サイアミディン

主導権を取り戻せ

とある自己免疫疾患の患者さんに糖質制限指導を行っています。

その方は別の専門医にステロイドを中心とした処方を受けているので、薬剤調整を私が直接できるわけではありません。

なので作戦としては、まずはとにかくしっかりと糖質制限を行うことで体調やデータを改善させていき、

その上で処方をしている主治医と相談して、ステロイドの減量について相談して徐々に減薬を目指すようにとアドバイスしています。

ところがその患者さんは糖質制限ができているにも関わらず、結局ステロイドの減薬を主治医に相談できずに、

どうも言われるがままにそのままの量のステロイドを飲み続けてしまっているようです。

なぜステロイドの減量を相談しないのか?と尋ねた所、「相談しにくいから」と患者さんは言うのです。
自己免疫疾患は若干専門性の高い病気でもあります。

おそらく患者さんには、もしも専門医に見捨てられたら誰にも診てもらえなくなって路頭に迷う事になるのではないかという恐れがあるのではないかと思います。

だから専門医が糖質制限非推進派であって、従来医療の考えに基づきステロイドこのまま維持した方がよいと言えば、

それがたとえ不合理だと思ったとしても、見捨てられるよりはマシとの思いから、そのまま専門医の指示に従う心理が働いてしまっているのではないでしょうか。

これでは主導権は完全に医師に握られてしまっている状況です。

患者さん自身の身体のことであるにも関わらず、です。


私は思います。

たとえ病気が風邪だろうが、怪我だろうが、難病だろうが、

治療の主導権は、患者にあるべきだということを

専門的な病気で診る医者が少ないからと言って、臆することはないのです。

治療の主導権を医師に持って行かれてはいけません。

自分の身体のことを、賢そうでも見知らぬ他人に委ねてはいけません。

薬ならば専門医に出してもらえずとも、他に出してくれる医者は必ずいます。

そして自分の治療方針に沿ってくれる医師とともに、自分が主導権を持って治療を進めていくべきです。

やりたくない治療を無理に受ける必要はありません。

仮に自分の考えが間違っていたとしても、悪い結果になってき始めたときに軌道修正すればいいのです。

医者が危険性を明示したとしても、やってみないとわからないことなど医療の世界にはごまんとあります。

だから勇気を持って自分の意志を治療方針にきちんと反映させられる医師を選ぶべきです。

自分の希望に添えず、無理矢理医者の価値観を押し付けられるくらいなら、専門医であろうとその医師とは離れるべきではないかと思います。

専門的知識を豊富に持ち治療方針の固まった医師よりも、

専門的知識が乏しくとも変化する状況に対応して細かく軌道修正できる医師の方がよほど良医です。

すべての患者さんには是非とも、自分が治療の中心にいるという事を

強く伝えていきたいです。


たがしゅう
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No title

そうですよね。

私も、二月の詳しい血液検査で
中性脂肪26
HDLコレステロール124
LDLコレステロール89
対比もそんなには悪くなかったのですが、
総コレステロールが245ということで、
直ちにスタチンを進められました。

スタチンは絶対に嫌だ!と、思い。

主治医にスタチンを進められたその日に
江部先生のブログに相談しました。

素人でも解るように説明して下さった上で、
スタチンは私には必要ないと、答えて頂いたことがあります。

医学の知識は私たちには、ありません。

けれど、医師の詳しい説明で選択、決断することができます。

自分が主役の病気です。

知識が浅いが故に失敗もありますが、
反省しつつ、それを糧に前に進んで行きたいです。

そのような考えを持つ医師が居てくださるというだけで、
患者は救われます。

感謝です。

No title

私事で、どうでも良いことですが、
HDLが89で、
LDLが124の間違いでした( 〃▽〃)

寄り添えない医者

僕も喘息で総合病院で定期的に診察してもらっています。
3年近く続けたステロイド吸入薬・抗アレルギー剤・気管支拡張薬・去痰剤。一向に治る気配がなく、それどころか悪化し喘息の症状が固定化しました。「死んでもいい」と全ての処方薬を止めて1年がたちました。完治がしていませんが、痰も出ずに息苦しさも減りました。ステロイド吸入薬だけは診察のたびに1個だけ処方です。使わないのでドンドン溜まっていきますが、拒否すると医者に見離されそうで・・・。

Re: No title

一型糖尿でも適当に糖質制限 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 医学の知識は私たちには、ありません。
> けれど、医師の詳しい説明で選択、決断することができます。
> 自分が主役の病気です。


 誰もがそのように考えられれば、きっと医療は良くなっていくと思います。

 医師を信用するしないのレベルで動けば、医師自体が誤っている時に痛手を受ける事になってしまいます。
 医師の説明に納得できるか否か、それを自分が主導権を持って判断するというスタンスが、自分の身を守るためにとても大切な事だと私は思います。

Re: 寄り添えない医者

アラジン さん

 コメント頂き有難うございます。

 ステロイドをはじめとした多剤内服の状況を、
 多くの医師は「これだけ薬を使ってやっとコントロールできている」と考えます。
 ところが患者の立場では「こんなにたくさんの薬を飲んでるのに一向に良くならない」と思っているのです。

 これだけ感覚のギャップがあれば、まず話は噛みあいません。
 
 この状況で断薬を勧める医師はほとんどいないかもしれません。しかしアラジンさんの身に実際に起きた事実は「断薬する事で体調が良くなった」ということです。医師がそれを予想できずともやってみないとわからない事は他にもごまんとあると思います。

 自分にとって極端に思える事でも意思ある患者さんの言葉なら尊重し、それを受け入れる度量を持つこと。
 必ずしも断薬が好転につながるとは限らないけれど、何かあった時には必ずリカバーできるようにフォローアップできる体制を組むこと、まずい事が起こった場合は適宜軌道修正をかける柔軟性を持つこと、それが医師として心がけるべき事であるように私は思います。

> ステロイド吸入薬だけは診察のたびに1個だけ処方です。使わないのでドンドン溜まっていきますが、拒否すると医者に見離されそうで・・・。

 そのような事で見放すような医師は、今後付き合っていてもろくな事はないのではないかと個人的には思います。

主導権は誰だ

本当に必要?糖尿病の「教育入院」
http://www.medwatch.jp/?p=14321

上司や医師へ注意しにくいのはなぜ?
http://www.medwatch.jp/?p=14323

  □

 江部Drのblogでも書きましたが、改めて患者主体の治療の必要性を感じさせられます

Re: 主導権は誰だ

精神科医師A 先生

 コメント・情報を頂き有難うございます。

> 米国では、医療従事者同士、医師や患者の間で意見を戦わせることは珍しいことではありません。
> 米国では「自分の健康は自分で守る」という意識が高い


 この点においては米国のスタンスを見習うべきだと私は思います。

No title

「治療の主導権は、患者にあるべき」
まったくほんとにそのとおりです。
しかし現実は・・・

体調悪いと病院へ行って医者に3分診療で薬出してもらって言われたとおりに薬飲んで「処方薬依存」になって「「処方薬の副作用」を消す「新たな処方薬でまた依存と副作用の繰り返し」
それに気づかない愚かな医者とその医者の言う通りにする愚かな患者が、国民皆保険制度を崩壊させているのが現実。

私のまわりにも「お医者様の言うことには逆らえないわ」という人達がたくさんいます。それは、医者の言う通りにしていて何か問題あればそれは医者の責任だ、ワタシは悪くないのよ!!!という責任転嫁でもある。

私はプチプチ糖質制限程度で、遅い時間のベーカリーで売れ残りのチーズバンが安くなっているとつい買ってしまって、後悔しながらやっぱりおいしいと思いながら食べています。
まあ、体重は少なめ、周囲の人にはスタイルがいいと言われる体型ですが、糖質の取り過ぎはやはり用心しないといけません。
たがしゅう先生みたいに修行僧にはなれないけれど。

Re: No title

おばあさんにちかいおばさん さん

 コメント頂き有難うございます。

> 医者の言う通りにしていて何か問題あればそれは医者の責任だ、ワタシは悪くないのよ!!!という責任転嫁でもある。

 確かにそういう構造はあるでしょうね。
 医者は医者で「診療ガイドラインの言う通りにしていて何か問題があれば学会の責任だ、医師個人は悪くない!」という心理が働いている部分があると思います。

 結局、患者でも医師でも、自己責任の下に物事を決断していくことが生きていく上での基本であるように思います。
 それができないとうまくいかないことを誰かのせいにしてみたり、自分の心と向き合えずに現実逃避をしてみたりと、よくない感情が渦巻いてくるのではないかと思います。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

すべて、同じです。

>治療の主導権を医師に持って行かれてはいけません。
>自分の身体のことを、賢そうでも見知らぬ他人に委ねてはいけません。

政治も同じです。
皆が怠惰になり(愚民化されて、怠惰&自分の頭で考えないようにされたし)、自分が果たすべき政治的責任=政治的な力を他人に渡しているから、ここまで腐敗した世の中になったのです。つまり 現在も、極悪売国詐欺が続行中です。

売国奴小泉の「民営化」は日本政府を会社にすることだった!!
http://insidejobjp.blogspot.com/2012/12/blog-post.html

ステロイドに関しては、その患者さんがどれほど理解しているか?
にかかっていると思いますが、私が記事
http://insidejobjp.blogspot.com/2014/05/no-2.html

のなかで紹介した

幼い息子を白血病で亡くして(殺されて)
初めて癌治療の間違いに目覚めた丹羽医師の

ステロイドは麻薬と同じ
http://www.sod-jp.com/page1/%2708hakurankai/01.htm

と、蔡篤俊(さい とくしゅん)医学博士の

ステロイド剤、抗アレルギー剤は使ってはいけない
http://www.drtsai-hihu.biz/article/13449207.html

を「是非、お読みください」と勧めてみては如何でしょうか?

Re: すべて、同じです。

千早 さん

 コメント及び情報を頂き有難うございます。

 確かに政治も同じですね。
 自分の頭で考える努力を怠っていたら、国に何をされようと文句は言えないと思います。
 相手が強大すぎて諦めるのも自分、今確実にできる事から始めようと考えるのも自分、全ては自分次第ですね。

 頂いた情報参考にさせて頂きます。
 吟味して、咀嚼して、そして自分の言葉で患者さんに伝えていきたいと思います。

お返事、ありがとうございました。

たがしゅうさん、

>自分の頭で考える努力を怠っていたら、国に何をされようと文句は言えない

昔からその傾向は十分あったけれど、今や<政府>が
実は<会社>になっていて、

人々の想像を超えた詐欺なので、非常にわかりにくいと思うのですが
自称「政府」という<会社>が国民を騙して犯罪を続けている。
ジョージ・オーウェルの『1984』や、映画「ハンガー・ゲームズ」の世界より、ずっと悪い状態。何故なら、この現実が多くには見えていないから。

私は豪州在住なのですが、これを数年前に知ってから
地方政府に支払う、所謂住民税にあたるものや
違憲の水道代、果ては各種交通違反の罰金に至るまで
支払い拒否をして、「本当の政府・政府機関である半鐘を見せろ」と要求し続けてきましたが(警察、裁判所等相手)誰も何ひとつ、提示できないのですよ。

この事実や、ワクチン・現代医学詐欺、重金属毒問題等々
和英両方でガンガンつぶやいていたので、ツィッターは永久追放されました。

>吟味して、咀嚼して、そして自分の言葉で

はい、ご自分が納得できる形で
つまり、それなら伝える人間本人が責任を取れる
ということですしね。(^^)
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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