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サイアミディン

主体的医療普及への道

私がブロガーになってから今日で丸5年の月日が流れました。

江部先生、夏井先生の二大巨匠の影響を受けて見切り発車的に始めたこの活動も、思えば遠くに来たものです。

基本的には飽きっぽく、どちらかと言えば熱しやすく冷めやすい性格の私ですが、

このブログを書き続けるという作業については人生で最も長続きした趣味だと言えるかもしれません。

途中挫折しそうになったこともありましたが、そこからなんとか立ち直ることができた経験も貴重でしたし、

一歩ずつでも着実に思考を積み重ね続けていった結果、自分が目指すべき医療の方向性も随分具体的に見えてきたように思います。

一言で言えば「主体的医療」、5年の思考の蓄積を経て私はこの思想にたどり着きました。
この言葉、難しいことにわかりやすそうで、人によって随分受け止められ方が変わってきます。

だから手を変え品を変え、主体的医療とは何なのか、具体的にどのようにしていくべきことなのかなどについて、

様々な角度から説明を試みていますが、今のところ実感として私の意図する所が完全に伝わっている手ごたえは少ないです。

きっと完全に伝えることができたとしても、受け入れられない、あるいは受け入れたくないという人がほとんどであろうとも思います。

しかし私は主体的医療にこそ医療の未来はかかっているとさえ思っています。

5年間で私が到達した境地はこの言葉に集約されますが、ここに至るまでに様々な思考を積み重ねてきました。

あまりにも膨大となりすぎたその思考の足跡を、少し整理しなければならない必要性も感じています。

断片的に聞いては理解できないこの「主体的医療」の概念も、

ある程度筋道立てて整理すれば、少なくとも今よりは多くの人にわかってもらえるかもしれません。


なかなか受け入れてもらえない理由の一つは、「主体的医療」という言葉の持つ「自分で考えよ」というニュアンス、

言い換えれば、誰にも守ってもらえない感、置き去りにされたと感じさせてしまう所にこの言葉を適切に伝えることの難しさがあるように思っています。

本当は誰にも守ってもらえないのではなく、一生懸命自分で考えれば必ず支持してくれる人とつながるはずなのですが、

自分で考えて自分で決めることは、大変なことである事には違いありません。自由への道はえてしていばらの道、そもそもそういうものです。

要するに、大変だけれど自由度の高い人生を選ぶのか、楽だけれど縛られて大きな流れに飲まれる人生を選ぶのか、そういう選択を迫られているということです。

そして残念ながら両者を両立させることはできません。

そんな究極の選択に対して、多くの人はどうしても後者を選んでしまう。しかし本当に自分の望む人生は多くの場合前者の中にあるのではないかというのが私の主張の要約です。

糖質制限がそのことを私に気付かせてくれました。

世界はそう簡単に変わらないかもしれないけれど、私が見ている世界は私次第でいくらでも変えられる。

その事を私は糖質制限で実感を持って理解することができましたし、

実際にこのブログを通じて、私の人生は随分良い方向に好転した事が多かったように思います。

それというのも糖質制限を契機に私が主体的に動き始めた賜物ではないかと思っています。

これからも主体的医療について考え続け、より具体的な形を作り上げ、

少しでも多くの人達を救えるように思考を続けていきたいと思います。


たがしゅう
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No title

いつも興味深い記事をありがとうございます。

「主体的医療」と「糖質制限」の共通点、
古いしきたりからの脱却です。

病気の治療法は医師に委ねるものでした。
一般の人は情報を得る事が出来なかったからです。
でも、今は違い、溢れるほど情報があります。
医師それぞれ様々な考え方をお持ちで、
治療の方法も色々あることを知る事が出来ました。
こういう時代だからこそ「主体的医療」ですね。

自分の人生を左右する「健康」
自分でハンドルを握りたいものです。
自分で方向性を決め、同じ方向性の医師を自分で選び、
医師のサポートを得ながら、主体性を失わず、
歩みたいと思いました。

私は「たがしゅうブログ」の拝読で、
多方面で、様々な気付きを得られています。
ありがとうございます。

ブログ開設5周年、おめでとうございます。
先生の「思考の樹」の益々のご生育をお祈り申し上げます。

Re: No title

Etsuko さん

 コメント頂き有難うございます。

> 病気の治療法は医師に委ねるものでした。
> 一般の人は情報を得る事が出来なかったからです。
> でも、今は違い、溢れるほど情報があります。
> 医師それぞれ様々な考え方をお持ちで、
> 治療の方法も色々あることを知る事が出来ました。
> こういう時代だからこそ「主体的医療」ですね。


 御指摘の通りだと思います。
 大きくはインターネットの発達が主体的治療の実現をいろいろな意味で可能にしたと思います。

 変わろうと思えば自分次第でいくらでも変われるという環境が整ってきたように思います。

 それでも医師に任せる素人であり続けるか、自分の頭で考える玄人に変身して医師をうまく利用するか、自分次第ですね。

No title

情報も玉石混合で、思考の基本になる糖質制限を知らないと、
混乱するばかりですね。
先日も某ラジオ局(×HK)の番組で、管理栄養士が
朝に果物を取ることは、糖分と食物繊維の補給になるので毎朝食べましょう。
と言っていました。
ラジオを聴いている方の中には糖尿の方もいらっしゃるでしょう。
ご年配の方々が多く視聴する時間帯でもあり、しかも管理栄養士という肩書を
持つ方が言う事は全面的に信頼してしまうでしょう。

私が糖質制限を知ったのは、関節注射のあとには入浴を控えるように言われるのはどうしてかな?
と疑問を持ったことでした。そこで夏井先生のサイトに出会い、
糖質制限というものを知りました。
その後、私に食後高血糖があるのが解り、
ますます、夏井先生、江部先生、そしてたがしゅう先生のブログにどっぷりとハマってしまいました。
本当にラッキーだったと思います。
情報を得るにもベースになる糖質制限を知る知らないでは全く違う結果になるのですね。

No title

私はコントミンを服用しています。

度々便秘がちになるので、主治医に「非定型向精神薬に変えて欲しい。」と言ったら「薬を変えると体が慣れるまで大変なので、今のままの方がいいですよ。」と言われたので、

「非定型向精神薬の方が定型向精神薬に比べてムスカリン受容体遮断作用が少ないと言われているのですが...」と言ったら、主治医は慌てた様子で「定型でも非定型でもムスカリン受容体遮断作用が有るから同じです。」と言いました。

私は、主治医は薬のことを良く御存知なのではないか?(或いは細かい事を一々説明するのが面倒臭いのではないか?)と思い議論を止めにしました。

精神科専門医としてはムスカリン受容体遮断作用以外に着目してその様な発言をされたのかも知れませんが、それを聞かされる患者としては何の明確な理由もなく否定された感じがして不快でした。

主体的医療を推進するためには医師が患者を素人扱いするのをやめるのも必要だと思いました。

Re: No title

ココア さん

コメント頂き有難うございます。

疑問からスタートしているところがよいですね。
「信じる、信じない」ベースではなく、「自分の頭で考える」ベースで動けるようになると、苦難の道かもしれませんが、自分の行きたい方向へ進んでいけるのではないかと私は思います。

Re: No title

名無し さん

コメント頂き有難うございます。

> 聞かされる患者としては何の明確な理由もなく否定された感じがして不快でした。
> 主体的医療を推進するためには医師が患者を素人扱いするのをやめるのも必要だと思いました。


貴重な御意見と思います。

主体的医療は患者主導なので、仮に間違っていたとしても、患者の意見を一概に否定する医師には遂行できません。
間違っているのであればどこが間違っているのかを明確にし、相手の意見を全否定しないことです。実はここでも哲学カフェのノウハウが活きてきます。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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