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サイアミディン

ケトン食と糖質ゼロ食との違い

がんに対するケトン食の臨床治験が大学病院主導で行われ、

良い結果をもたらしているというニュースを聞く事があります。

ケトン食と一口に言ってもいろいろな種類がありますが、

最も古典的なケトン食は、炭水化物:脂質:蛋白質=4%:90%:6%というほとんど脂質ばかりの食事内容となります。

「ケトン食は厳格な糖質制限食」というイメージを持たれている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、

厳しいという以外にケトン食は人為的な食事療法という側面もあると私は考えています。

なぜならば、自然界に存在する食糧を摂取していて自然とケトン食になるという事はまずないからです。
例えば肉ばっかり食べたら糖質の摂取量は限りなくゼロに近い状態になると思いますが、だからと言ってケトン食にはなりません。

肉には脂質も蛋白質も両方豊富に含まれているからです。ケトン食を目指すのであれば脂質だけを摂取しなければなりません。

そうすると選択できる食品はかなり限られてきます。脂質主体の食品と言えば、生クリームやマヨネーズや油類くらいです。

それだけだと食事になりませんから、腹におさまるものとして低糖質かつ低蛋白質のものを選択しないといけないので、きのことかこんにゃくとか限られます。

だから実際臨床現場で行われているケトン食は若干蛋白質を摂取する事を許容し、ケトン比なるものを設定し、

脂質と非脂質(糖質+タンパク質)の割合が2:1になるようにしたり、3:1になるようにしたりというので調整されているかと思います。


糖質ゼロ食とケトン食とは混同しないようにせねばなりません。

ケトン食は自然界でありえないけど、糖質ゼロ食は自然界にある食べ物で再現可能です。

ケトン食は自然界でありえない人為的な食事であるからこそ副作用が起こりうるという事なのではないかと思います。

最も危惧されるケトン食による小児の低身長は、人為的に糖質制限に加え低蛋白質にしてしまうことに由来するのではないかと私は考えています。

逆に言えば、自然界に存在する食糧で再現できる糖質制限や糖質ゼロ食は、そういった人為操作による歪みを生じにくいという事です。

そのことは糖質制限や糖質ゼロ食を実践している人達の体調がよくなることからも推察されます。

それでは糖質制限で体調が悪くなるという方の中では一体何が起こっているのか、

何か不自然な人為操作による歪みが加わっている可能性があるのではないでしょうか。

例えば、ストレスマネジメント不良はある意味ヒトがもたらした究極的な人為操作です。

そのことに気付けば自然重視型医療の意義の大きさがわかると思います。


たがしゅう

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No title

薬物投与や外科手術というのはあくまでも早急な処置の必要性に応じてと言うことかと思います。

本来的には第一義的には食事(栄養)や運動(生活習慣)によって改善するのが望ましく、また少なくとも治療と並行して自ら能動的に意識すべきと考えます。

その際も、本質的にはヒトの進化(退化)の歴史に従って、本来あるべき(かつてそうであった)姿に回帰することを目標にするのが基本ではないかと私は考えています。

自然界に存在するものを可能な限り無添加無加工で摂取する、ということが本来的で本質的ではなかろうかと思います。




Re: No title

ねけ さん

コメント頂き有難うございます。
私もねけさんのご意見に同意します。

自然が100点満点とまでは思いませんが、長い時間をかけて自然の中で構築されてきたシステムは、それが素晴らしかったからこそ、時代の風雪に耐えて現代まで生き残ってきたことを思えば、これを基本におく行き方をしていく事が最も良い結果をもたらすと私は考えます。

離乳直後の赤ちゃんが好むもの!?

たがしゅう先生こんにちは

もしかしたらご存知かもしれませんが、ご紹介まで

・・・・・・・・・・
1920年代、ある小児科医が少し変わった「孤児院」を経営していた。
その目的はただ一つ、詳細かつ長期間に渡り、
赤ちゃんに食べたいものを好きなだけ食べてもらうという奇妙な実験だ。

http://karapaia.com/archives/52199707.html

Re: 離乳直後の赤ちゃんが好むもの!?

一読者 さん

 コメント頂き有難うございます。

 興味深い実験結果ですね。存じ上げませんでした。
 ヒト本来の食事とは何かを考えさせられるようです。大変参考になります。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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