サイアミディン

指示を考える看護師

先日、「豚皮揚げを食べる会 in 松本」に参加した際に、

夏井先生とじっくりとお話する機会がありました。

その中で、またも大変参考になるお言葉をお聞きすることができたので、

読者の皆様とシェアさせて頂きたいと思います。

それは医師にとって欠かせないビジネスパートナーである看護師さんに関することです。

自分が仕事をするのに良い看護師さんになってもらうためには、医師は看護師さんにどう接するべきでしょうか。
看護師さんは、「医師の指示の下に」動くということが法律では定められています。

だから基本的に看護師さんは医師に、患者さんの状態を報告した上で「指示を下さい」という形で声をかけてこられます。

それに対して報告された内容を元に、それまでの医学知識や経験を駆使して、

最善と思われる処置を指示するというのが、一般的な医師が看護師さんに対して行うパターンです。

ところが、夏井先生の場合は、そのまま指示を与えるのではなく、看護師さんにこう切り返します。

自分ならどうすればいいと思う?間違えてもいいから考えてごらん


だいたい看護師という職業は、その法律システムのせいで指示待ち人間になりやすくさせられる側面があります。

ベテランの看護師さんなら、経験を積んで自分の考えというものが出来て医師と議論できるくらい優れた方もたまにはいらっしゃいますが、

たいていの看護師さんは自分の考えを出すなんてとんでもないという風に思っているのではないでしょうか。

しかし「医師の指示の下に」というのは、必ずしも医師発の指示でないといけないというわけではありません。

現場での経験から素晴らしいアイデアを看護師が考え出し、それに医師が納得して採用すれば、

看護師発のアイデアであっても「医師の指示の下に」という体裁は守られます。

要するに看護師は考えていけないというのではなく、看護師にこそ考えてもらいたいというのが夏井先生のお気持ちなのだと思います。

最初は間違っていてもいいというフォローも夏井先生流で愛に溢れています。

間違うことは悪いことではありません。誰だって人間は間違うものです。

間違ってもその責任を医師が持つことで、看護師さんは安心して間違うことができます。

でもその間違いを指摘して、次からは同じ間違いをしないように医師が軌道修正をする、

そうした作業を繰り返していけば、立派に考えられる看護師さんとなり、

しかも医師と議論したことで、その医師と価値観のすり合わせを行うことになり、

価値観が近づき、いわゆる「一緒にいて働きやすい看護師さん」になってくれるというわけです。

声のかけ方、たったそれだけの違いが、将来的に働きやすさという点で大きな違いを産むというのはすごいことだと思います。

勿論、どんな看護師さんもそう声をかければ成長するという単純なものではないでしょう。

はなから医師の指示待ちという価値観の看護師さんに対しては、医師がどれだけ言ったところで何も変わらないでしょう。むしろ疎ましいとさえ思われるかもしれません。

なんだか糖質制限指導で、何を言っても聞き入れてくれない患者さんの話と似ていますね。

そんな中でも、その指導の真意を悟り、わかってくれる人は少なくとも1〜2割はいらっしゃるはずです。

「医師の指示の下に」の呪縛に囚われずに、

自分の考えをストレートに伝えられる看護師さんになってもらうことは大切なことです。

是非とも夏井先生のやり方を参考にして私も看護師さん達に、

自分で考える力」を持ってもらうよう少しずつ刺激していきたいと思います。


たがしゅう
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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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