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サイアミディン

糖質制限で悪化する事実から糖質制限を考える

先日、糖質制限に関するいつもとは違う勉強会に参加して参りました。

それは糖質制限実践中に何らかの体調不良をきたしたという経験を持つ患者や医師達が中心となり、

糖質制限の問題点について考えようという勉強会です。

僭越ながら私もその勉強会に講師として招かれ、糖質制限推進派の立場から意見を述べて参りました。

糖質制限を安全に実践するための方法の完成度を高めていくためにも、

こうした方々の意見に真摯に耳を傾けることは大切だと思っています。
ただ今まではそうした人達の意見がしばしば過激であることや、

また閉じられた空間の中で言いたい放題となってしまっている状況を知っていて、正直あまり良い印象は持っていませんでした。

人は当事者のいない場所で発言すると誹謗中傷的になりがちです。

だから誰がどこで見ていても、どこで聞かれても困ることのないように、

公開性が保たれた場で様々な意見を出し合うことが大切だと思っています。

今回はそういう意味で比較的公開性のある講演会であったということと、

糖質制限に問題を感じながらも、糖質制限推進派を公言している私の意見を聞こうとする柔軟性のある会であったので、

アウェイ感を感じる中でしたが、参加を決意した次第です。


私も約7年の糖質制限指導経験の中で、

確かに確実に糖質制限できているにも関わらず解決できない症状を訴える患者さんと出会ったことはあります。

ただそうした人は私の経験上多数派ではありません。

またそうした方々の訴えの多くに交感神経過緊張状態が関与していました。

具体的には耳鳴、めまい、肩こり、頭痛、下痢・便秘といった症状です。

さらには、やせ型、非筋肉質、消化吸収障害、男性よりも女性に多いという傾向もあります。

そうした人は食べても食べても太れなかったり、

容易に血糖値が上昇する割にそれでも太れなかったり、

機能性低血糖症が絡むのかだるさや脱力感を訴えられることも多くありました。

そうした一つひとつの事実に注目した時に「ストレス」というキーワードが私の中で浮かび上がってきました。

つまり糖質制限実践中に体調不良を感じる人達の病態にはほとんどの場合でストレスが関わっているということです。

そのストレスの内容はおそらく様々でしょう。

家族に理解されないストレスかもしれませんし、職場でいちいち説明しないといけないストレスかもしれない、

あるいは糖質の中毒性が取りきれず、離脱症状にさいなまれ続けるストレスかもしれません。

そして、様々なストレスの中のひとつに糖質が食べられないストレスがあり、

そういう人は糖質摂取を許されれば、そのストレスにまつわる症状がたちどころに改善するということだと思います。

糖質制限で解決できない問題は、糖質制限にストレスマネジメントを加えるべきだという意見を私は持っています。

そのストレスが「糖質が食べられない」ことにある人は、

ストレスマネジメントとして「糖質摂取」を一時的に利用することはあってよいと思います。

糖質制限を行うことで体調を崩す人がいるということは厳然たる事実だと思いますが、

だからと言って「糖質制限はよくない」と考えるのは話の飛躍だと私は考えます。

端的に言えば、それでは「木を見て森を見ず」です。

この講演会では私以外にも様々な方々がスピーカーとして壇上に上がり、様々な意見を披露されましたが、

多くのスピーカーに共通する見解は「極端な糖質制限は一時的には良いが、長く続けるとデメリットを生じるために行うべきものではない」というものでした。

その主張に対して納得できる部分もあります。「糖質制限によって体調を崩す人が実在し、その不調が糖質制限の解除により解決する」という事実です。

しかし問題はその事実の解釈の仕方です。実は様々なスピーカーの方々の主張する解釈には個人的に納得できない所も多々ありました。

ただしその全てを説明するには一記事内では収まり切りませんので、

次回以降何回かに分けて、このたがしゅうブログという公開性の高い場で、私の見解を述べていきたいと思います。

そして糖質制限への理解度をさらに高めていきたいと思います。


たがしゅう
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No title

同じ極端な糖質制限でもいろいろな食事に枝分かれしますよね。
同じものばかりひたすら食べる人(MEG食推進の人に多い)
旬のもの(糖質の低い野菜や魚)を取り入れつつ、糖質を控える人

私は前者で肉と卵とチーズを数年に渡りひたすら食べ続け、夫婦共々副鼻腔炎(アレルギー)や消えたはずのアトピーの復活を体験しました。

もちろんそれが理由だと断言はできませんが、今は肉魚は交互、野菜に関してはあまり糖質を気にしすぎない。
という感じで不定愁訴は落ち着きました。

No title

この課題は今後も追求してほしいです。 糖質制限の方法や原理を著された本やブログは多いですがやった事のない者の誹謗中傷と違い、やっても上手くいかなかった誤解から風評被害を出してる人が多く思えまして、、、。

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Re: No title

おおうら さん

 コメント頂き有難うございます。

> 私は前者で肉と卵とチーズを数年に渡りひたすら食べ続け、夫婦共々副鼻腔炎(アレルギー)や消えたはずのアトピーの復活を体験しました。
> もちろんそれが理由だと断言はできませんが、今は肉魚は交互、野菜に関してはあまり糖質を気にしすぎない。
> という感じで不定愁訴は落ち着きました。


 うまく軌道修正されたようでよかったです。

 何事も理論に溺れてしまってはならないと私は思います。
 前半はMEC食理論の偏った実践であり、身体に負担がかかっていたのが、後半で理論との一定の距離を取り実践し直されたことがうまくストレスマネジメントにもつながったのではないかと推測します。

Re: No title

糖質制限肯定派 さん

 コメント頂き有難うございます。

 糖質制限実践者が体調を崩し、糖質再摂取により回復したという事実自体は重要だと私は考えています。
 問題はその解釈です。私の解釈についてしばらく述べていきたいと思っています。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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