サイアミディン

病気を味方として捉える

「糖質制限でがんを兵糧攻めにする」という解釈を聞くことがありますが、

その考え方は、西洋医学的治療の延長線上にあるように私には思えます。

すなわち、がんを「やっつけるべき憎き敵」と捉える発想です。そう思うから手術で取ろうとしたり、抗癌剤で叩こうとしたり、放射線を当てて死滅させようとするアクションにつながるのです。

実際、糖質制限でがんを兵糧攻めにするのは無理です。糖質をゼロにしていても、糖新生で最低限の糖は供給されますし、アミノ酸をエネルギー源にする事もできるからです。

だから糖質制限でがんを兵糧攻めにしようと思えば、兵糧攻めにできない状況をストレスに感じてしまいます。

そもそもがんを兵糧攻めにする必要などないと私は考えています。
がんは代謝異常の結果出来上がってきた産物です。つまりがんそのものは原因ではなく結果です。

代謝異常が原因となって、結果的にがんができているのだから、是正すべきはその代謝異常の方です。

そういう意味で私はがん放置療法に部分的に賛成で、がんを相手にするのではなく代謝異常を治療対象とするというスタンスです。

そしてその代謝異常の2大要因が糖質過剰とストレスマネジメント不良だと私は考えているわけです。

またがん細胞は元をただせば正常細胞であった細胞です。

正常細胞がアミノ酸や乳酸をエネルギー源として使用できるのだから、

がん細胞がアミノ酸や乳酸をエネルギー源として使用しても何もおかしいことはありません。

正常細胞は糖の供給が断たれても生命活動を維持できるように糖新生や各種血糖上昇ホルモン、オートファジーなど

様々なシステムを生命40億年の歴史の中で構築してきました。

だから糖新生をブロックしたり、オートファジー阻害剤でがんに立ち向かおうとする発想は、

折角気の遠くなるくらい長い時間をかけて構築してきた素晴らしいシステムを人為的に崩し、

がんをやっつけると同時に正常細胞をもやっつけることへとつながってしまうわけです。

諸悪の根源は「がんをやっつけるべき憎き敵」と捉えるその発想だと私は考えています。

同様の理由で、「闘病」という言葉もよろしくないと私は思っています。

病気は生き方の歪みが出てきている事を教えてくれているサインの側面があります。

身体が過剰適応しているのか、消耗疲弊しているのか、病気とはそれを教えてくれているのです。

ですから病気と闘うという発想を止め、病気に感謝するという風に捉えてみてはどうでしょうか。

がんを敵と考えるのではなく、味方と考えてみてはどうでしょうか。

がんは異常に増えた糖を何とかやりくりしようとして正常細胞が変形してがんと呼ばれるあの形になってくれているのだと思えば、
そんな姿になってまで自分を守ろうとしてくれてありがとう、今まで自分の身体に向き合わずに来てしまってごめんなさい、という気持ちが芽生えては来ないでしょうか。

そんな精神論など信用ならないと思われるかもしれません。

「がんは死因第一位」
「がんは不治の病」
「がんを早期に発見し手術すれば治る」
「抗癌剤の副作用は辛い」


小さい頃からの教育、メディアや権威からの情報などに溢れかえる環境の中で私達は生きていて、

がんに対するネガティブイメージは無意識下にまで植え付けられている現状があり、実はこれはかなり根深い問題です。

しかし事実に着目し、解釈を疑えば実際がんは敵でも味方でもなく、単なる代謝の結果生み出された産物であるという事実が見えてきます。

しかしそれでもがんを味方と捉えた方がよいと私が思うのは、

そのように捉える心の在り方そのものががんをはじめとして病気を快方に向かわせる究極のストレスマネジメントたりえるからです。

痛みや息苦しさなど実際に身体を苦しめる状態にまで進展している場合は別ですが、

ただそこにあるだけで何も悪さをしていないがんは自分を助けようとしている味方だと捉えてみてはいかがでしょうか。

これはごまかしでもまやかしでもありません。

そのような心の在り方が望ましいと私は考えています。


たがしゅう
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先生のガンに対する考え方に深く賛同いたします。早期発見早期治療の掛け声はいまだ強く、最近私の住む自治体では、がん検診受診を以前より強く働きかけます。その予算が、糖質制限食の普及に使われる日が早く来て欲しいです。

Re: タイトルなし

T さん

 コメント頂き有難うございます。

 御指摘のようにがん検診の予算が糖質制限普及に使われる方が、よほどがん予防になると私は思います。
 しかもより安価に、より安全に成し遂げることができると思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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