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サイアミディン

文化は地層のようなもの

先日私が主催した糖質制限を語る会 in 鹿児島の中で初めて行った哲学カフェの時間では、

様々な御意見が聞かれる中でひとつ「文化」というキーワードが浮かび上がってきました。

糖質制限実践者が社会生活を送る中で嫌な気持ちを感じる場面、

あるいは糖質制限非実践者がどうしても糖質制限実践に踏み切れない中核的な要因、

そこにはいずれにも文化というものが関わっているというアイデアです。

私は文化というのは言わば「地層」のようなものだと考えています。
すなわち、1回切りのその人の人生の中で形成された比較的歴史の浅い考えというだけでなく、

自分の親、祖父母、さらにその上の世代から脈々と受け継がれた教え、あるいは無意識下で学んだ思想

生まれた地域でいつの間にか学び取った風習、言語の性質、国の特徴、時代背景などなど・・・

自分の生きている時代以外も含めた様々な思考の跡が積み重なり、蓄積された結果が文化としてその人の心身の中に染みついています。

理由が文化の中にある時に、「なぜ?」を聞かれても、「そういうものだから」としか答えられないのは、

まるで地層のように積み重なり、長い年月をかけて形作られたものであって、決して自分一人だけの考えで出来上がったわけではないからではないかと私は思います。

だから私は糖質制限を伝えるにも、その如何ともし難い壁の存在を前にしてただ茫然と立ちつくしかないと感じる事が多々あります。

土地を埋め立てたり、掘削したりすることはできても、地層ごと変えてしまうことができないように、

文化を変えようとする行為は土台無理な話なのかもしれません。

こういう状況に遭遇した場合、私は良い意味での諦めも大事なのではないかと思います。

かの哲学者ラッセルも本質的に獲得不能なものは上手に捨てることが幸せになるための秘訣だと述べています

変わらないものに対して根気よく立ち向かい続けることも大切かもしれませんが、

目線を変えて、まったく別の視点からのアプローチを考えることもそれと同じくらい大事だと私は思います。

それこそ相手は地層のようなものです。1回切りの人生の中で変えようなどとは思わずに、

古い地層の上から新しい地層を重ねていくがごとく、

自分の人生の中では一層だけを加えて、その後は次世代へバトンタッチできるようにしっかりとしたものを残していく発想も大事である気がします。

そうすれば自分の残したものに価値がありさえすれば、途方もなく時間はかかるかもしれないけれど、

いつか地層の形が変わる日もやってくるかもしれません。

こうしたブログの文章を残しておくことも地層を作り変える作業の一部になるものと信じて、

私は私のいる場所(時代)で私のできることを続けていきたいと思います。


たがしゅう
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コメントの投稿

非公開コメント

変わりますよ。

いつも深い考察、参考になります。
糖質制限が現行の食生活と経済基盤に対するカウンターカルチャーである以上、浸透までの道のりは長く険しいとは思いますが、少なくとも、「たがしゅう」という存在が発する情報によって、私を経由して4人の糖質制限実践者は生まれています。そのままのスタンスで情報を発信し続ける事で、十分、理想の地層へと近づいて行くと思いますよ。大切なのは実際に起こった事実を礎に、夢を語り続けることだと思います。私も私の体験を礎にして、糖尿病ゼロの社会を目指して糖質制限の知識の普及に努めると共に、自己実験を続けて行きます。いっそのこと世界全部を変えちゃいましょう。糖質制限は次のグローバルスタンダードです。

Re: 変わりますよ。

m.kurimoto さん

 コメント頂き有難うございます。

 「正しいことはいつか伝わる、たとえどれだけ時間がかかろうとも」

 この信念で私ができることを続けていきたいと思います。

哲学的、社会的にも地層

私は哲学的、精神的、社会的にも地層あるいは「遠心分離された層」のようなものと考えています。

文化の地層は過去からの積み重ねというニュアンスですが、哲学的、精神的、社会的には「類は友を呼ぶ」といったニュアンスで、富や名誉、地位を求めるのではなく、「社会貢献したい」、「澄んだ気持ちでいたい」、「自らを高めたい」と思っていると、同じような思いを持つ人たちと巡り会え、そうでない人たちとは自然に離れていくと感じています。

現在という同じ時間に生きていても、気持ちの上ではどの地層にいるかは人それぞれという感じです。

Re: 哲学的、社会的にも地層

きよすクリニック 先生

 コメント頂き有難うございます。

> 現在という同じ時間に生きていても、気持ちの上ではどの地層にいるかは人それぞれという感じです。


 そうですね。幾重もの思考の地層があれど、自分と相性の良い層というのはありそうです。
 自分の思考次第でどの地層とも親和しうるという点は実際の地層とは異なる部分かもしれませんね。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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