サイアミディン

幸せな結婚の為の厳しい恋愛

一般的な人付き合いの中で人に優しくすることは、さほど難しいことではないように思います。

言い換えれば、仕事上で付き合う人達とのコミュニケーションのハードルはそんなに高くないということです。

たとえ相手のことがそんなに好きではなくとも、会釈、愛想笑い、社交辞令と言った言葉があるように、

一緒に笑顔で語り合うようなことも、自分の心にゆとりさえあれば行うことができます。

しかし、恋人とか夫婦とか、パーソナルスペースが狭くても大丈夫な間柄にまでなった人とのコミュニケーションは、

そうした一般的なコミュニケーションよりも難しい行為であるように私は思います。
なぜならばそうした人とは心から笑い合いたいし、心から感情をぶつけ合いたいからです。

気を遣い合うような間柄では、親密になることはまずできないし、できたとしてもお互いにストレスを抱え続けることになり、いつどこで破綻してもおかしくない不安定な関係となりかねません。

だから、恋人とか作らない方が楽は楽なのでしょうし、

それでも大半の人がその高いハードルを越えて最終的に結婚へと結びついているのは、

結婚をすることが当たり前であるという社会通念に押されて、無理矢理ハードルを越えさせられている人も多いのではないかと思います。

あくまでも個人の見解ですが、結婚していてもパートナーの事をとても愛しているように思えない発言をする人が結構多いような気がするのはその為ではないかと思っています。

そういう意味では結婚するのが幸せなのか、独身を貫くのが幸せなのかは微妙なところです。


一方で、恋愛や結婚のプロセスを経ないと、ワンランク上の幸せは手に入れられないというのもまた事実です。

やはり特定の人を愛し愛されるということから得られる幸せはやはり桁違いではないかと思いますし、

さらにそこへこどもという存在がいれば、さらに愛は深まるのでしょうし、

これは独身の者がいくら人類愛などを掲げようとも比べ物にならないものではないかと私は思います。

しかし、そのワンランク上の幸せを得たければ、ワンランク上のコミュニケーションを図らなければなりません。

一般的な人付き合いであれば、楽しくないことでも気を遣って調子を合わせてとりあえず「楽しい」と言っておけば成立しますが、

濃密なコミュニケーションを求めるなら、楽しくないものは楽しくないと相手へ伝える必要が出てきます。

しかしそのように我を通し続けていると、よほど相性が合う人とでないと意見の相違で嫌われてしまうことになりかねません。

けれど嫌われまいと相手へ合わせようとすれば、自分に嘘をつくことになりこれはこれでストレスとなります。

ならばやはり嫌われてもいいからと我を通せば、今度は相手が実は自分に合わせてくれていてストレスとなっている可能性も否定できません。

それに気付かず我を通し続けていれば、愛する人へ知らないうちにストレスを加え続ける行為へとつながってしまいます。


考えれば考えるほど恋愛や結婚って難しいです。

異性どうしが交流するという時点で完璧に趣味嗜好が合うことなどあり得ないのだから、

恋愛や結婚というのは多かれ少なかれ互いに気を遣い合う行為だということは理解できます。

しかし本当に幸せな結婚をしたいなら、本音をぶつけ合う厳しいコミュニケーションをとり続ける経験が不可欠なのではないかと考える次第です。

そういう意味ではお見合いというシステムは、出会いのきっかけとしてはアリでも、

結婚へとつなげるための手段としては、少なくとも私には向いていないように思います。

ただ世間体を気にするだけのための結婚ならばお見合いでも十分可能だとは思いますが、そんな結婚を私は望みません。

同様の理由で男性視点で相手の容姿が好みだというだけで結婚を考えるというのはリスキーな行為だと思います。女性はその辺り理知的で、そんな安易な考えはしないと聞きはしますが。


「ケンカするほど仲が良い」とはよく言ったものですが、あれは本音と本音をぶつけ合うコミュニケーションを互いに取り合っている証拠だと私は思います。

きっと愛するが故の辛いコミュニケーションを取らなければならない場面も多くあるのでしょうけれど、

ワンランク上の幸せを目指したいのなら、避けては通れない壁のような気がします。

楽で自由な独身生活を貫くか、厳しい恋愛の末の幸せな結婚を求めるか、

私の道は二つに一つであるように思えます。


たがしゅう
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非公開コメント

結婚って難しいですよね。

ひとそれぞれの考え方はあるし、既婚者が未婚者に向かって「結婚なんてするもんじゃない」なんていう場面にも多々遭遇します。
でも、
>恋愛や結婚のプロセスを経ないと、ワンランク上の幸せは手に入れられないというのもまた事実です。
というのは、どうなんでしょうか?

恋愛や結婚に伴う不幸や不遇もあるでしょうし、離婚という反対のベクトルの時には、結婚以上のエネルギーが必要ではないかと思います。

恋愛や結婚をイコール幸せにつなげられない人もいるのではないかな、と。

相田みつをさんの
「幸せは、いつも自分の心が決める」
で良いと思うのですが・・・。

Re: 結婚って難しいですよね。

zaza さん

 コメント頂き有難うございます。

> 恋愛や結婚をイコール幸せにつなげられない人もいるのではないか

 そうですね。私もどちらかと言えば、いろいろ考え過ぎてそうなってしまう側の人間だと思います。

 結局、無いものねだりというだけの話なのかもしれませんね。

笑いの価値感

>結婚をすることが当たり前であるという社会通念に押されて、無理矢理ハードルを越えさせられている人も多いのではないかと思います。

確かにそうだと私も思います。

巷には「結婚式」を美化するCMや情報を数多く流して、「おしゃれな結婚生活」を演出して結婚を後押しする「業者」さんが数多く存在します。

でもその演出は「非現実」であって、実際夫婦になり過ごす日常は「現実」です。


そして「現実」は意外と「冷めて」います。



その冷めた現実がストレスにならないように両者互いに「温めあう」のが夫婦の営みだと思います。

ではどうやって温めあうのか?

私たち夫婦は「笑い」です。

テレビのお笑いでも、日常のハプニングも、他人の失敗談も、同じツボで笑いあえれば、冷めた日常は温まります。

笑いのツボが同じだということは、結婚を決断する上での重要なファクターだと感じています。

僭越です。

ギャンブル

先生、お久しぶりです。
先日来、やせ体質の糖尿病について、いろいろとご見解を披露して下さり有り難うございました。
やはり私には難しくて、どれだけ理解出来たのやら心許ないです。
それでも、すべてダウンロードして保存していますので、これからしっかりと勉強させて頂きます。有り難うございました。

さて、今日のブログです。
先生のまじめ過ぎる(?)気質が、しっかりと反映されていますね。

「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」ということわざをご存じでしょう。
昔は、一度顔合わせをしただけの相手と結婚することが、ありふれた習わしであったと聞きます。
生活を共にすることにより、伴侶におもむろに情愛を感じるようになることも真実だと思いますよ。

もちろん、結婚にはギャンブルという側面があるのは否定できません。
大恋愛の結果結婚したから、生涯幸せに添い遂げるということでもないでしょう。
他方、周囲に押されて気の進まない結婚をしても、子供ができ、育て上げ、そして夫婦二人の生活に戻って、結果として幸せな一生を送る人もいるでしょう。

たまには夫婦喧嘩をすることもあるでしょう。それでもふたりで暮らすことに少しでも幸せを感じることがあれば、上出来ではありませんか。
私は結婚に多くは望みません。良識を持つ大人同士の共同生活だと考えます。

平凡でも良いから、心静かに、穏やかに、二人で助けあって暮らすことが出来れば良いのではありませんか。

Re: 笑いの価値感

だいきち さん

 コメント頂き有難うございます。

> 笑いのツボが同じだということは、結婚を決断する上での重要なファクターだと感じています。


 なるほど、大変参考になります。
 確かに楽しさで笑っている時は幸せを感じます。
 いつでも笑っていられる心の在り方も幸せになるのに重要なファクターであるようにも思います。

 互いに笑い合えるようお互いが歩み寄る努力をすることも大切なことなのかもしれませんね。

Re: ギャンブル

多良見の竜神さん さん

 コメント頂き有難うございます。

> 周囲に押されて気の進まない結婚をしても、子供ができ、育て上げ、そして夫婦二人の生活に戻って、結果として幸せな一生を送る人もいるでしょう。
> 良識を持つ大人同士の共同生活
> 平凡でも良いから、心静かに、穏やかに、二人で助けあって暮らすことが出来れば良いのではありませんか。


 これまた染み入る御助言です。

 確かに結婚の成立自体が不自然でも、そこから互いの努力で環境適応して幸せに到達する可能性もありますね。
 それは本当にギャンブルに似ていますね。ギャンブルをよしと思えるか否かも、結婚に二の足を踏むかどうかの行動に関わっているのかもしれません。

No title

blogを読んで先生は思っていた通りの正直な方なのだと思いました。

恋愛と結婚についての私の考えです。
結婚には枕詞のように「幸せ」がつきますが、私にはピンときません。それは不幸と感じるよりは幸せがいいに決まっています。でも結婚したから幸せというふうには思いません。たどり着いての幸せなら理解できます。
結婚で自由を手放す必要もないし、自由のない恋愛もあると思います。恋愛も結婚も相手を束縛することではなく、間違っても足かせにはならず、お互いの翼になる。相手も羽ばたき自分も羽ばたく。そして安らぎでもある。そうありたいと思います。

これまでの生活環境の違う二人が一緒にいるのですから違いがあって当然。根本の価値観が違えば感覚の違いはプラスにはたらかないでしょうか。相手の好きなことや興味のあることなど、自分の生活になかった気付きをもらえる。新しい扉が開き、自分の可能性が2倍になる。興味がわけば、一緒に楽しめばいい。ただし決して相手に強要はしない。お互いが自立していれば可能と思います。

とはいえ、実際には厄介な「感情」があるのも事実です。こればかりは自分でも予測不能です。でもそれも私です。
そんな私も含めて相手に受け入れてもらえることを望みますが、結婚も恋愛も相手がいてこそ。
一人で考えるのも大事ですが、相手を理解する気持ちを持って話し合うことも大事なのでは、そんなふうに思います。

Re: No title

花鳥風月 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 相手を理解する気持ちを持って話し合うことも大事なのでは、そんなふうに思います。

 そうですね。一緒にいてうまくいくかどうかなど誰にもわからないことですものね。
 わからないのなら互いに歩み寄り合いながら、最適解を探していくより他にないのかもしれません。

No title

いつも興味深い記事をありがとうございます。

自分の命より大切に思えるもの(息子たち)があるんだ、
と感じた事が、私の人生の中で重要な出来事です。
ちなみに、両親、主人は私の命と同等です。

「結婚」だけでなく何事も、
経験してみないと、分かりません。
深く考えようが、浅く考えようが、
どちらの結果が良いのか、分かりません。

だとすれば、
気楽に考えて行動し、結果はどうであれ、
起伏に富んだ人生を味わうのも、
なかなか乙なものだと思います。

たがしゅうブログの拝読から、
先生への親しみがあり、そう思うのです。

Re: No title

Etsuko さん

 コメント頂き有難うございます。

> 自分の命より大切に思えるもの(息子たち)があるんだ、
> と感じた事が、私の人生の中で重要な出来事です。


 それです。それはすごいことですよね。
 私が思うワンランク上の幸せってそういう所にあるような気がするのです。

 結婚するしない、できるできないは別としても、そういう所に向かって人間力を高めていきたいものです。

落ちる溺れる恋の池

こんばんは。
私は既婚ですが、恋する気持ちは健在です。

恋の池があって、そばにタイプの人がいて、
うっかり足をすべらせて、
落ちておぼれて、もがきます。
たぶん、セロトニンやオキシトシンは過剰分泌です。

古今東西の文学は、みな人を恋うる物語です。
みな、愛の道行きが大好きです。
「曽根崎心中」の私の好きな角田光代さんの現代訳で、
ヒロインの初の出会いの描写;

この男がいない世の中は生きる価値なんかないと、そんな気持ちになっていた。
全く知らないのに、ずっと知っていたような気がするこの男は誰だろう。
世の中を、生きる価値のある場所に一瞬にして変えた男は、誰だろう。

私は既婚ですが、この感覚に今も共感します。
先生に、このような女性が現れたら(見つけたら)、
きっとコミュニケーションの取り方なんかどうでもよくなります。
気持ちを伝えずにはいられなくなります。



Re: 落ちる溺れる恋の池

恋するエリス さん

 コメント頂き有難うございます。

> 先生に、このような女性が現れたら(見つけたら)、
> きっとコミュニケーションの取り方なんかどうでもよくなります。
> 気持ちを伝えずにはいられなくなります。


 そうですね。
 ごちゃごちゃ考えているうちは本当の恋ではないのかもしれませんね。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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