上が患者さんの食生活の問題点を探して指摘しようとします。

自分の食事指導がそもそも間違っていたかもしれないと考える医師は、残念ながらほとんどいないのです。

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ケトン食栄養指導の実際

この夏私は,ケトン食療法を積極的に行ってるとある病院への見学に行って参りました.

そこで,実際にケトン食の栄養指導に当たっている栄養士さんのお話を聞くことができました.

栄養士さんが糖質制限の理論をどこまで理解されて指導されているのか興味深かったので,いろいろ質問させて頂きましたが,

基本的には「難治性てんかん」という特殊状況における特殊な指導だという位置づけにされているようにお見受けしました.

しかし,実際に効果があるので,指導のモチベーションも上がり,先輩栄養士の経験を参考にしながらよりよい栄養指導の在り方を模索されているようでした.

本日は,見学時に頂いた患者さん向けパンフレットより,ケトン食栄養指導の実際について紹介したいと思います.

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どれだけ真剣になれるか

てんかんという痙攣を起こす病気があります。

生まれつきの脳の形成異常や脳腫瘍や脳梗塞など脳に病変ができることが原因で脳波が乱れることで痙攣が起こります。

そして一定の確率で難治性のてんかんが小児に起こってしまう場合がありますが、

この難治性てんかんにケトン食(強い糖質制限)が有効であることが報告されています。

通常、強い糖質制限を実践する場合はかなり食事内容に気を遣わねばならず、難しい側面もあるのですが、

難治性てんかんの小児に対してケトン食を頑張ろうとする親御さんの努力には目を見張るものがあります。

やはり我が子がいかに薬を使っても収まらなかった痙攣が、食事を見直すことによって改善するというならば、

ある意味親の努力によってこどもの症状を改善させることができるとなれば、ケトン食の実践に情熱を傾ける親御さんの気持ちもわかるような気がします。

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アミロイドと2型糖尿病

先日,病理の検討会に出て教えてもらったことですが,

2型糖尿病で亡くなった方の膵臓を詳しくみると,膵臓のランゲルハンス島というインスリンを出すβ細胞がある大元の部分に「アミロイド」という異常蛋白が蓄積されていることがあります.

そもそも糖尿病で膵臓が障害されるメカニズムとしては「糖毒性」と「アミロイドーシス」の二つが考えられています.

高濃度の血糖に長期間曝されされればさらされるほど、「糖毒性」によってβ細胞がインスリンを産生する能力が失われていくとされています.

そしてもう一つの「アミロイドーシス」とは不溶性の線維構造を持った異常蛋白である「アミロイド」が蓄積される現象です.

そして,このアミロイドが蓄積する現象はなんと1型糖尿病の方ではみられない現象なのだそうです.

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可逆的変化と不可逆的変化

人間の体に起こる反応には「可逆的(元に戻る)」なものと「不可逆的(元には戻らない)」なものがあります.

私の基本的な診療スタイルですが,

可逆的な現象に対しては基本的には人体の持つ治癒能を活かしつつ,薬の使用は一時的かつ必要最小限を目指します(様々な事情でそれが困難な場合は多々ありますが).

一方,不可逆的な現象に対してはやむなく薬の連用を許容しますが,それでもできるだけ副作用を最小限にすることを意識します.

例えば私の守備範囲である認知症について言えば,

軽度認知障害(認知症の一歩手前の状態)は可逆的な状態,認知症は不可逆的な状態(神経細胞が一部機能していない状態)と言えます.

可逆的な軽度認知障害に対しては,まず糖質制限の実践を勧めますが,

不可逆的な認知症に対しては,糖質制限に加えて認知症コウノメソッドも参考に必要最小限の薬のサポートを加える,ということになります.

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一般的な感覚とのギャップ

医師と患者の間には、

病気に対する認識に多くの場合ギャップがあります。

難しい医学用語をかみ砕いて説明する事は基本的なことですが、

それ以上にもっと根本的な部分でギャップの埋め合わせをしなければならないと思わされる出来事がありました。

この度、ある患者さんとこんなやりとりがありました。

ケース1:

たがしゅう「甘いものは好きですか?」

患者さん1「甘いものは控えて、しょっぱいビスケットとかを食べています」



ケース2:

たがしゅう「甘いものは好きですか?」

患者さん2「血圧の方で塩分を控えるように言われています.でも(主治医の)先生にはあんたは糖尿病じゃないから、甘いものは食べてもいいって言われました.」

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相撲の発祥と米文化

ずっと肥満人生を送ってきた私ですが,

そんな私が唯一輝けたのはこどもの頃の相撲大会でした.

相撲はプロレベルでは技や筋肉の付き方も重要な要素になるでしょうが,こども相撲レベルの話では太った人間の方が圧倒的に有利です.実際私もそれなりに活躍することができました.

しかし,いろいろなスポーツを見渡してみても他に「肥満が有利」になるスポーツはほとんどないように思えます.

よって相撲はスポーツとして特殊な位置づけであると言えます.

そんな相撲は日本の国技と呼ばれています.

この「相撲」の発祥はいつ頃からなのでしょうか.

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やせ体質の人の糖質制限

人生は皆一度きりです。

私は2年前まで生まれてこの方一度もやせたことのない人生を歩んできました。

あらゆるダイエットは効果なし、というよりもやる気が持たず全く続けられませんでした。

勉強はある程度は頑張れるけど、ダイエットの事になると食欲にいつも負けてしまう、自分はなんて自堕落な人間だ、これはもう生まれながらにして持った自分の性質・体質なのだと半ばあきらめの人生を過ごしていました。

だからそんな私には太った人の感情と苦悩が痛いほどよくわかります。

太れば見た目もどうしても醜くなります。服だってろくに買えません。異性に対して積極的にもなれません。卑屈にだってなります。そのうえ周りからは「食べすぎだよ。もう少しやせなきゃ」なんて言われ続け、自己管理不足のレッテルを貼られるのです。

でもそんな私でもはじめてやせることができたのが「糖質制限」でした。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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