サイアミディン

私もあなたも受け入れる思考へ

私が健康維持のための秘訣として糖質制限と並んで注目するストレスマネジメントは、

実は非常にバリエーションに富んでいて、個々人を取り巻く環境によって具体的にどうすべきかという事がそれぞれで異なるので、

なかなか理解し実践するということが難しいのですが、

先日、とある漢方の勉強会に出席した時に大きくストレスマネジメントの概念について整理する良い方法を知る機会がありました。

それは「わたし軸」と「あなた軸」の二軸で考えるという手法です。

それぞれを「自己軸」と「他者軸」と言い換えてもよいかもしれません。

この手法によれば良好なストレスマネジメントができている状態とは「わたしはOK」「あなたもOK」と思えている状態のことを意味します。
逆にストレスマネジメントがうまくできていない状態は、

「わたしはNG」「あなたはOK」と思ってしまう状態だと、ストレスを内側にため込むタイプで、

「わたしはOK」「あなたはNG」と思ってしまう状態だと、ストレス外側に吐き出すタイプを意味します。

そして「わたしはNG」「あなたもNG」と思ってしまう状態が、究極のストレスマネジメント不良の状態で、その極致が自殺する状態だということです。

かつて極度の肥満で、自殺を考えた経験もある私にとって、自殺を考える精神状態がいかに健全ではないかという事は体感的に理解することができますし、

おそらく自殺を考えている人は少なからず「わたしはNG」「あなたもNG」だと考えてしまっているはずです。

その思考の袋小路状態から抜け出すには、代謝を整えて健全な思考を取り戻すための土台を作る糖質制限と、

「わたしはNG」「あなたもNG」状態から「わたしはOK」「あなたもOK」状態へと思考を切り替えるストレスマネジメントが大切ではないかと私は考える次第です。


先日、発達障害についての私見を述べましたが、

発達障害と呼ばれる状態の人は、社会のシステムと適合しにくくて、「わたしはNG」とか「あなたはNG」だとか考えてしまいがちです。

そういう場合には「わたしはOK」「あなたもOK」と自然と考えられるような新しい枠組みや新しい受け皿が大事なのではないかと私は考えています。

糖質制限を実践していて壁に突き当たってしまう時にも同様の構造は見受けられます。

例えば、糖質制限を実践しつつも、たまに甘いものを食べてしまって、自分に罪悪感を感じつつある状況は「わたしはNG」「あなたはOK」の状況です。

あるいは糖質制限指導をしていて、いくら論理的に糖質制限のことを説明しても、相手に全くわかってもらえず苛立ってしまう状況は「わたしはOK」「あなたはNG」です。

そして糖質制限を良いとわかっていても糖質頻回過剰摂取が止められず、周りの糖質制限実践者達をねたんでいる状況が「わたしはNG」「あなたもNG」です。

こうした状況はいずれもストレスマネジメント的に不健全であって、

それらをいかに「わたしはOK」「あなたもOK」の境地に持っていくかということが、

ストレスマネジメントを行う上での基本的発想になるのではないかと私は考える次第です。

その具体的なやり方は人それぞれでしょうけれど、

「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」の3つを幸せに向けての原則だとするアドラー心理学の考え方は一つ大きな参考になるのではないかと感じています。

ちなみに冒頭の漢方の勉強会では、

「わたしはNG」「あなたはOK」の状態には抑肝散という漢方薬が、

「わたしはOK」「あなたはNG」の状態には加味逍遙散という漢方薬が、

そして「わたしはNG」「あなたもNG」の状態には甘麦大棗湯という漢方薬が、それぞれ有効な場合があるという話もありました。

勿論、所詮は対症療法であり、効果も限定的なため、根本的な解決策にはならないのでしょうけれど、

追い詰められた思考の急場をしのぐという意味では助けになってくれることもあるかもしれません。

読者の皆様のストレスマネジメントの参考に少しでもなれば幸いです。


たがしゅう
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No title

「わたしはNG」「あなたもNG」状態から「わたしはOK」「あなたもOK」状態に持って行くには下記の二つのルートが考えられる思います。

①「わたしはNG」「あなたもNG」⇒「わたしはNG」「あなたはOK」⇒「わたしはOK」「あなたもOK」

②「わたしはNG」「あなたもNG」⇒「わたしはOK」「あなたはNG」⇒「わたしはOK」「あなたもOK」

①は自己を受容することによって遷移可能だと思います。②は他者を受容することによって遷移可能だと思います。

結局、それって何でも有りって事じゃん?って思われるかも知れませんが、その通りです。何でも有りなんです。

ちょっと話は飛躍するかかも知れませんが、明石家さんま氏の座右の銘に「生きてるだけで丸もうけ」と言うのが有ります。
その座右の銘をキーワードで検索すると、TV等のメディアで見る限りにおいての彼氏からは想像も出来ない壮絶とも言える彼氏の人生を垣間見る事が出来ます。
彼氏が元々その銘の極意に達していたのか、それとも人生を積み重ねた上でその極意に達したのかは定かではありませんが。

糖質制限なんてしたってしなくたっていいし、禁煙や禁酒なんてしたってしなくたっていいし、しんどいなと思った時は薬に頼ってもいいのです。
もちろん何をしてもいいと言うわけではなく、非合法的な事はしては駄目だと思います。非合法的な行動に対しては無意識に制動装置が作動すると思います。
ヒトにはその装置が備わっていると思います。もしも、そうでなけければヒトなんてとうの昔に絶滅していたであろうと思います。

ちなみに「生きてるだけで丸もうけ」は禅の極意に通じる言葉だそうです。

人生なんて所詮有限です。有限に無限を積み込もうなんて不可能です。その事を忘れて破綻する人が多い様な気がします。
みなさん気楽に生きようじゃありませんか。

Re: No title

名無し さん

 コメント頂き有難うございます。

> 「生きてるだけで丸もうけ」

 良い言葉ですね。
 さすが、芸能界の第一線で活躍されている方だと思います。

 自分を卑下することなく、他者に嫉妬することなく、ありのままを受け入れることはそれだけで素晴らしいというメッセージなのでしょうけれど、本心からそう思えるようになるためには自己犠牲でも自己満足でもなく、自己貢献+他者貢献の発想で生きていくことが大切なのではないかと思います。

 2017年9月21日(木)の本ブログ記事
 「他者貢献って難しい」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1098.html
 も御参照下さい。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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