サイアミディン

科学が世界のすべてだとおごり高ぶることなかれ

私は糖質制限の他に、漢方にも興味を持ち勉強している医師です。

1976年に漢方薬は医療保険の中で大幅に使用できるようになりました。

それから40年、現在漢方薬は医療の中に浸透し、様々な場面で漢方薬が処方されるようになりました。

しかしもともと漢方薬は、東洋医学独特の理論体系、すなわち徹底的な経験主義の中で生み出された薬です。

西洋医学的には説明がつきませんが、例えば「肋骨の下の所を触ると硬さや圧痛を認める胸脇苦満(きょうきょうくまん)という所見がある時には、柴胡(さいこ)という生薬の入った漢方薬を使うとよい」など、使用に際しての東洋医学的なルールがあります。

けれども多くの医師はそういった東洋医学的ルールを用いる事なく漢方薬を用いています。

その大きな理由の一つに、「医学部教育の中で漢方の使い方について学ぶ時間はほとんどない」という事があります。

しかも、そのルールが理論的に説明がつかないと来れば、漢方薬自体にうさんくささを感じて勉強自体をしようとしない医師が多いのもある意味仕方のない事かもしれません。

しかしながら、漢方薬はうまく使えば西洋医学では如何ともし難い状況を打破する可能性を秘めており、実際に漢方の名医はそうした治療経験を多数持っています。

それでも「そんなのはたまたまだ」とか、「どうせプラセボ効果だろう」など漢方を軽視する人には、これから紹介する漢方医の先生の事を是非一度知ってもらいたいです。

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私は哲学者でありたい

医師にとって最も重要な資質の一つは「謙虚さ」だと私は考えています。

謙虚でなければ自分の過ちに気づかず横柄な態度になりかねませんし、謙虚であれば医師としても、ひいては人間としても常に成長し続ける事ができるからです。

ある程度経験を積んだ医師にもなれば、自分のやり方というものが確立して、

他者から指導や影響を受ける機会もなくなり、自らその方法を更新しようとする事もなくなるものですが、

例えば私が尊敬しているとある漢方医の先生は熟練の経験を持っているにも関わらず、

若手の医師から謙虚に学ぼうという姿勢を持ち続けていたりします。なかなか誰もができる事ではないと思います。

西洋医学が台頭し、しきりにエビデンスが叫ばれる医療界となった現代において、

科学が人体のほとんどを解明したように振舞われる風潮があると思いますが、決してそうではありません。

人体という小宇宙(ミクロコスモス)に対して、いかに謙虚な姿勢で向き合えるかという事は非常に大事な事だと思うわけです。

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やりたいからやる勉強

私は真面目な人間ですが、いわゆる「勉強」は好きではありませんでした。

真面目な性格だから学校の先生の言われることは全て守る感じで過ごしてきましたので、

結果的に勉強量は平均より多めだったかもしれませんが、それは自分が好んでやっていた勉強ではありませんでした。

アドラー的に解釈すれば、「親や学校の先生に嫌われないようにするという目的」のために勉強をしていたような気がします。

医学部に入ってからの勉強も、複雑な生化学や生理学の話や、難解な解剖用語や薬の暗記、

あるいは臨床実習での緊張する場面の連続でして、楽しんで学ぶというよりも、先に進むために最低限のノルマをクリアするという思いで日々学んでいたように振り返ります。

しかし医師国家試験に合格し、医師になってからの勉強はそれとは少し違いました。

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手術とは不可逆的な医療介入

私がまだ医者になりたての研修医の頃、

医師としての素養を養うべく、あるいは自分が将来進むべき道を考えるべく、

スーパーローテーションと呼ばれる研修制度でいろいろな診療科を数か月毎に順番に回っていた時がありました。

どの科もそれぞれに良い所と悪い所があり、進路を決める際にはすごく悩みました。

そして最終的には病気の仕組みや原理にこだわり、総合診療的な視点を持つ神経内科を選択しました。

今は筋金入りの内科医で、手術など全くできない医師になってしまいましたが、

実は研修医当時は外科医になろうかと迷っていた時期もありました。

スーパーローテーションで外科を回っていた当時、とある先生から次のような言葉を聞いた事がありました。

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「噛む」について再考する

皆さんは食べる時、よく噛んで食べていますか?

噛むことの効能については、以前の記事でも触れた事がありますが、

胃への負担を減らしたり、満腹感を高めたり、あるいは顎の筋肉を鍛えたりと様々な効果が期待できるとされています

ただここでふと私に一つの疑問が生じました。

はたして野生動物はよく噛んでいるのか

確かによく噛んでいる時はあると思います。肉食動物がモグモグ、バリバリと肉を噛んでいる映像は私も見た事があります。

ただ、それは「よく噛んで食べよう」と思って噛んでいるのではなく、

噛む必要があるから噛んでいる」と、その結果「よく噛んでいる」のではないかと思うのです。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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