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サイアミディン

常に納得し、いつでも軌道修正できる

先日の記事は読む人によっては、私が視野狭窄に陥っているイメージを与えてしまったかもしれません。

何でもかんでも西洋医学を忌避させるような記事を書くのはいかがなものか、と。

早期がんで早めに手術を受けて助かった人もいるし、それを受けずに代替療法に走った結果死期を早めた芸能人もいるのだから、と。

西洋医学中心医療で恩恵を受けている人も確かにいるのだから、西洋医学の終着点がまるで地獄のように表現するのはよろしくないと。

すべては、その人が事実をどのように解釈するかという点に尽きると思います。

早期がんを手術や内視鏡で切除できた状況は、多くの人は進行がんになる前に命が救われた望ましい状況と解釈されるかもしれませんが、

私にとっては「さしたる症状がないにも関わらず、人為的外傷を加え臓器欠損がもたらされた状況」と解釈します。

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向学心と情報収集

主体的医療を行うためには自分の頭で考えることが不可欠です。

野生動物は五感を中心とした自分の感覚のみが判断の頼りでした。

しかし人間は高次脳機能が発達し、言語、思考、概念を通じて文化的価値観を独自に形成してきた動物です。

そうした社会性の中で判断を求められる場合に必要不可欠なものは「情報」です。

人間の世界のみに生じた様々な問題をどう解決すべきかを考える時にはどうしても五感だけでは太刀打ちできないことが出てきます。

だから主体的医療に取り組むためには自分から情報を集めにかかる必要があります。

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いなくなって初めてわかる存在感

ワイドナショーというワイドショー番組を好きでよく見ています。

この番組はお笑い芸人の松本人志さんがレギュラー出演されていて、

同じくお笑い芸人の東野幸次さんと女性アナウンサーの司会の下、週替わりのゲストコメンテーターとともに、

普段ワイドショーで取り上げられることの多い芸能人がワイドショーについて語り合うというコンセプトのもとトークが繰り広げられる異色のワイドショー番組です。

老若男女様々な立場のゲストが様々な視点で独特の意見を述べられる様子も見ていて面白いのですが、

やはり一際目を引くのは、レギュラー出演されている松本人志さんのコメントです。

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かんじんなことは論文に書いていない

カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授の津川友介氏の記事を取り上げて、

文献ベースで事実に立脚していない思考は、文献の妥当性が崩れると同時に途端に信頼度を失うという問題点について指摘しました。

その記事対してブログ読者のホリデーさんより、津川氏の「白い炭水化物を食べている人は体重が増加しているのに対して、茶色い炭水化物を食べている人では体重が減っている」との主張について、

その根拠となっている引用文献(Mozaffarian D, et al. N Engl J Med. 2011 Jun 23;364(25):2392-404.)に直接当たって検証してみたとのコメントを頂きました。ホリデーさん、有難うございます。

ホリデーさんが検証された内容は御自身のブログに書かれておられます。私もその内容を読ませて頂くとともに、自分でもその文献を確認してみました。

確かにホリデーさんの御指摘もわかるような気がしますが、なかなか理解しきれない所もあります。

なぜ理解しきれないかと言えば、判断するのに十分な情報が論文に書かれていないからだと私は思います。

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非我慢のススメ

企業にしても、病院にしても、ブラック化する背景には、

そのコミュニティに属するメンバーの小さな我慢の蓄積が隠れているということを以前指摘しました

ということは、ブラック化を防ぐためには、我慢をやめた方がいいということになるかもしれません。

しかもまだ我慢が小さい早い段階で解消すべきです。なぜならば我慢が大きくなり過ぎて破綻した時には多くの場合、取り返しがつかないことになってしまうからです。

疲れたら疲れたと言う。行きたくない誘いはきっぱりと異なる。サービス残業は一切しない。

しかし、はたしてそれで本当によいのでしょうか。

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国民皆保険の害

“世界に誇る日本の「国民皆保険制度」”

この制度のおかげで日本国民はいつでも安心して、しかるべき部署で一定の評価を受けた安定的な医療を、

保険料を支払っている限り良心的な金額で皆平等に受けることができるようになりました。

海を越えれば医療保険を使うためには高額な保険費を支払っている人しか使えないような国もあり、

そういう国ではお金がなければ標準的な医療を受けることができないとも聞きます。

だから日本の医療は安心安全で素晴らしいと、多くの人が思っているかもしれません。

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エビデンスよりも科学的思考

現実に起こっている事実を重視して進めていく正しい科学的思考は、

従来常識とされている説を疑う時にも、おおいにその力を発揮します。

例えば、「高血圧には減塩すべし」ということも医学的には常識と言われている内容です。

医学論文を見れば、減塩には降圧効果があるとか、食塩の過剰摂取が心血管発症リスクを増やすなど支持的なものが多数発表されています。

ただ一方で、減塩を行うと心血管病死亡率と総心血管イベントの頻度が高くなるなどの研究も少数ながら存在しています。

ですが全体としては「高血圧には減塩すべし」という結果の方が多数派を占めているので、

多くの専門家もその流れに従っていて、高血圧治療ガイドライン2014では6g/日の減塩が推奨グレードA、エビデンスレベルⅠで推奨されています。

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緩やかな糖質制限食で脳卒中を予防できなかった一例

正しい科学的思考とは事実をもとに考えていくことだと私は考えています。

その意味で私は医学論文に書かれていることより、実際に自分の目で確かめたことを重視しています。

先日当院における糖質制限教育入院システムについて御紹介致しましたが、

これはあくまでも患者さん自身が希望された時のみに適用されるシステムです。

当たり前のようですが、糖質制限にまつわっては本人は希望していないけれど、家族に強烈に勧められるというような状況もしばしば起こり得ます。

しかしたとえどんなに家族に勧められようとも、本人が希望していない教育入院を私はお受けしないことにしています。

なぜならば、本人の意図していない糖質制限は本人にとっての大きなストレスとなりうるからです。

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間違った科学的思考に注意

科学が私達にもたらした恩恵には大きなものがありますが、

使い方を間違えると大きなしっぺ返しを食らうという事は認識しておくべきではないかと私は思っています。

特に医学・医療の世界での「科学」という言葉の使われ方は大きく間違っていることが多いので注意すべきです。

「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」という本を書かれた、

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授の津川友介氏が次のような記事を書かれています。

新常識!やせるには「カロリーの質」が大切だ
科学的根拠のある「ダイエット食」とは
津川 友介 : カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授

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何も考えないことの重要性

最近私は何もしない日の重要性を噛み締めています。

実は何もしないことは意外と難しいことなのです。

現代の文明社会の中で生きていると特にそう感じます。なぜならばヒマ潰しの機会が山ほどあるからです。

テレビやパソコン、スマートフォンなどはその最たるものです。いくら時間があっても、無限に時間が消費されていってしまいます。

そうした機器を使ってダラダラすることは何もしないことにカウントされません。何かをダラダラし続けていることになるからです。

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鹿児島県での糖質制限教育入院システム

去る8月18日(土)、鹿児島県内で積極的に糖質制限医療推進に取り組んでおられる

ひらやま脳神経外科さんが主催される地域公開勉強会が開催され、私も一講師として「当院における糖質制限普及への取り組み」と題してお話させて頂きました。

実は今年の4月より私が所属する「医療法人日章会南鹿児島さくら病院」において、

鹿児島県内でおそらく初となる糖質制限での教育入院システムを稼働させる運びとなりました。

私が鹿児島に来て1年、糖質制限教育入院のパイオニアである高雄病院のスタイルを参考に江部先生や橋本栄養士さんを中心に御助言をもらいながら、

紆余曲折を経て当院スタッフの皆さんの御協力を得て、無事にこのシステムを立ち上げる事ができました。

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感動は身近なところに

お盆休みを1週間ほどもらい実家に帰っておりました。

今や実家とは随分離れたところで生活するようになりましたので、

それまでは実家での生活が日常であったはずなのに、実家に帰ることが非日常となってしまいました。

それにしてもこういう非日常状態の時というのは、

普段はしない行動をしたり、普段であれば絶対に買わないであろうものを買ったりしてしまいます。

旅行で観光地に行った時にお土産屋さんでついつい何か買ってしまうような行動というのは、

旅行者心理をうまくついているように私には思えます。

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感動を追い求める人生

私が好きな相田みつを先生の言葉に「一生感動、一生青春」という言葉があります。

青春といいますと、10代後半くらいの恋にスポーツにいろいろと盛んな時期を想像しがちです。

みつを先生の言うところの青春とは「心の柔らかい人」のこと、

すなわち様々なことに感動を見出せる人のことを指しています。

そして人を根底から動かすのは指示・命令や脅迫・恫喝などではなく、

常に感動であると述べておられます。

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主体的医療を提供するための環境

おそらく多くの患者さんの中には、

「先生(医師)の貴重な時間を長々と奪ってはいけない」などと、

医師に相談したいことがあったとしても、よほど重症でない限りは遠慮して引き下げてしまう心の動きがあるのではないでしょうか。

それもそのはず、多くの病院で行われているのは3分や5分といった短時間診療が主流となっています。

診療時間は何分まで、という決め事はありませんが、周りの患者さんが3分や5分で診察が終わっていく中、

あまり緊急性のない要件で20分、30分も時間をとるというのは申し訳ないと考えてしまうのは無理もないと思います。

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西洋医学中心医療の特徴を知る

先日述べた「西洋医学中心医療からの脱却」について、もう少し考察を深めます。

まず私は今までの病院医療が全て無意味だと言っているわけではありません。

西洋医学による医療の活躍の場は確かにあります。救命救急医療がその最たるものです。

急場をとりあえず凌ぐという点において西洋医学による医療ほど即効性かつ確実性のあるアプローチはありません。脳卒中や心筋梗塞に対して漢方やホメオパシーなどで立ち向かう愚かさといったらありません。

ところが急性期から慢性期まで「その場をしのぎ続ける」のが西洋医学による医療の特徴であり、根本解決に導けないというのが最大の欠点です。

その欠点を見過ごしたまま、全てのステージの医療に西洋医学による医療を適用してしまっているのが現代医療の最大の過ちだと私は考えています。

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現代医療はすでに破綻している

某医科大学での入試の際に女性の受験生への一律減点操作が行われていたというニュースが話題になりました。

これに対する否定的な見解が大勢を占める中で、現場の医師から「必要悪だ」と擁護する意見も耳にしました。

聞けば、一般的に運動能力が男性より低い女性医師は、救急当直などで24時間以上勤務が常態となる過重労働に耐えられなかったり、

あるいは出産・育児の関係で仕事に穴を開けざるを得ない状況があり、男性医師と女性医師は実質的に同等ではないと。

もしも女性医師が多くなれば現場は回らなくなり、さりとて正直に女性合格者は3割に絞ると公表すれば医学部を目指す女性が大幅に減ってしまう。

だからこうした合格者数の男女比操作は秘密裏に暗黙の了解で行われるべきで現場の労働環境を守るためにも追及すべきではないというご意見です。

私はこの意見は何重にも間違っている意見だと思います。

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複雑を単純化する

先日書いた「情報の伝達性」についてさらに考察を深めます。

糖質制限について複雑な有機化合物名や難解な生化学的、細胞生物学的な専門用語が飛び交う議論を時々傍観することがあります。

私も学力ギリギリではありますが、奇しくも医学部を卒業した身なので、非医療従事者に比べればある程度用語は理解して議論の内容に多少なりともついていっているつもりではありますが、

ふと立ち止まって俯瞰でみた時にそれらの主張、おしなべて「わかりにくい」のです。

そこまで細かな理論にまで手を染めなければ糖質制限の妥当性は判断できないのでしょうか。

それだと判断のための情報源はごく限られた知識人にしか伝えることができず、

知識の乏しい人はそうした知識人の判断に従うか否かという選択をするしかないことになってしまいます。

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既存の文化的価値観と情報の伝達性

鹿児島県霧島市隼人町という町に「嘉例川(かれいがわ)駅」という無人駅があります。

1903年に営業を開始したこちらの駅は当初有人駅で昔は大層賑わっていたこともあったそうですが、

時代の流れの中で1984年に無人化される運びとなったとのことです。

しかし2003年、開駅100周年を記念して、元駅員さん達が有志で企画した記念祝賀会が大盛況となり、

それをきっかけに観光名所となり、特急列車「はやとの風」が停まるようになり鉄道ファンを中心に注目を集めるようになった歴史があるそうです。

その嘉例川駅に土日・祝日だけ営業をしているお弁当屋さんが出す駅弁がおいしいと友人から聞き、行ってみたことがあります。

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「自分にできること」を明確にする

コミュニケーションは何をするにも重要であることは言うまでもありませんが、

自分が何かをしてほしいという場合には、逆に相手がしてほしいことを自分から積極的に行うことが基本であるように私は思います。

いわゆる「ギブ&テイク」の関係です。

一方的な要求が通るほど世の中は甘くありません。それは自分が逆の立場になって考えてみた時に容易に理解できるのではないかと思います。

それを、見返りを求めずに「ギブ&ギブ」の精神で何事も望むことが、結局は一番大きな見返りを得ることにつながるというのはアドラー心理学から学んだ姿勢ですが、

ここには一つ大きな落とし穴があることに気がつきます。

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全てを自分事として考えられるか

突然ですが、皆さんは死後の世界を信じますか。

ヒトも含め全ての動物、生きとし生けるものは全て複雑有機化合物の集合体が化学反応を連続して起こしているに過ぎず、

科学的な思考の強い人ほど死後の世界など存在しないと考える傾向が強いのではないかと思います。

私もどちらかと言えば、そちら側に傾いている人間で、人はきっと死んで灰になるだけなのだろうという気持ちの方が強いです。

しかし絶対にないとは言い切れないという気持ちもどこかで残している部分があります。

そんな結論の出しようのない話を考えたって仕方がないではないかと思われるかもしれません。

けれどそのスタンスがどちらであるかによって、今自分が生きているこの世界での振る舞いは変わってくるように私は思います。

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ことばの不思議

「人類が平和でありますように」

「人類平和」

「平和」

「和」

伝えたいことばを

単純にすればするほど

とらえ方が多様になる

なんて不思議



たがしゅう
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想像力は人生のスパイス

想像力を働かせて論文を読むべきという私見を記事にしましたが、

診療においても私はかねてから想像力を働かせて当たるべきだと考えており、

目に見えないことをいかに想像し考慮に入れることができるかどうかが良い医療とそうでない医療の分かれ道と言っても過言ではないくらい想像力は重要だと私は思っています。

具体的に言えば、この人は普段どのような生活を送り、食生活はどのようになっているのか、

頭痛やめまいを訴えているけれども頸椎の並びはどうなっているだろうか交感神経過緊張になるようなストレスフルな生活を送っているのではないだろうか、などのことを想像できるかどうかです。

場合によっては、本人さえ気づいていないことにまで想像力を働かせるべき場面さえあると思っています。

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想像力を働かせて論文を読む

Medical Tribuneという医療情報サイトに、

発達障害の一型、自閉症スペクトラム障害(ASD)のある児はそうでない児に比べて、

食物アレルギー、呼吸アレルギー、皮膚アレルギーのオッズ比が有意に高いという結果が、

約19万人の小児を対象にしたアメリカの大規模調査で明らかにされたというニュースを目にしました。

なぜそうなるのかという病態生理学的なメカニズムはわかっていないとされながらも、

食物アレルギーのオッズ比が他の二つのアレルギーのオッズ比より大きいということから、腸管と脳、そして行動の関連が潜在的なメカニズムの1つではないかという推測が述べられていました。

しかし私はASDとアレルギーの関連、ストレスの観点で考えればつながるように思います。

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脳梗塞や心筋梗塞の真の予防法

西洋医学ベースの現代医療で脳梗塞、心筋梗塞に対する救命救急医療は飛躍的に進歩し、

特にカテーテル治療の技術や機器の進歩により、今までは助けられなかった命を助けられる事も増えてきました。

しかしその一方で、再発予防の治療戦略はアスピリンなどの抗血小板薬とそれに伴う潰瘍予防にPPIなどの胃酸分泌抑制薬をセットで死ぬまで飲み続けることを勧めるのがなかば常識化してしまっています。

それがいかにリスクがあり正常の細胞機能を衰えさせる治療であるかということについては以前記した通りです。

西洋医学は超急性期医療に対しては優秀ですが、慢性期医療に対しては総じてお粗末な印象を私は持っています。

しかもそのお粗末な治療方針がエビデンスという見えない鎖で強固に固定されているイメージさえ持ちます。

では本日は脳梗塞や心筋梗塞の再発予防は現実的にどう行っていくべきなのかについての私見を述べたいと思います。

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エビデンスに縛られる医師の行動

前回はPPIという胃酸分泌抑制薬を長期内服することでの問題点について紹介しました。

この問題について自覚的な医師は私の感覚では1割にも満たない印象です。

多くの医師にとってPPIは降圧剤やスタチンなどと同様に、患者の求めに応じて出す薬のひとつだという認識に過ぎないのではないかと思います。

だから「医師に任せていれば安心だ」と、自分の頭で考えることを怠っている患者さんは、

これら西洋薬長期内服による悪影響をもれなく受け続けることになってしまうわけなので、

くれぐれも患者の立場の皆様には自分の病気については主体的に考えてもらいたいわけですが、

実はPPIに関しては、ほとんどの医師を断薬に踏み切れなくするもう一つの大きな要因があります。

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PPI長期内服の問題点

先日とある勉強会で逆流性食道炎に対する胃酸分泌抑制薬、

通称PPI(Proton pump inhibitor:プロトンポンプ阻害剤)の長期処方の弊害に対するお話がありました。

胃酸が多く出すぎて、ふとした拍子に胃酸が胃から食道へと逆流しやすくなり、本来なら胃酸が入らないはずの食道が胃酸の影響でただれてしまうのが逆流性食道炎ですが、

それに対してとにかく胃酸の分泌を強制的に少なくし、結果的に胃酸を逆流させにくくする目的でPPIは逆流性食道炎に対して長期的に処方され続けている状況はしばしば見受けられます。

しかし根本的に胃酸が増える原因を放置したまま、付け焼き刃的に胃酸を抑えているだけの対症療法なので、

当然のことながら、根本的な原因が解除されない限り、薬をやめるとぶりかえすので、延々と同じ薬を飲み続けなければならなくなります。

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高齢者診療で10を目指さない

先日とある漢方の勉強会に参加した際に、

以下に示す一冊の本についての紹介がありました。



老人必用養草 老いを楽しむ江戸の知恵
香月牛山/原著 他2名


江戸時代に活躍した後世派と呼ばれる流派の漢方医、香月牛山(かつきぎゅうざん)が記した健康長寿のための心構えやコツ、ひいては養生のための具体的な漢方処方にまで言及されている本です。

香月牛山自身は1656年生まれで、1740年に84歳でこの世を去っており、当時としては長命であるため、ある程度の説得力があるように思えます。

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「のどが渇く前に水分を」への違和感

連日かつてない猛暑の到来に注意換気を促す報道が続いています。

私がこどもの頃に学校で学んだ地球温暖化が今現実のものとなってきている実感とともに、

人類が自らの都合で加え続けてきた人為がもはや取り返しのつかない段階まで及んでいるのではないかという恐ろしさを感じずにはいられません。

そんな中、熱中症関連のニュースもしばしば報道されていますが、

この時に決まり文句のように言われるセリフが「のどが渇く前から水分をこまめに摂りましょう」です。

しかしこの「のどが渇く前から」というのは、はたして本当でしょうか。

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抗がん剤はがんを不可逆化する

がん悪液質(カヘキシア)と呼ばれる状態があります。

悪液質とは、末期がんの方に見られる状態で、多くは食欲不振・体重減少・全身衰弱・倦怠感などを呈する状態のことをいいます。

私が提唱する過剰適応/消耗疲弊の概念でいえば、消耗疲弊の範疇に入る病態となりますが、

以前も述べたように過剰適応病態と消耗疲弊病態には連続性があります

身体の正常機能を使い過ぎてセルフコントロールできないくらいにオーバーヒートしてしまった過剰適応病態はまだ可逆的ですが、

その状態が解決できずにいると次第に不可逆的な消耗疲弊病態へと移行していくという流れがあります。

悪液質とは基本的には過剰適応病態にあるがんが不可逆的なステージへと進行しつつある状況を指していると私は考えます。

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自主的な行動の落とし穴

ポリファーマシー問題にもつながる話ですが、

御高齢の患者さんを中心に、かかりつけの病院・クリニックが複数あるという方はかなり高頻度でお見受けします。

高血圧や糖尿病の薬はA内科医院に、整形外科の骨粗鬆症の薬や痛み止めはB整形外科医院に、皮膚のトラブルはC皮膚科医院へ、

そして半年に1回の脳動脈瘤の検査はD総合病院へ定期的に受診しているといった具合です。

このようにかかりつけ医が複数存在すると、それぞれでそれなりの量の薬剤が処方されてしまうため、必然的に多剤内服状態になってしまいます。

さて、こうした患者さんの行動は自主的ではあるかもしれませんが、主体的ではないと私は考えています。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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