サイアミディン

ストレスマネジメントをどう伝えるか

私が糖質制限を始めてそろそろ5年の月日が流れようとしていますが、

この間に私は様々な患者さんに糖質制限指導を行い、臨床経験を積んできました。

その結果、糖質制限にはこれまでのどの治療より大きな臨床効果があり、しかも副作用と呼べるような事象が圧倒的に少ない事を実感してきました。

一方で、様々な慣習や文化、常識の壁が立ちはだかり、糖質制限を始めるスタート地点にすら立てない人達とも数多く出会ってきました。むしろそういう人の方が圧倒的多数でした。

そんな中、明らかに糖質制限を実践できているにも関わらず全く症状が良くならないという人にも少数ですが出会いました。

そういう方々に共通していると思うのは、「心の在り方に問題を抱えている」ということです。

続きを読む»

関連記事

分からない事が分かることが大事

「100分de名著」という番組の影響で宗教書にも興味を持ち始めているたがしゅうです。

曹洞宗の開祖、道元が著し、相田みつを先生の座右の書でもあった「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」

非常に読み解くのは難解なのですが、番組がわかりやすくかみ砕いて説明してくれるおかげで時折私の心に突き刺さるメッセージと出会う事ができます。

例えば、正法眼蔵の中の「唯仏与仏」という巻の中には次のような文章が書かれてます。

「仏法は、人の知るべきにはあらず」

「仏教が教える真理というものは、私達人間には知ることはできない」という意味です。

一見「何それ?」と思われそうですが、この文章が伝えたい事は「分からないことは分からなくていい」というメッセージです。

そしてさらに言えば、「分からないことが分からないと、分かることこそが悟りである」という事を伝えようとしているのです。

続きを読む»

関連記事

生存には関係ない進化

「日本人は欧米人に比べてインスリン分泌能が低い民族である」
「日本人はやせ型の糖尿病が多く、欧米人は肥満型の糖尿病が多い」


このように民族差について言及される場面を時折見かけます。

民族によって違いがあるという事は生まれつきの特質だという事で、これを理由に欧米で発表された薬の効果をみる医学論文の結果を日本人にそのまま当てはめてはいけないという論調もしばしば耳にします。

確かに遺伝的素因というものは存在すると思います。

しかしだからと言って日本人と欧米人は別物として考えてもいいものでしょうか。
遺伝的素因というのはその後のすべてを決めてしまう程決定的な要因なのでしょうか。

そもそも民族の違いというものはどのようにして生み出されたものなのでしょうか。

続きを読む»

関連記事

がんじがらめにならない

糖質制限をめぐっては全国津々浦々様々なグループが立ち上がり、盛り上がりを見せています。

インターネット上の集まりからオフ会までその数はかなりのものになっていると思います。

ヒトは群れる動物」ですのでグループが出来上がるのは必然だと思いますし、

グループの中でしか得られない情報やそれを共有する事で得られる一体感、団結心なども得難いものだと思います。

ただ私自身はグループの中にどっぷりと浸かる事を好まない人間です。

なぜならばグループに属せば属すほど自らの自由度が失われていってしまうからです。

またグループを作る事でグループに入っている人達とそうでない人達との間で意識的にせよ無意識的にせよ、区別、下手したら優劣の概念が生まれます

真に糖質制限が広まっていくためには、公平性という考え方が不可欠であるように私は思うのです。

続きを読む»

関連記事

他人の経験を自分の頭で考え直す

糖質制限の理論でもって教科書に書かれていないような未開拓の問題を考える時には、

理論的な裏付けがある事も大事ですが、自分の実体験が後押ししてくれることも多々あります。

例えば私が初めて糖質制限を実践した時、ただ体重が減っていくだけではなく、身も心も軽くなり何か身体の根本的な所が変わっていく体感を得ました。

この実体験はその後糖質制限にまつわる様々な問題を考えていく時にも大きな推進力になってくれています。

一方で、一回きりの人生で世の中のすべての事を自分で体験するという事は不可能です。

男性なら女性の体験をすることは一生の中では無理ですし、太り体質の人がやせ体質の人の体験をすることも困難を極めます。

そんな時参考となるのは、他人の体験談から情報を得るという事です。

続きを読む»

関連記事

相手をコントロールしようと思わない

3分診療、5分診療などと揶揄される現代医療の中で、

それではダメで患者さんの話をもっとしっかりと聞くべきだという考えの医師もいます。

「時間をかけて患者さんの話を聞かなければ、患者さんの問題点は浮かび上がって来ない、だから患者さんの話をもっとしっかりと聞くべきだ」


良い心がけだとは思いますが、一方で時間をかければかけるほど一日の中で診る事ができる患者さんの数は少なくなります。

良い医療を展開しようとすればするほど、多くの患者さんを診る事ができなくなっていくというジレンマがあるのです。

はたしてどうすれば最善の医療を行うことができるのでしょうか。

続きを読む»

関連記事

自分の足で信頼できる情報を集める

先週末は静岡へ赴いて「豚皮揚げを食べる会in静岡」と、

江部先生と夏井先生の糖質制限ジョイント講演会に参加して参りました。

糖質制限を始めてというもの、もともとインドア志向だった私が驚くほど積極的に外へ出かけるようになりましたが、

こういう外出を繰り返すに連れて、会の常連になって名前を覚えてもらいやすくなり、プチ有名人気分も味わえるようになってきました。

実際の日常生活では有名でも何でもない平社員なので、なんだか不思議な感覚を得ています。

私がこういう所へ何度も足を運ぶのは、有名人感覚が嬉しくてというのではなく、

前にも述べたように貴重な実践者との交流ができるからです。

続きを読む»

関連記事

病気という名の色眼鏡で見ない

糖尿病であろうとなかろうと糖質制限をすべきだという考えを書きましたが、

この事は病気という枠組みの中で私達が無意識に偏った見方をしているかもしれないという事実に気づかせてくれます。

時々同じ糖質制限実践者の中でも、「私は糖尿病だから生きるために糖質制限をしなければいけないのであって、ダイエット目的で軽く考える人とは訳が違う」という考え方の人と出会うことがありますが、

私はそんなに気負う必要はないのではないかと思います。

なぜならば、糖質を摂取すればデメリットを受け、糖質を制限すればメリットを得るという意味では、基本的には皆共通しているからです。

血糖値というものさしがあるからその糖質の害が見えやすいだけであって、糖尿病ではない人も糖質摂取の害は見えないだけでしっかりと受けてしまっていると思います。

むしろ糖質の害が見えやすいという事をメリットに思うことすらできると思います。

続きを読む»

関連記事

糖尿病に関係なく糖質制限すべし

2016年10月8日にNHKで「血糖値スパイクが危ない!」と題したスペシャル番組が放送されていました。

持続的な血糖上昇ではなく、スパイク状の血糖値上昇も様々な病気の温床となるという事実を伝え、

食後血糖測定の重要性を広く一般に伝えた特集という事で意義の大きい番組であったと思います。

医療現場で知られるグルコース・スパイクという言葉を、一般に伝わりやすいように「血糖値スパイク」と表現していたことも評価できます。

ただそれにも関わらずその本質的対策に当たる糖質制限を紹介せずに、食べる順番とか朝ごはんを食べるとか食後のちょこちょこ運動とかの回りくどい方法の紹介に終始したという点で残念さの残る内容でした。

その事はさておき、今回はその番組でもう一つ私が注目した事を紹介したいと思います。

続きを読む»

関連記事

こどもの糖質制限に関する現場報告

専門家に任せるという行為は、楽ですがリスクをはらむ行為です。

医療に関してはその傾向が特に顕著です。なぜなら任せる中身が他ならぬ自分の健康であるからです。

自分以上に自分の身体を理解できる立場にいる人間はいません。だから私はどれだけ医学知識の豊富な医師が診ようとも、

3分や5分、せいぜい10分の診察でその人の健康の全てを理解するなど到底できないということ、

そして医師に頼るのではなく、医師を利用して自分主導で健康管理していく事がこれからの医療には大切だと主張してきました。

要するに大事な事は専門的な知識よりも、事実をありのままに観察することです。これには時間と常識にとらわれない心が必要です。

この考えをこどもの健康に応用すればどうすればよいでしょうか。

続きを読む»

関連記事

緩和があってこその緊張

普段意識しないけれど、実は健康に大きく関わっているものがあります。

それは「無意識のストレス」です。

例えば遠距離を移動する時の交通手段とストレスとの関係を考えてみます。

一般的な手段としては、歩く、自転車、自動車、バス、列車、飛行機などの選択肢が考えられると思います。

普通に考えれば後ろになればなるほど目的地までの所要時間が短くなるので、ストレスが少なくなるように思われるかもしれませんが、

よく考えるとそう単純でもないという事がわかります。

続きを読む»

関連記事

堂々としていればいい

糖質制限推進派医師としての活動をただひたすら個人的に続ける事で、

少しずつしかし着実に同志と呼べる人達とのつながりが深く広いものになってきています。

医師の中でも私の周りに私のブログ活動を認めてくれて、私のブログを周囲の医師達に伝えようとしてくれる先生にも出会う事ができました。

私にとってこのブログはただ日々の思考の積み重ねであり、自分からわざわざその存在を知らしめようとは思っておりませんし、

糖質制限非推奨派の先生達が見ればもしかしたら不愉快に感じられるかもしれない事も書いていたりしますので、

自由に見てもらう分には良いですが、こちらからわざわざ読んで下さいというのはどうにも気が引けてそういう事は自粛していた部分があります。

しかしある先生は本当に純粋に私のブログが良いという事を惜しげもなく他の人達に伝えて下さるので、

私としてはどうにも戸惑ってしまう部分が正直ありました。

続きを読む»

関連記事

医学論文は窮屈な制限世界

緩やかな糖質制限食を推奨する北里研究所病院の山田悟先生が、

医療情報系サイトMedical tribune胎児、臍帯血、胎盤、母体血において基本的にケトン体が高い事を示した英語医学論文に対する見解を述べておられました。

日本初「ケトン産生食」研究への苦言と期待
北里研究所病院糖尿病センターセンター長 山田悟
Doctor's Eye(糖尿病) | 2016.11.16


この文章を読んでいて私は自分が医学論文を書いていた時の事を思い出しました。

医学論文を世に出すためには、科学という名の下に様々な制約の中で文章を書かなければならないのです。

続きを読む»

関連記事

興味を持ってもらえるように

当ブログで時々紹介しているNHKEテレの「100分de名著」という番組

今月のテーマは鎌倉時代の禅僧で曹洞宗の開祖、道元が著した「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」です。

この本、多分耳慣れないという人が多いのではないかと思いますが、

実は私はこの番組が取り上げられる少し前に「正法眼蔵」について知る機会がありました。

それは先日相田みつを美術館を訪れた時の事です。

その中で相田先生の座右の書として、この「正法眼蔵」の単行本が展示されていたのです。

続きを読む»

関連記事

激しい運動が空腹を呼ぶメカニズム

間食というものは現代医療の中ではとかく悪いものと捉えられがちです。

しかしそもそも間食というものができた歴史を踏まえますと、これは必要に迫られてできあがった食文化であったと考える事ができます。

というのも、ネットでのフリー百科事典、Wikipediaには間食について次のように書かれています

(以下、引用)

歴史的には、かつて朝夕2度の食事であった時代には、

夜間労働や激しい労働を行う者が、昼や深夜に必要に応じて摂った3食目の食事のことを「間食」と称していた。

平安時代の『延喜式』にも、間食に関する規定が設けられている。

1日3度の食事が通常となった江戸時代以後も農村部では激しい労働に耐えるために、間食を摂ることがあった

(引用、ここまで)

続きを読む»

関連記事

コメント返しへの私のこだわり

当ブログをいつも御覧頂き有難うございます。

おかげさまでこのブログも様々な方に読んで頂けるようになりました。

セルフブランディングと申しますか、コアな読者の方々には私という人間の考え方をよく理解して頂けるようにもなりました。

何事も小さな事からコツコツと、塵も積もれば山となる、継続は力なり、です。

さて、読者の方々からコメントを頂いた際へ私がコメントをお返しする時、

基本的には「〇〇頂き有難うございます」で始めるように心がけています。これは私のこだわりです。

続きを読む»

関連記事

笑顔も健康のバロメータ

またまた漢方の勉強会に出ていた時の話です。

非常に神経質な50代女性の患者さんが漢方薬を使って心穏やかになったという症例を写真付きで報告されていました。

漢方治療前の写真は仏頂面でいかにも神経質そうな面持ちでしたが、漢方治療後の写真は口角が上がっていて穏やかで、

「あぁ、この人こんなに美人だったんだ」と思う程の変わりぶりでした。

美人は何をしても美人だとはよく言うものの、さすがの美人でも仏頂面では美人ではなくなるものです。

続きを読む»

関連記事

良い情報の裏も捉える

漢方をがんの治療に用いるという発想があります。

多くの場合は抗がん剤の副作用を緩和したり、抗がん剤によって奪われた体力を復調したりという西洋医学ベースの治療の補助的な役割に留まります。

ところが稀にいる凄腕の漢方医の先生は、漢方の起源である中国医学の知識をも用いて末期がんを完全寛解に持っていく症例を発表されています。

糖質制限、ケトン食の観点がなくてもそこまでの事ができるというのが凄いですね。

先日がんの治療困難例を漢方で十数例治したという発表をされる先生の話を聞きましたが、

それだけ聞けば、西洋医学ベースのいわゆる三大治療を行うよりも漢方を勉強した方がよほど良いという話になるのですが、

ここで私はその先生へ「その著効した症例は全患者の中のどのくらいの割合なのか」という質問をしました。

続きを読む»

関連記事

自分の弱さと直面する

最近寒くなってきたからなのか、

患者さんの数がやたらと多くなってきています。

先日は当直でしたが、久しぶりに全く寝る暇がない程忙しい日を過ごしました。

それでも糖質制限のおかげで、翌日も大分楽に過ごす事ができ、

しかも、一晩寝れば疲れも完全に吹き飛びます。本当に糖質制限さまさまです。

そして自分の心の在り方もだいぶ変わりました。忙しいという事はそれだけ世の中に貢献できたという事ですから。

以前ならイライラしていた忙殺当直でも、おかげさまで幸せを感じながら過ごす事ができています。

続きを読む»

関連記事

裸療法は人為的な環境適応

先日紹介した西式健康法をもう少し踏み込んで考えてみます。

西式健康法の四大原則の一つ「皮膚」の項では、「裸療法」と呼ばれる治療法が掲げられています。

裸療法というのは、部屋を開放して裸になって毛布をかぶる、脱ぐという行為を数十秒~数分程度の間隔で6~11サイクル繰り返すというものです。

そんな事したら風邪引いちゃうよと思われるかもしれませんが、西先生はこれに関して次のような言葉を述べています。

「現代人の多くは、空気の流通がきわめて不完全な近代的建築物の中で仕事に従事するようになった。

人々は、部屋の中に、暖冷房装置とか、扇風機とか、氷柱とかを備え、柔らかい寝床に休み、毛織物の厚い衣服をまとい、毛皮を利用するようになった。

・・・・・・このような生活は、われわれの精神と肉体とを健全になものにしただろうか

続きを読む»

関連記事

賢者は歴史に学ぶ

病に対する本質的アプローチを意識していたナイチンゲールと同様に、

もう一人そのようなアプローチを実践していた人物がいました。西式健康法の創始者、西勝造先生です。



原本・西式健康読本 (健康双書ワイド版―食と健康の古典) 単行本 – 2003/10
西 勝造 (著), 西 大助 早乙女 勝元


西先生は医師ではありませんが、自身の病の経験から様々な健康法の実践を経て独自の健康法を確立された方です。

その理念は断食で有名な甲田光雄先生へと受け継がれていますが、この西式健康法の考え方がよく病の本質を捉えていると私は思うのです。

続きを読む»

関連記事

ナイチンゲールは本質を見ていた

皆さんは、ナイチンゲールについてどれくらい御存知でしょうか。

私が医師の仕事をする時に大変お世話になる看護師さん、その象徴的存在がフローレンス・ナイチンゲールです。

ものすごく有名な人物ですが、恥ずかしながら私は医師なのにナイチンゲールの事はそんなに知りませんでした。

せいぜいクリミア戦争へ参加し、まだ看護が広く知れ渡っていなかった時代に、戦地で正しい看護学の基礎を創り上げた祖、といったくらいの認識です。

ところが先日、糖質制限を通じて知りあった先生から一冊の本を頂き、私は初めてナイチンゲールの思想について知る事になりました。



病いとかかわる思想【第2版】 単行本 – 2006/3/16
森本 芳生 (著)


その結果、ナイチンゲールは生命の本質に目を向けて病と向き合った偉大な人物であったという事がよくわかりました。

続きを読む»

関連記事

魂のメッセージ

糖質制限を通じて様々な縁が生まれ、

縁がまた新たな縁を呼び、その輪はどんどん広がっていきます。

立場も年齢も違えど、同じ未来を見つめているという意味で同志と言える人達も随分増えました。

そうした人達と糖質制限に限らず、様々な事柄についてお話ししていると、しばしば心を揺さぶられる瞬間があります。

何故そういう気持ちが沸き起こるのかという事をふと考えてみました。

続きを読む»

関連記事

褒めることに潜む罠

アドラー心理学では「他者を褒めてはいけない」という考え方があります。

これは同じく「承認欲求は小さい方がよい」という考え方にも通じるものがあるのですが、

世の中は褒めるという行為に寛容というか、肯定的な意見を持つ人が多数派ではないかと思います。

Facebookのいいねの数を競うとか、ブログランキングに登録して上を目指すなんてのはその現代的な象徴だと思っています。

また先日地元で行われた「糖尿病に対する運動療法の効果」と題した講演では、

患者さんのやる気を引き出す事が大事です!その為には患者さんを褒めてあげましょう!

などと講師の方がおっしゃっていました。この発言に関してすんなり受け入れられる人がおそらくほとんどでしょう。

ただ私はこの褒めるという行為に潜む罠、長くブログをやっているとだんだんわかるようになってきました。

続きを読む»

関連記事

自然に人為を加える

先日、自宅の給湯器が故障しまして、

シャワーからお湯が出ないという状況に追い込まれる出来事がありました。

最近朝が肌寒い気候の日もちらほら出始めましたが、こういう時に限って寒い日なのです。

しかしシャワーも浴びずに出勤するわけにもいかないので、意を決してえいやっと冷水シャワーを浴びました。

そうすると大変刺激が強くて「ヒイッ、ヒイッ!」などと呼吸が荒くなり、結果として体感的に15秒程度しか持ちませんでした。

これは給湯器が治るまでなかなかきついなと思っていたところ、

そういえば火もまだろくに扱えなかった原始時代の人はこういう場合どうしていたのだろうという疑問がふと浮かびました。

続きを読む»

関連記事

負の側面をみるエビデンスは少ない

ブログ読者の坊主おじさん さんから次のようなコメントを頂きました。

【16/11/03 坊主おじさん
いつもありがとうございます。

お医者様の世界でいう「エビデンス」というのは
一体何を指しているのでしょうか?
グーグルで検索して調べてみても、ピンとこないのです。

たとえば、抗がん剤を投与されて
あっという間に弱って亡くなった方を
何人も知っています。

このような抗がん剤にはエビデンスがあり、
目の前の人が抗がん剤で苦しみ
亡くなっていくという事実は
エビデンスではないのでしょうか?


鋭い点をご指摘頂いたと思います。

実は医学におけるエビデンスは、負の側面に向けられているものが少ないのです。

続きを読む»

関連記事

成り立ちを考える必要性

人間の身体には自律神経というものが備わっています。

自律神経にはアクセルに例えられる交感神経と、ブレーキに例えられる副交感神経とがあります。

この二つの神経がバランスを取ることで人間は恒常性を維持しているというのですが、

取り立てて何事もなく生きているだけで、両者の働き方は一日の中で大きく変動します。

簡単に言えば、日中活動している時は交感神経優位、夜間休息している時は副交感神経優位になります。

こうした二つの神経のリズムはどのようにして生み出されたのでしょうか。

続きを読む»

関連記事

理屈は後からついてくる

まだ世の中にエビデンスが出ていない事に関して慎重なスタンスをとる医師は世の中に多いですが、

慎重と言えば聞こえはいいですが、裏を返せば「臆病」です。事実を素直にまっすぐに捉える心があれば、たとえ今エビデンスがなくとも、丁寧に考え抜けば先を見通すことは不可能ではありません。

エビデンスがないと言えば、漢方薬はそういう批判をよく受けます。だから当たるも八卦、当たらぬも八卦の世界なのだと。

しかしそういう人は決まって漢方薬を使わない、もしくは余り使っていない人です。糖質制限とも似ていますが、やってみないとわからない世界というのは確かにあるのです。

「なぜそうなるかはまだうまく説明できないけれど、確かにそういう現象は起こっている」

こういう事を素直に認めることから始めるべきだと私は思います。

先日、それこそ漢方の本を読んでいたらこんなことが書かれていました。

続きを読む»

関連記事

都合の悪い事実を隠さない

とある製薬会社の説明会で感じたことです。

鎮痛剤のプレゼンテーションでMR(Medical Representative:医薬情報担当者)さんが「この薬は用量依存的に効果があります」という事を言いました。

「用量依存的に効く」とは要するに、薬の量を増やせば増やすほどその薬の効果が高くなるという意味です。

その言葉だけを聞けば、これはいい薬だと思って普通の医師なら処方したくなるのかもしれませんが、

私はそこでそのMRさんに次のように質問をしてみました。

「ということは、副作用も用量依存的に増えるということでよろしいでしょうか?」

続きを読む»

関連記事

糖質摂取への過剰適応と敗北

肥満や糖尿病があるとがんのリスクという観察事実があります。

一方で糖尿病があるとアルツハイマー型認知症をはじめとする認知症のリスクが増加するという観察事実もあります。

糖尿病はがんと認知症の共通リスクであり、その事だけを考えると糖尿病が進行するとがんも認知症も両方のリスクが上がりそうに思えます。

ところが、がんとアルツハイマー型認知症は逆相関の関係にあるという疫学研究報告があるのです。

要するに「がんになった人はアルツハイマー型認知症になりにくい」「アルツハイマー型認知症の人はがんになりにくい」ということです。

Driver JA, et al. Inverse association between cancer and Alzheimer's disease: results from the Framingham Heart Study. BMJ. 2012 Mar 12;344:e1442. doi: 10.1136/bmj.e1442.

一番有名なのは、このBMJの論文ですが、同様の研究報告は他にも相次いでいます。あるいはがんとパーキンソン病にも同様の関係がある事も言われています。

総じて「がんのなりやすさと神経変性疾患のなりやすさは逆相関している」と一般化できそうですが、糖尿尿が共通するリスクなのにも関わらずどうしてこういう事が起こるのでしょうか。

本日はその理由について自分なりに考えてみたいと思います。

続きを読む»

関連記事
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
これまでの訪問者数
FC2アフィリエイト
メールフォーム
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR