サイアミディン

そもそも病気とは何なのか

私は日常診療で御高齢の方を診る機会が多いです。

そうした方の中には「自分は病気だらけだ」と言って来院される方も少なくありません。

先日もそのようにおっしゃり原因不明の手足のしびれの精査のため当科を受診された70代の女性がいらっしゃいました。

その方には高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性心不全、シェーグレン症候群、原発性肺高血圧症、関節リウマチなど、様々な病名がつけられており、それぞれに対応する薬が併せて20種類も出されているような状態でした。

医療が発達して病気を病気として認識できるようになったと言いますが、

ここで私はふと思いました。

「もしも医療が発達していない時代だったら、この人はただの体が弱ったおばあちゃんなんだろうな・・・」

はたして病気とは一体何なのでしょうか。

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卵が悪いわけがない

肉、卵、チーズを食べる事に主眼をおく「MEC食」は、

糖質制限の理論の大事な部分を踏まえた非常に有用な食事療法の一つだと思います。

「シンプルイズベスト」とはよく言ったもので、

やはりシンプルであることは周りに普及させていく上でとても大切な事ですね。

そういうわけでMEC食のノウハウは短い時間でエッセンスを伝えなければならない外来診療でとても役に立ちます。

最近は私もよく「特に肉、卵、チーズをしっかり食べて下さいね」というフレーズをよく使うようになりました。

ところが、そういう指導を続ける中でまたしても従来の常識の壁とぶつかる事になりました。

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片頭痛と気管支喘息の関連性

片頭痛をお持ちの方は多いと思います.

片頭痛というのは原因のはっきりしない一次性頭痛の中の一つです.

平たく言えば体質的な頭痛で,典型的なものは脈打つような拍動性の痛みが4~72時間くらいの時間幅を持って続き,次第に痛みが治まるというものです.前兆を伴ったり,吐き気を伴ったりすることもあり,一般的にはかなり強い頭痛です.

肩こりやストレスが誘因で起こる緊張型頭痛に次いで二番目に多い一次性頭痛とされています.

ある調査では片頭痛の有病率は6.0%,疑い例を含むと日本全国に1000万人もの片頭痛の患者さんがいるという報告があります(Sakai F,Igarashi H.Prevalence of migraine in Japan : a nationwide survey. Cephalalgia. 1997 ; 17 : 15-22.)

そんな片頭痛ですが,実は背景に共通の病態の関与が想定される共存症(comorbidity)というものがあります.

片頭痛の共存症には心血管疾患やうつ病の他にも気管支喘息を含むアレルギー疾患があることが注目されてきています.

今回は片頭痛と気管支喘息を示した以下の論文を紹介します.

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従来の常識を捨てきれない人達

糖質制限を知ってからというもの,

私は自分の患者さんの栄養指導を栄養士に頼らなくなりました.

というのは栄養士の方の多くは糖質制限に否定的な姿勢だからです.

私の病院の栄養士も相変わらず炭水化物50-60%を基本とした栄養指導をし続けています.

しかし糖質制限に理解のある栄養士さんも着実に増え続けているのも事実です.

この間コンビニに立ち寄ると,次のような本を見つけました.



監修されているのは管理栄養士の伊達友美さんです.

「食べやせ」という事で興味深かったので購入して読んでみました.

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生存に有利な体質

1日1-2食の食生活が続いています。

特に最近はほとんど1日1食の事が多くなってきました。

カロリー計算はしていませんが、食べる量としては普通の人が食べる量よりやや多いくらいだと思いますが、

それでも1日3食の人に比べると量はかなり少ないと思います。

だからカロリー理論で考えたら絶対体重が減ってしかるべき状況ですが、にも関わらず私の体重は100kg程度で概ね横ばいか、むしろわずかずつですが増加傾向にあります。不思議です。

また一方で風呂上がりの見た目が筋肉質になってきています。

今日はそんな自分の体質について考えてみます。

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身体と心の「負の遺産」

先日、渡辺信幸先生の本を読んでいて思ったのですが、

渡辺先生は「肉、卵、チーズ」を推奨するMEC食の中で、

「一口30回よく噛む」という事を推奨されています。

噛む事によって満腹中枢が刺激され唾液が出て消化の効率がよくなるだけでなく、さらに脳内の咀嚼中枢というところでヒスタミンという物質が増加し、これに食欲を抑える効果があるという事もわかってきているそうです。

また、たとえ豆腐のような柔らかいものであっても噛んだ方がよいそうです。

理屈はわかるのですが、このよく噛むという行為、これが私にはなかなか継続できません。

それにはこれまでの私のある背景が深く関わっているのではないかと思っています。

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甘いものが嫌いな人

先日ふとテレビを見ていたら,

タレントの秋野暢子さんがとある散歩番組に出演していました.

秋野さんは現在57歳ですが,非常にスタイルがよく,ダイエット本も出されているようです.



その番組を見て知ったのですが,秋野さんは昔から甘いものが苦手なんだそうです.

例えば,チョコを食べると耳の中で黒板に爪を立てた音がしたり,あんこを食べるとむせ返るそうです.

それゆえ,秋野さんは56年間で3回しかあんこを食べた事がないそうです.うち1回がその番組でしたが,本当にむせておられました.

甘いものに魅了される人が大多数である中で,そういう人もいるのだと知りました.

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「日本人だからこそ「ご飯」を食べるな」書評

少し前までは日本で最も平均寿命が長い都道府県は沖縄県でしたが,

2000年に男性は26位に,2012年に女性は3位に後退しています.

この現象の事を「沖縄の短命化」,または「沖縄クライシス(危機)」と呼んでいます.

その原因として,1972年に沖縄返還があるまでの27年間,戦後の沖縄県がアメリカ統治下にあった事による「食の欧米化」と「運動不足」が言われています.

ここでの「食の欧米化」とは,「高脂肪食」の事を指しています.脂肪にはまるで薬物中毒のように人をとりこにする性質があり、いくら対策を取っても高脂肪食から容易に抜け出せないから,というのが研究者の弁です.

しかし,その判断に待ったをかける一人のお医者さんがいます.

沖縄県こくらクリニックの渡辺信幸先生です.

渡辺先生は糖質制限に通じる「MEC食」を提唱されています.その渡辺先生が現在の誤った健康常識について警鐘を鳴らす本を書かれましたので,読ませて頂きました.

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数値に惑わされない

BMI(Body Mass Index)という指数があります.

BMIは体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数の事です.

具体的には「BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)」で計算する事ができます.

一般的にはBMIの標準値は22とされています.

BMI22が統計学的に最も病気にかかりにくく死亡率が低いとされているのがその理由です.

BMI men

BMI women

しかしこのデータ,糖質制限の事を踏まえずに作成されたデータです.

ここにおいても従来の常識の見直しが必要であると思います.

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ギャップを知るということ

私が糖質の害を説明する時には、

「ごはん茶碗1杯150g=角砂糖17個分の糖質」という事実を伝える事が多いです。

しかしごはんは食べてもほんのり甘い程度なので、

糖質がそんなに入っているだなんて,教えられない限りは夢にも思わないのではないでしょうか。

最近私はとある患者さんに逆にどう思っているかを次のように尋ねてみました。

「ごはんの中にも血糖値を上げる糖質が含まれています。さて白ごはん茶碗1杯150gの中に角砂糖に例えると何個分の糖質が入っていると思いますか?当てずっぽうで構いませんので、おっしゃってみて下さい。」

すると患者さんは次のように答えました。

「角砂糖1,2個分ですか?」

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経験が価値観を作っていく

普段、コーヒーを飲む習慣のない私ですが、

別に嫌いというわけではないので、たまにはコーヒーを飲む事もあります

この間出張の移動の際に電車の時間まで少し時間があったので、

気まぐれでコーヒーショップに立ち寄ってみました。

普段こういうお店に入らない私は、慣れない注文に少し緊張しながらも、とりあえず通常サイズの普通のコーヒーを頼みました。

そのコーヒーの値段が250円でしたが、私はその値段が正直少し高いと感じてしまいました。

ただコーヒーショップがこれだけ全国に流行り、その価格設定で経営されているということは、

おそらく多くのコーヒー愛飲家の方にとっては、その値段は高くないということなのだと思います。

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原因が分からない人にこそ

糖質制限を行って最も効果が顕著に現れるのは、

糖尿病とメタボリック症候群です。

週から月の単位で、場合によっては日の単位でその改善効果を実感する事ができます。

しかしそれ以外の病態にも糖質制限は幅広く改善効果をもたらします。

その中には原因不明とされる病態も多く含まれます。アトピー性皮膚炎、うつ病、パーキンソン病、認知症などがそれに当たります。

これらの疾患は根本的な原因が不明でありながらも、

部分的にメカニズムがわかっているところもあるので、

わかっているメカニズムの中で糖質制限のメリットを患者さんに説明する事ができます(例:血流の改善、ケトン体の神経保護効果など)。

しかし、世の中には本当に原因がわからない病気もあります。

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脳腸相関について学ぶ

先日とある漢方の勉強会に参加してきました。

その時の勉強会のテーマは「脳腸相関」というものでした。

脳と腸には相関があるという事は経験的にもよくわかっていました。

例えば試験の前などで緊張するとお腹を下すというような現象です。

このように不安が原因となって下痢になったり便秘になったりする状態を、医学的には「過敏性腸症候群」と言います。

この「過敏性腸症候群」の存在そのものが、脳と腸に相関があるという事をよく表していると思います。

しかし脳腸相関の話はそれだけに留まりません。

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実体験に科学のメスを

やまたつ さんより「辟穀(へきこく)」について次のように教えて頂きました。

 漢方に興味をお持ちということなので、「辟穀」を紹介させていただきます。ご存じでしたら、失礼をお許し下さい。

 「辟穀」は名前の通り、穀物を避ける食事法のことで、道教の神仙術に由来する中国古代医学の食事療法です。仙人が霞を食べていたという伝説から、断食の一種として伝えられることもありますがそれは間違いと思います。

「辟穀」を現代版に直すと「スーパー糖質制限」になるので、しばしば指摘される「糖質制限には長期の観察データが存在しない」という指摘に対し、有効な反論になると考えています。

医学論文ではありませんが下記をご参照下さい
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/66829

 この文献を読んでいて、面白かったのは、定住して、穀物生産を開始し、穀物を摂取することで体調不良になる事実を中国人は既に経験していたこと。
 辟穀を実施すると、最初は糖質依存の反動が出て、体がだるくなる等の症状を経て、次第に体調が良くなるというという箇所が糖質制限による体調変化と全く同じであること。

 では、なぜそんなに効果がある療法が、現代に引き継がれなかったのか。やはり定住して戸籍を作り、土地台帳を元に、穀物生産を行うことが、国家経営において必須であったからと思います。
 現代でも糖質制限の主張が「コメは日本の主食」という命題といかに衝突しないかについて気を配る必要がある点と少し似ています。

 薬膳や漢方の文献を読んでも、米については、身体に害は無いという記述「補中益気」、「健脾和胃」等々です。個人の体質や生活環境により、米が毒にも薬にもなる存在であることについて、糖質制限の考え方が普及して、多くの人の常識になればと思います。

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痛みを知る事ができた医師

「医者は病気を診るプロだ」と人は言います。

「医者に聞けば病気の事はなんだってわかる。だから医者の言う事を効いていれば間違いない」

そう思っている人も多いのではないでしょうか。

しかし私は自分が医者だからよくわかるのですが、

実は「医者はそんなに病気の事はよくわかっていない」のです。

いえ、もう少し正確に言うならば、

医者は病気の知識はたくさん持っているけれど、病人としての経験は欠如している」ということです。

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再現性がないことは無価値か

STAP細胞論文ねつ造問題が話題となっていますね.

科学論文の作成において,他人の論文を参考にする事はあっても,

文章や図表を丸写しする事がよくない事は誰に教わらなくても明らかでしょう.

それに『Nature』という科学雑誌の最高峰であってもそのような単純なねつ造を見抜けないという事実,

また真実の検証もそぞろに,持ち上げる時は持ち上げて,ミスが発覚したら徹底的に叩きのめすマスコミの気ままさ,

そしてその報道に踊らされてしまっている自分の浅はかさ…

いろいろ考えさせられる出来事です.

そして話は「第3者による追試でSTAP細胞の再現が確認できない」との事で,

STAP細胞そのものの存在について疑念が抱かれてきています.

確かに再現性がある事は科学において重要です.

しかし再現性がないことの中にも重要な事があります.

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食事もリスク

「クスリはリスク」という言葉があります。

薬は注意して使わないといけないということを示す上手い言葉です。

どんな薬にも「主作用」と「副作用」があります。

薬が身体にもたらす効果のうち、人間にとって都合がよい作用が「主作用」、都合が悪い作用が「副作用」というわけです。

全て「主作用」になるのが理想の薬ですが、現実にはまだそんな都合の良い薬は作り出されていません。

従ってメリットとデメリットを天秤にかけてメリットの方が大きければ使うというのが薬を使う時に求められる基本的な姿勢だと思います。

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地中海食と長寿

『Vasto S, et al. Mediterranean diet and longevity in Sicily: survey in a Sicani Mountains population. Rejuvenation Res. 2012 Apr;15(2):184-8. doi: 10.1089/rej.2011.1280.

この数年の間,地中海食にいくつかの加齢関連疾患に対して良い影響があり,健康と長寿に保護的に働く効果を示すエビデンスが増加してきている.地中海食は地中海諸国のオリーブ栽培地域でみられる食事パターンの事を指している.地中海最大の島であるイタリアのシチリア島でイタリア人の平均に関して100歳以上の男性が高頻度で存在する山間地域があるということが以前のデータで報告されていた.

本研究の目的はこの地域の一つであるシチリア西部に位置するシカニ山脈に住む100歳以上の人の特徴を明らかにすることである.今回のデータはイタリア人の平均に関してこの地域ではより100歳以上の人が多いことを示している.実際にシカニ山脈の3つの村で全人口約10000人のうち,15人が100歳~107歳までであった.この100歳以上の人の数は国民平均の6倍に相当する(15.0 vs 2.4/10,000);女/男比は研究地域では1.5で,国内での比率は4.54であった.

この村々に住む100歳以上の人は身体測定は正常範囲で,中等度の感覚障害はあるものの認知機能低下や認知症などの加齢関連疾患の徴候はみられなかった.さらに,彼らの臨床科学的プロファイルは若年コントロールと同様で,老年コントロールよりもはるかに良かった.栄養評価では地中海食栄養プロファイル,低グリセミックインデックス食の消費への高いアドヒアランスを明確に示していた.

全体として,地中海食へのアドヒアランスが密になることが加齢関連疾患の予防や長寿の達成において鍵となる役割を果たしているようである.』

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何事にも理由がある

物事には必ず原因というものがあります.

医学にはまだまだ原因の解明されていない原因不明の病気が多いですが,

そういうものにも例外なく原因は存在していると思います.

ただその原因が把握できていないだけです.

しかし原因がわからない事は私達に混乱を生みます.

その結果,私達は原因と結果をしばしば取り違えます.

例えば,私達は高血圧を生活習慣病の原因の一つと考えます.

しかし高血圧であることは,何か原因があってのことではないでしょうか.

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何気ない話が価値を産む

男女の脳は働き方に違いがあると言われています.

例えば一般的に言語中枢は男性よりも女性の方が大きく,空間認知中枢は男性の方が大きいそうです.

また「男性は無口な生き物,女性はおしゃべりな生き物だ」という話を聞いたことがあります.

私の患者さんの中で,私によく相談してくれる方がいます.

相談されるという事は,頼りにされている証でもあり,私にとって悪い気はしません.

私はその時にどうしても解決策を導き出そうと考えてしまうのですが,

ただ話を聞いているだけでも役に立つこともあるのだと考えさせられる事がありました.

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偶然ではなく必然に

とある病院の回診をしていました。

そこで70代の肥満のある男性と出会いました。

脳梗塞を発症し、右半身の麻痺をきたしリハビリを頑張っているとの事でしたが、

その方のカルテには実にたくさんの病名が書かれていました。

高血圧、脂質異常症(高脂血症)、耐糖能障害、逆流性食道炎、うつ病、慢性心不全、肥満症、腰椎圧迫骨折…

そして「特発性好酸球増多症」です。

数々の生活習慣病に骨折や精神疾患も加わり、さらにはこの原因不明の病気まで加わっているという状況です。

私にはこれらの病気が偶然積み重なっているとは思えません。

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討論に対する苦手意識

私は討論が苦手です。

最近テレビなどでカロリー制限vs糖質制限という形での討論の場を見かける事が多くなってきました。

かたや科学的根拠が薄弱で、実質国民全体で効果が乏しいという事が実証済であるカロリー制限、

かたや科学的理論が明確で、短期的な有用性はすでに証明され、現在長期的有用性を検証中の糖質制限、

この対決、どう考えても糖質制限の方に分がある事は明らかです。

そのような討論の場なら、一見私でも勝てそうな気がしてきます。

しかし実際はそう単純な話でもないように思います。

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いつの間にかすり替わる

依存性のある物質には「耐性」というものがあります.

「耐性」というのは,使用を繰り返しているうちに効果が減弱し最終的にはほとんど効かなくなってしまう性質のことです.

例えばアルコールについて,寝付きをよくするため寝酒をする場合,

毎晩行うとアルコールに対して次第に耐性ができ、寝付きを良くするために大量の寝酒が必要になってしまいます。

糖質にも依存性・中毒性があるので同様の現象が起こりえますが,

この現象の怖いのは,本人の気が付かないうちにいつのま間にか効果がなくなってしまう事です.

実際,私自身糖質を制限するまでその事に全く気が付きませんでした.

「きっかけ」がないとこのすり替わりに気が付くことは極めて困難な事です.

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つながっていく知識

先日,アセトン血性嘔吐症の本質について考えました.

復習すると,アセトン血性嘔吐症を起こしやすくする要因としては

・糖新生能が低いこと
・筋肉の量が少ないこと
・代謝の切り替えがうまくいっていないこと


が挙げられると思います.この条件を最も満たすのが2~8歳頃のやせ型で華奢なこども,だということです.

さらにそうした条件に血糖上昇イベントが加わって,低血糖になりかけている状態が「アセトン血性嘔吐症」,そして実際に低血糖になってしまった状態が「ケトン性低血糖症」,だというのが私の考えです.

ところでこの「アセトン血性嘔吐症」と「ケトン性低血糖症」ですが,「機能性低血糖症」に病態が非常に似ているように思います.

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他人と同じでなくていい

「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉があります。

先日院内の症例検討会で私がある患者さんについて発表を行った際に、

とある上司の先生より次のような言葉を言われました。

「君の感覚は一般的な常識からずれているという事に気がつかないといけない。」

そして一般的な感覚を身につけるためにはまずそのように自分が心がけることが必要だ、との助言を頂きました。

しかし、みんなと同じ事をやっていればそれでよいのでしょうか。

大多数の人と同じような考えを持っていれば間違いないのでしょうか。

私はその考え方には異議を唱えたいと思います。

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盲信せず考え続ける

世の中には傍から見ていて完璧に見える人がいます。

世界的な大富豪、才色兼備の研究者、偉大な記録を打ちたて続けるスポーツ選手なども然りです。

あるいは糖質制限の世界でパイオニアとして走り続ける偉大な先生方もそれぞれが完璧な存在に思えます。

しかし、たとえどんなに完璧な人であっても、人間というのは誤るものです。

これが「ヒューマンエラー」という考え方です。

ヒューマンエラーというのは、基本的には ゼロにする事はできませんが、減らすことは可能です。

「自分で考える力」を鍛える際に、このヒューマンエラーの事を認識しておく事は重要だと思います。

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アセトン血性嘔吐症の正体

プライマリケア医を目指す医師としては,

「専門外なのでわかりません」という事をできるだけ言いたくないので,

神経内科領域以外の病気もできるだけ勉強するよう心がけています.

今日とりあげるのは「アセトン血性嘔吐症」という病気です.

http://hobab.fc2web.com/sub6-Cyclic_Vomitting.htm

アセトン血性嘔吐症というのは2~10歳くらいの小児に多い病気で,過労、精神的緊張、感染などが誘因となって頻回に嘔吐したり腹痛をきたしたりします.別名を「自家中毒」「周期性嘔吐症」と言います.

尿中ケトン体が陽性になることが大きな特徴です.低血糖はあったりなかったりしますが,低血糖をきたした場合は「ケトン性低血糖症」と呼ばれたりします.

そしてこれらの病気ではケトアシドーシスをきたしたり,ブドウ糖の補給が治療であったりします.そのためこどもに糖質制限を勧める事を懸念する理由の一つになっていると思います.

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思考の好循環

精神科医師A 先生より面白いコメントを頂きました.

「考え続ける姿勢」を持った糖質セイゲニストのグループが各地で出きつつあります。
この集団の特徴は、”かきくけこ”です

 か: 考える

 き: 決める

 く: 工夫する

 け: 検討する

 こ: 行動する


このポリシーでもって皆が一丸となって前進することを期待します。


綺麗に「かきくけこ」でまとまっていて,印象的な言葉ですが,

確かに言われてみれば,糖質制限の事を知ってからというもの,

私の行いは「かきくけこ」になっているような気がします.

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間違いだらけの栄養指導

「あなたは、あなたの食べたものからできている」

健康を考える上で栄養というのは極めて重要な要素です。

それなのに人の健康を専門に扱う医師が栄養学について系統的に学ぶ機会はほとんどありません。

では誰が栄養学を専門にしているのかといえば、それは「栄養士」です。

私は、栄養士が担う役割は極めて大きなものを占めていると思っています。本来なら医師より優遇され高給であって然るべきと思うほどです。

ところが実際は、栄養士は基本的には栄養学の知識の乏しい医師の指示の下に働くシステムとなっています。栄養が軽視されている証拠ではないかと思います。

しかもその栄養学が根本的に間違っているかもしれない、というのだから話はさらに複雑になります。

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理屈ではない拒否の仕方

ある50代女性の頭痛患者さんがいました。

幸いこの方は薬で症状の改善ができている方でしたが、

頭痛改善の一助としてもらうべく糖質制限の情報提供を行いました。

この方の頭痛は片頭痛であり、片頭痛にはケトン食が有効であることがわかってきています。

いつものように糖質を制限する事の理論的なメリットを時間をかけて説明するとともに、

この方へは次の本もお貸しして、糖質制限に取り組んでもらうようお勧めしました。



3ヶ月後、再びその患者さんが外来にやってきました。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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