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サイアミディン

病気の時だけ効く治療

風邪でちょっと身体が熱っぽくてしんどかった時に、

アイスノン(氷枕)というものを使用してみた日がありました。

そうすると、最近の気候が高温多湿気味という背景も関係しているかもしれませんが、

自分が思っていた以上に気持ちよくて、心地よく眠ることができました。

しかしだからと言って、熱のない通常状態のときにアイスノンをしたらおそらく心地よくないと思います。

このように病的な状態に加えると快となるけれど、通常の状態に加えると快とならない刺激というものがあります。
漢方にも同じような考え方で、「味証(みしょう)」というものがあります。

これ普段は苦いと感じる漢方薬が、体調を崩してその漢方薬がカバーする症状とピッタリの症状がある時に飲むと、

不思議とおいしく飲みやすく感じられる現象のことを指します。

こういう話をすると、なんだかうさんくさいと思われる人もいるかもしれませんが、

先ほどのアイスノンの話と同様に、自分が実際に体験する感覚を大事にすれば、

そのメカニズムがまだ科学的に説明できていないだけで、決して見過ごすべきではない重要な現象だと私は思います。

今回の風邪で私は、アイスノンの有効性とともに、漢方薬の味証をも実感することになりました。

というのも、私は最近、半夏厚朴湯という漢方薬を、

もう少しやせたいと思って代謝改善目的で軽い気持ちで服用していたのですが、正直苦く感じていました。

しかしこの半夏厚朴湯、実は咳に対しても効く薬なので、この度の風邪による咳の症状を抑えるために飲んでみますと、

苦かったはずの半夏厚朴湯の苦みを感じず、すっと飲むことができるようになりました。

それに伴って咳症状も少しずつピークから下がってきたように思います。

そう考えると、快を重視するものの考え方は、確かにある程度の合理性がありそうです。


たがしゅう
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市販のものですが

半夏厚朴湯は私もたまに飲んでいます。
喉のつかえが気になったときに飲むとすぐ体が楽になり、私の体質に合っていると感じます。

味に関しては漢方薬はくせ者揃いで、飲むときにはどんな味でも「かかってこい」というつもりで飲んでいますが、たまに予想を思い切り裏切る変化球が飛んできます。
これまで飲んだ中では小青竜湯の酸味が一番びっくりでした。

半夏厚朴湯の味の評価としては、風味が爽やかで個人的に好みの味です。

たがしゅう先生は江部先生の高雄病院に視察に行ったことがあるそうですが、漢方で有名な江部先生の兄江部洋一郎先生にはお会いしましたか?

Re: 市販のものですが

ゆこ さん

 コメント頂き有難うございます。

 味が好みである時に効果があることが多いというのは面白い現象だと思います。
 その薬、ひいてはそれを構成する自然物とその人との相性というものがあるのではないかと私は思っています。単一成分を抽出する人為的な西洋薬においてはそのような現象は絶対に認められませんので。

Re: タイトルなし

ジァスミン さん

 高尾病院見学の際に私は江部洋一郎先生とはお会いしておりません。

自然のすべてが恩恵

漢方は「自然のものを構造体で取り入れるから体に効果がある」という先生のお言葉から一つ。

私もそのお考えには賛同していますが・・・




テレビ番組で最近よく「様々な食品の体への効能」をネタにした健康番組が多い印象です。


「○○は体を温める」「○○は癌の発生を抑える」「○○は血流を改善する」


効能数はネタ不足に事欠かないほど膨大です。


そして決まってタレントさんが「知らなかった。よし今日からたくさん食べよう!」と場を和ませます。




私はここで首を傾げます。

「すべての自然物には何かしら人体に良い成分が必ず入っているのにもかかわらず、それを無意識に食してきた人が何故病気になるのか?」という疑問が湧くのです。


そこで腑に落とす為に無理やり納得させる考えがあります。


誤解を覚悟で持論を申しますと、
「いくら良い成分をとっても、その効能を相殺するほど多量の糖質を摂取しているから」
なのでしょうか?

私のモヤモヤを先生に一掃していただければ幸いです。

Re: 自然のすべてが恩恵

だいきち さん

 コメント頂き有難うございます。

>「すべての自然物には何かしら人体に良い成分が必ず入っているのにもかかわらず、それを無意識に食してきた人が何故病気になるのか?」という疑問
> 「いくら良い成分をとっても、その効能を相殺するほど多量の糖質を摂取しているから」
> なのでしょうか?


 なかなか考察のしがいがある着眼点です。
 その御質問に対しては私には私なりの考えがございますが、答えが長くなりそうなので後程ブログ記事で返答させて頂きたいと思います。

意外です。たがしゅう先生は漢方にも興味がおありなのでてっきりお会いしたのかと思いましたが、江部洋一郎先生はほとんどの処方箋を煎じ薬で出すらしく、たがしゅう先生はエキス剤派ですし漢方にもいろいろな派があるらしいですね。

プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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