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サイアミディン

何も考えないことの重要性

最近私は何もしない日の重要性を噛み締めています。

実は何もしないことは意外と難しいことなのです。

現代の文明社会の中で生きていると特にそう感じます。なぜならばヒマ潰しの機会が山ほどあるからです。

テレビやパソコン、スマートフォンなどはその最たるものです。いくら時間があっても、無限に時間が消費されていってしまいます。

そうした機器を使ってダラダラすることは何もしないことにカウントされません。何かをダラダラし続けていることになるからです。
なぜ何もしないことが大事なのかと言えば、いくつか理由が挙げられます。

一つは瞑想やマインドフルネスの効果からもわかるように、自律神経が安定化します。

人は言葉を生み出し、概念にとらわれて生きるようになったため、ストレス過剰の社会となりました。

医師の視点から病気というものを見つめれば、それこそ今やストレス病だらけの世の中です。

そんな時代を生きていくために、意識的に自律神経を休ませることは基本的に大切なこととなってきます。


二つ目はひらめきが起こりやすくなるということです。

これもマインドフルネスに関連してよく言われることですが、

何も考えずにぼ〜っとしている時というのはデフォルト・モード・ネットワークという脳の神経回路が活性化し、

これが今までの人生で蓄積した記憶や感情をつなぎ合わせ、ある時ふと今までに思いつかなかったひらめきを呼び起こすことが起こります。

人生での行き詰まりを防ぐためにも、これは大事なことですし、

デフォルト・モード・ネットワークの働きが衰えることと認知症とが関連しているとする報告もあります。

脳の働きを健全に保つためにも、時々何も考えないことが大切だということが分かると思います。

これは私の憶測ですが、もしかしたら睡眠というのはそういうことの為に備わっている機能なのかもしれません。


最後に、何も考えないことは予定を入れないということでもあります。

以前は週末には何かしらの予定が必ず入り、疲弊してしまうこともありましたが、

人生にはいわゆる「あそび」の部分も必要だと私は思います。

「あそび」の部分をあらかじめ設けておくことによって、思わぬ急なイベントや事態の変化にも対応できるという良さが出てくると思うからです。

旅行や出張などでも、ハードスケジュールにしすぎてしまうと、帰りの飛行機の時間が気になってしまったり、

ぶらりと途中下車して意外なお店や風景を発見するといった「あそび」を楽しむこともできなくなってしまいます。

だから何も考えないことは、とても大事なことだと私は思います。

そんな風に口で言うのは簡単なのですが、やってみようとすると意外と難しい。

一番大事なことは一番身近にありながら一番難しいという奥深さを感じる次第です。


たがしゅう
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非公開コメント

たがしゅう先生こんにちは!
今回盲腸になりまして、薬で盲腸を散らしながら半月入院しました。糖尿病なのでブドウ糖点滴は嫌だったので、途中自分で点滴を抜きながら、食事が始まってからは家族の協力とコンビニ利用とで、何とか高血糖を避けて過ごす事が出来ました。糖尿病だと言ってもブドウ糖点滴3~4本も入れられてしまうんですね。10月に手術なので、その時は高血糖でも諦めようと思います。検査と点滴ばかりで、テレビも見ずに本ばかり読んでいましたが、本当に何十年か振りでボーッとする時間が持てました。窓の外の風景を見たり、ボーッとお茶をしたり、普段の生活では子供が2人いるので絶対に出来ない事でした。
私の場合ですが、ボーッとする時間が持てると朝の目覚めが凄く気持ちが良かったです。
そしてゆっくりご飯が食べられたせいか、いつもの糖質制限食より病院での糖質制限食の方が美味しく感じられました。たまにはボーッとするのもいいものだなと思いました。

Re: タイトルなし

あっぴ さん

 コメント頂き有難うございます。

 きっかけは虫垂炎(盲腸)で大変でしたが、何も考えない時間をとることができてよかったです。
 しかしその後の治療方針については、コメントを拝見する限りでは我慢して妥協されているようにも思えます。

 手術、ブドウ糖点滴、御自身で納得されているのであればよいですが、もしそうでないのであれば他の治療方法を求めて主体的に行動されることをお勧めします。例えば、優れた漢方医であれば盲腸を切らずに寛解に持っていく事も不可能ではないかもしれません。もちろん手術をすれば確実に虫垂炎の再発を防ぐことができます。虫垂を除去するわけですので。
 また虫垂は小さな臓器ですが免疫を司り、腸内細菌のリザーバーとして機能している側面がありますが、手術で除去すればそうした機能は不可逆的に喪失することになります。自分は素人だからわからないとして医師に任せるということはそうしたリスクを負うことにつながるという事も理解しておく必要があると私は思います。

たがしゅう先生お返事ありがとうございました。おっしゃる通り手術はしたくないのですが、糞石があり、虫垂炎が再発する確率が高いとの事で手術をしようかと思いました。ネットで調べてみましたが糞石は自然に消える事はないとの事でしたが、漢方の大建中湯で糞石が無くなったという記事がありました。素人判断で大建中湯を使ってみても大丈夫でしょうか?手術までの間に糞石が無くなるように自分なりにいろいろやってみたいと思いまして・・

Re: タイトルなし

あっぴ さん

 御質問頂き有難うございます。

> 漢方の大建中湯で糞石が無くなったという記事がありました。素人判断で大建中湯を使ってみても大丈夫でしょうか?

 不安を感じるのは無理もない状況ではありますが、決めるのはあっぴさん御自身です。
 こういう御質問に対して、我が師夏井先生が大変参考になるコメントを述べられています。

 2018年8月14日(火)「新しい創傷治療」サイト更新履歴
 http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0814-2
 も御参照下さい。

 なお素人判断で大建中湯を飲むという選択をされること自体は御自由ですが、私は個人的にあまりおすすめしません。例えば大建中湯が効くためにはお腹の冷えがあることが重要要件です。そういう体質が合っていないのに糞石というだけで大建中湯を使ってもまず効きません。

 一般的に漢方薬はネット情報を参考に薬局で買うよりも、漢方に習熟した医師の診察を受けて処方してもらう方が奏功率が上がると思います。

何もしない、考えない

たがしゅう先生、こんばんは。

何もしない、考えない時間ということは非常に大切だと思います。
私の場合、時々、ジョギングをするのですが、その間はただただ走っているだけです。”走っているではないか!”と言われればそれまでですが、テレビやパソコン、スマートフォンをいじっているときとは違うと思っています。以前、坐禅に取り組んでいたこともあるのですが、そのときと同じような感覚です。
ジョギングも坐禅も、その後では頭がリセットされた感覚があります。気分の問題なのかも知れませんが。いまの私としては、ジョギングの時間は大切です。

また、休日に近所を散歩することも楽しみのひとつです。普段歩かない路地を歩くことは日常とは違う感覚があります。

先生が睡眠に触れていましたが、学生のときを思い出すと、寝ることで記憶がはっきりしたり、これまで曖昧だったことがスッキリしたことがありました。最近はそういう感覚はないように思いますが。

何もしない、考えない時間というのは自律神経のバランスのためにも大切なのでしょうか?

No title

たがしゅう先生 おはようございます。

瞑想ともマインドフルネスには当てはまらないでしょうが、
ボォッとする時間がとても大切と私も思います。
あえて確保する時もありますが、どちらかというと自然とその時間を必要とし、何も考えない時間を選んでいるようです。
とは言っても完全に無ではありませんが、効果はあるようです。
歩く、草取りをする、そんな時間が無に近くなれる時間です。
予定に振り回されず、予定を詰め込み過ぎず、楽しめる範囲の予定で日々を丁寧に暮らしていきたいものです。
そんなことを改めて思いました。

Re: 何もしない、考えない

じょん さん

 コメント頂き有難うございます。

 なるほど、ジョギングも何も考えなくするための一つの方法かもしれませんね。
 自然の中をぼ~っと歩くだけでもマインドフルネスを行っているのと同様の効果が現れるとの話も聞いたことがあるので、さもありなんと思います。

> 何もしない、考えない時間というのは自律神経のバランスのためにも大切なのでしょうか?

 まさにその通りだと私は考えています。
 不眠で悩んでいる患者さんの多くが交感神経過緊張状態を示していることはその裏返しだと思っています。

Re: No title

花鳥風月 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 歩く、草取りをする、そんな時間が無に近くなれる時間です。

 なるほど、そういうのもよいですね。
 単純作業に没頭するということが何も考えない時間に近似するのかもしれませんね。

No title

先生のブログを久々に読んだ者ですが、この間に医学に限らず人間学や社会学についても非常に上手くまとめていて先月からくまなく記事を読んでは日常生活でも重宝しています。

同時にゆでがえる論に続きこの記事は、働かないアリや軍隊の組織論がかなり近く思えました。

事実、余裕もないのに無闇に働くのはミスや過労死、不意の震災など多い危険性から寧ろ有害のため、短時間で質や効率の高い仕事ができる様に休む方がブラック企業防止も兼ねて今は好ましく感じまして、、、。

Re: No title

糖質制限肯定派 さん

 コメント頂き有難うございます。

 ある事象と別の事象との共通点を見い出される力は素晴らしいと思います。

 2016年10月31日(月)の本ブログ記事
 「天才は連想上手」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-766.html
 も御参照下さい。

 そして共通性が見いだされるという事は、その内容が本質に近いところをついているのではないかと考える次第です。

No title

評価及び教えてくださりありがとうございます!

直ちに確認しましたが田頭先生の褒める事やsnsの弊害に気付く洞察力といい、両先生も良いと思われる物をむしろ有害と気付いた事から糖質制限以外でも他にない強さが共通していますね。


また、先生直筆の著書がでればとても素晴らしいですが、すぐやる方法や真面目な人は長生きする等現代人は見落としがちな良書(どちらも購入済)の紹介も参考になりますので、今後も読まれた本や少しでも記事にしたい事があれば、是非自信を持って投稿してほしいと思っています。

Re: No title

糖質制限肯定派 さん

応援頂き有難うございます。
今後も私は私のいる場所で私のできることを続けていきたいと思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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