サイアミディン

近視の真の原因とは

私は近眼、医学的に言えば「近視」です。

近視とは、近くははっきり見えるけど、遠くを見ると焦点がぼやけてしまう状態のことです。

生まれたころからずっと近視というわけではありませんでした。小学校低学年くらいまでは普通に見えていたのです。

しかし、小学校中学年頃から急速に遠くのものが見えなくなっていきました。

当時はゲームや本など近くばっかり見ているせいで近眼になるとまことしやかに言われ、

ゲームにはまっていて思い当たる節があった自分は、近視になってからは慌ててゲームを止めてみたり、

遠くにある山や緑の多い景色を眺めてみたりしたものの時すでに遅し。

一向に回復せずに幼心にショックを受けたのを覚えています。

しかし、近視の原因は本当に近くを見過ぎることなのでしょうか?
目の構造はよくカメラに例えられますが、

目に入ってきた光情報が角膜や水晶体といったレンズで屈折し、その情報がフィルムである網膜に像を結ぶことで、その視覚情報が視神経を通じて後頭葉に運ばれることでものが見えるとされています。

近視というのは角膜や水晶体での屈折率が高いか、もしくは眼軸という目の奥行の幅が長いことによって、光の像を網膜より近い場所で結んでしまう事によって起こる現象です。

近視

普通は多少近くのものを見ても、像がきちんと網膜の所で結ばれるように、毛様体筋という筋肉が自律神経を介して収縮し、水晶体を膨化させて屈折率を弱めてくれますが、

近視の人は毛様体筋が働いたところで屈折率が調節しきれずに、頑張っても網膜より手前の位置で像を結ぶのでぼやけて見えてしまうわけです。

毛様体筋

網膜より手前で像を結んでしまう原因は角膜や水晶体の質に原因がある屈折性近視と、

眼球の幅(眼軸)が長くなるせいで網膜まで届かなくなる軸性近視とがあります。


しかし考えてみれば、近視って生物としては致命的な欠点です。

遠くの方がぼやけてしまえば、自分を襲う捕食動物の確認が遅れて戦うにも逃げるにも不利になります。

そして近視は国際的にも結構な頻度で存在し、しかも近年増加傾向にあるようです

そんな生存に不利な現象が、何故増え続けているのでしょうか。

ここで私は一つの仮説を思いつきました。

以前私は、糖質摂取はある種ドーピング的な側面があると考察しました。

もしかしたら、こども時代に糖質を過剰摂取すると、

成長速度が早まる事によって、予定されていた以上に眼軸が長くなり、

軸性近視の状態になってしまうのが真の近視の原因なのではないでしょうか。

よくケトン食の副作用で報告されている低身長が、こどもにおける糖質制限の懸念点として挙げられることがありますが、

低身長ではなく、糖質食の方が過剰高身長だという見方もできるかもしれません。

女性の初潮年齢が早まり、まだ到底妊娠に対応できそうにない年齢で月経が来るのもこの流れで考えればやはり過剰成長と言えます。

そう考えると、生存に不利な近視という現象が高頻度に認められる理由、

国際的に近年増加傾向であることも説明可能であるように思います。ゲームのし過ぎやテレビの見過ぎで増加傾向を説明するのは無理があるように思います。


ただ、もしもこの仮説が正しかった場合、

問題は後から糖質制限しても眼軸長の変化は不可逆的だということです。

一旦伸びた身長が基本的に縮まないのと同様、伸び切った眼軸も元に戻すことはできません。

そうなるとなす術はないのでしょうか。

明日はこの問題について考えてみたいと思います。


たがしゅう
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まさにその通りだと思います

時折拝見させて頂いております。
私もその通りだと思います。
以前に書いた記事が少し参考になるかもしれません。
宜しければ見てください。
http://promea2014.com/blog/?p=1124

Re: まさにその通りだと思います

ドクターシミズ 先生

コメント頂き有難うございます。
私も先生のブログいつも読ませて頂いております。
新刊も楽しみに読ませて頂きます。

私よりも詳細に、しかも文献的根拠も記されていて非常に参考になりました。
しかし眼科業界からはそのような話を聞いたことがありません。
やはり自分の頭で考えるプロセスが大事と思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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