サイアミディン

批判されても仕方がない

2014年2月18日(火)の本ブログ記事に対して

あひる さんから貴重なコメントを頂きました。

山陰の松江市において先日「丈夫な子を育てる食生活」と題した講演会が行われたと地元ニュースで流していました。
東京の管理栄養士(60歳男性)が米飯中心の献立を・・  との内容で話していました。

聞いてみると、
お米を沢山食べましょう。 なぜならお米には添加物がないからです。
おやつに小麦粉や砂糖を使ったものは添加物がいっぱいだから食べさせるのはやめましょう。
おやつにはおにぎりです! 添加物はありませんから・・
と、話されていてびっくり!!

今日はなんと地元新聞に講演の内容が詳しく書いてあります。


糖質制限推奨派としては大いに問題を感じる指導内容です。

本日はこの管理栄養士の指導内容について考えてみましょう。
あひるさんのコメントは次のように続きます。

それによると、子供は母乳や米飯のように白くて甘いものが好き。 米飯を中心に考えると良い。 それで必要な熱量は取れる。

嫌いなものは食べさせなくていい。  例えばピーマンを食べなかったら健康を害したと言う話は聴いたことが無い。
嫌いなものを食べるのは大人になってからでいい。
朝食はしっかり食べさせる。  ご飯と味噌汁で十分。  おおかずはふりかけでよい。
子どものために食事を作るのはやめてほしい。

気をつけたいのは、パンやピザ、ハンバーガーのようにカタカナ主食やスナック菓子は肥満につながる。

お昼にお弁当が必要なら、米が8割おかずが2割のバランスで。

おやつは4回目の食事と捉え、おにぎりやサツマイモ、トウモロコシから選んでほしい。

食物アレルギーの子どもが増えている。
増加の主因と引き金になる誘因を分けて考える必要がある。
お米のご飯が中心だった頃は食物アレルギーはほとんどなかった。
誘因は卵、乳、小麦。
多くの保護者や学校は誘因の除去に気を取られすぎた。
主因を見直さなければ根本的には変わらない。
米飯中心にすることだ。

学校給食の完全米飯化活動をしている。
完全米飯給食の学校は全国で900校だったが、2010年には2000校まで増えた。

との記事が載っていました。

わざわざ東京から某○○研究所の代表である管理栄養士を呼んで行った講演会。

皆さんはどう思われますか?

私も子どもが小さい頃は、どんな食事どんな絵本を与えたらいいのか分からず色々な勉強会に行きました。
どの時代でもお母様方は一生懸命子育てをされています。

どうか間違った内容を実行されない事を心から願います。



この管理栄養士の方、従来の栄養学に基づいた無根拠な指導内容もさることながら、さらに持論が加わり暴論になっています。ひどい内容です。これでは批判されても仕方がないと私は思います。

それではどこがひどいでしょうか、私の頭で考えた事を順を追って説明します。

まず、

>お米を沢山食べましょう。 なぜならお米には添加物がないからです。

についてです。

食品添加物とは、製造用剤、甘味料、着色料、香料、保存料、酸化防止剤、栄養強化剤など食品製造の際に添加する物質のことで、天然のものと人工的なものとがあります。

確かに「ある種の食品添加物を摂りすぎると健康を害する可能性がある」というのは事実としてある事でしょう。

しかし「添加物=悪」という論調には問題があります。

例えば、豆腐やこんにゃくはなど添加物がないと成立しない食品も多いですし、無添加食品が無添加でない食品よりも健康にいいという科学的証拠は全くないという見解もあります。

添加物をゼロにしようとする思想は、菌と共生する世界において殺菌・無菌を目指そうとするゼロリスク思想に通じるものがあります。

ゼロリスクなど不可能なのですから、添加物がないことはお米を食べる理由になりません。

それに、お米の栄養学的な特徴は「添加物がない」ことだけではありません。

むしろ米の最たる特徴は「炭水化物量が多いこと」だと思いますが、それに全く触れずによい面しか伝えずに「添加物がないからお米を食べましょう」とはいかがなものでしょうか。お米の栄養学的な特徴について全く触れていない点で栄養士というよりは、はっきり言って「詐欺師」に近いスタンスです。

しかも、コンビニのおにぎりや弁当、寿司など添加物が入っている米は巷にたくさんあるという始末です。

次に、

>子供は母乳や米飯のように白くて甘いものが好き。米飯を中心に考えると良い。

についてです。

食の嗜好性はもともと決まっているように思うかもしれませんが、

嗜好性は中毒性のある物質によって大きく影響されます。

糖質には中毒性があるので、これを食べる習慣がいつのまにか糖質への嗜好性を産むことが往々にしてあるのです。

離乳食が糖質まみれだというコメントを頂いた事もあります。

従って、その点に注意していないと「好きなもの=身体によいもの」とは言い切れないということなのです。

一方,

>嫌いなものは食べさせなくていい
>例えばピーマンを食べなかったら健康を害したと言う話は聴いたことが無い。
>嫌いなものを食べるのは大人になってからでいい。


についてですが,

これは結局「野菜は本当は野菜は食べた方がいいが、無理に食べさせる必要はない」という意見に聞こえます。

もしそうであるならば「野菜は本当は食べさせた方がいい」という部分に対しては私は不同意です。

私の見解は「野菜はそんなに一所懸命に食べなくてよい」です。だからこどもであろうと大人であろうと、嫌いであったら無理に野菜を食べる必要はありません。

世の中には野菜絶対主義はびこっていることもしばしば感じます。それが極端になってしまったのがベジタリアンであり、彼らの健康管理には大いに問題があると私は考えています。

>パンやピザ、ハンバーガーのようにカタカナ主食やスナック菓子は肥満につながる

あきれかえります。科学の「カ」の字もない発言です。

伝わりやすさ優先で「カタカナ主食」とか言っているのかもしれませんが、きちんと栄養学的に太る理由を説明すべきだと思います。

>お昼にお弁当が必要なら、米が8割おかずが2割のバランスで

炭水化物80%は食後高血糖、グルコーススパイク高リスク食です。とても私には勧められません。

>おやつは4回目の食事と捉え、おにぎりやサツマイモ、トウモロコシから選んでほしい。

グルコーススパイク回数をさらに増やすような指導はやめて頂きたい。私は1日1~2食で健康そのものです。

>食物アレルギーの子どもが増えている。
>増加の主因と引き金になる誘因を分けて考える必要がある。
>お米のご飯が中心だった頃は食物アレルギーはほとんどなかった。
>誘因は卵、乳、小麦。


この点に関しては別でまた考察したいと考えていますが、
私の見解では食物アレルギーが増えた原因は糖質過剰です。昔アレルギーが少なかったのは、決してお米が中心だったからではなく、摂った分の糖質をきちんと処理できていたからだと考えています。

>学校給食の完全米飯化活動をしている。
>完全米飯給食の学校は全国で900校だったが、2010年には2000校まで増えた。


とんでもない活動をしてくれてしまっています。食の自由を奪うだけでなく健康を害する行為です。
「無知は罪なり」の最たるものだと思います。

しかし正しい情報を得る努力をせず、盲目的に権威を信じているだけの人も同罪と言えるのかもしれません。



今や少しの努力で情報が得られる時代になりました。

この文章を読んでくださる方、特にこどもを持つ親御さんは、何が正しいのかきちんと自分の頭で考えて、

どういう食事をすべきなのかを見極めて頂きたいと思います。

>どうか間違った内容を実行されない事を心から願います。

私もあひるさんのその意見に大賛成です。


たがしゅう
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非公開コメント

No title

初めまして、たがしゅう先生。
毎日のブログ更新とても楽しみにしています。
朝起きてまず先生のブログをチェックしています。

今回のテーマ、以前ベストセラーになった「粗食のススメ」シリーズをお書きになった○内先生のことですね。私はこの著者の本を数冊持っており、かなり信奉しておりました。「そうだよな!お米は昔から日本人が食べてたし、カタカナ食があかんのや」と盲目的に信じて、メインはお米!という食生活でした。子供の通う小学校の給食が週4回米飯と聞いたときは「よかった。パンが少ないわ」と。

 でも自分が糖質制限をするようになって体調が明らかに良くなり、夏井先生、江部先生のブログや著作などを読んだりして自分なりに糖質とは、と
考えるようになってから改めて「粗食のススメ」シリーズなどを読み返すと、疑問点 理解できない点が出てきました。

米飯給食を推進することは地元のコメ農家の支援もあり、単純に子どもの栄養を最優先に考えて実施されてるわけではないようにも思います。

給食参観といって子ども達と同じメニューを食べ
実際に食べているところを見る、というものがあるのですが「こんなに白米食べれるの?」というぐらいてんこ盛りでした。対しておかずの貧相なことといったら。こりゃあご飯食べてお腹満足させるしかないな、というもので高学年になるとお代わりの量も大人並みのようでした。昼食後の子ども達が授業に集中できているのか?疑問です。

長々と書いてしまいましたが、医学的な難しい理論や医学界の動きなど正直いって素人の私には
分かったようで分からない部分も多々あります。でも今回のテーマのように子どもを持つ親にとって身近な内容を取り上げて頂けたのが嬉しくて初めて書き込みました。

我々成人も糖質制限は必要ですが、身体をつくっている最中の子どもにとっても重要なことです。またこのような身近な視点からの記事も待っています。

No title

世の中で米飯を勧めるコメンテーターの背後には、農協が付いていると思います。ただでさえ米の消費が減少し続けているのに、農協が糖質制限を黙認するはずがありません。糖質制限の最大の敵は、稲作利権を守りたい農協でしょう。

利権 既得権益

おはようございます。

庶民として、確定申告の時期です。
この時期にはいつもドラゴン桜のセリフ
「社会のルールってのはすべて頭の良い奴が作っている。
つまりそれがどういうことか・・・
そのルールは頭の良い奴に都合のいいように作られてるんだ。
逆に都合の悪いところは分からないように隠してある。
みんな頭の良い奴がわざと分かりにくくして、
ロクに調べもしないやつから多く取ろうという仕組みにしている。
頭使わずに面倒くさがっていると、
一生だまされて高い金払わされるんだ。」 を思い出します。
 
取り立てる税金はどこに引っ越そうと地の果てまで通知が来て、返してもらうべき税金は耳をそろえて領収書を出し面倒な書類を書いて期限内に出さないと決して返してはくれない。しかも、あなた税金が返ってきますよとは誰も教えてくれない。


このお米を食べましょう運動も、農水省、厚労省、経産省みたいなところがお墨付きしてることなのでしょう。その下位団体の都道府県や市区町村レベルでは、首長さんも勤めている栄養士さん保健師さんも校長先生も「糖質控えめに」というスタンドプレーができないのは無理もない。
個人ではおかしいと思っても、職責のある人はトップダウンの意見に逆らえない。しかもお役所は腰が重くて決まっていることはなかなか変えない。

いまはネットがあるから、玉石混交の中からキラッと光る情報を選ぶしかないのでしょうか。脱力。







Re: No title

わらびもち さん

 コメント頂き有難うございます.

 粗食絶対主義も根深いですね.

 「昔良かったから,今も昔に戻すべき」は全く以て科学的ではありません.糖質制限の理論を知って少し考えれば誰でもわかることです.

> 米飯給食を推進することは地元のコメ農家の支援もあり、単純に子どもの栄養を最優先に考えて実施されてるわけではないようにも思います。
> 我々成人も糖質制限は必要ですが、身体をつくっている最中の子どもにとっても重要なことです。


 こどもの栄養を考えるからこその「糖質制限」だと,私も思います.

Re: No title

Robert さん

 コメント頂き有難うございます.

 米を守りたい農協,薬を守りたい製薬会社,治療法を守りたい学会,

 国民の健康をめぐって,なにかが歪んています.歪みは正していきたいと思います.

Re: 利権 既得権益

エリス さん

 コメント頂き有難うございます.

> 「社会のルールってのはすべて頭の良い奴が作っている。
> つまりそれがどういうことか・・・
> そのルールは頭の良い奴に都合のいいように作られてるんだ。


 私にとってもこの言葉は印象的です.

 まさに税に関するしくみは複雑怪奇です.税理士という専門職が必要な事自体がその事を物語っています.

 盲目的に信じてしまえば騙されたって文句は言えないのかもしれません.

> 個人ではおかしいと思っても、職責のある人はトップダウンの意見に逆らえない。しかもお役所は腰が重くて決まっていることはなかなか変えない。

 大きな組織ほどなかなか変わりません.糖質制限,湿潤療法を広める場合もしかりです.

 しかしどんな変化も始まりは「個」からです.光る「個」が集まっていずれ大きな力になっていく事を信じています.

エール

>どんな変化も始まりは「個」からです.光る「個」が集まっていずれ大きな力になっていく事を信じています.

本当ですね。
糖質制限生活で、健康な幸せな生活をするのが自分のためであり、社会のためになりますね。

No title

たがしゅう先生

こんにちは

精神科医takです。

いつもブログ更新、楽しみにしています。

東京の管理栄養士(60歳男性)

この方でしょうか?
http://blogs.yahoo.co.jp/makuuchi44/54384224.html

来年には糖質制限反対の本を出されるようですね。
糖質の害についてはほとんどご存知ないようです。

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やはりこの人では?

Re: No title

tak 先生

 貴重な情報を頂き有難うございます。

 どうもその方でよさそうですね。

 糖質の害を知らずに糖質を食べる事を勧めるとは、「無知は罪なり」の極みであり、はっきり言って栄養士失格です。

Re: やはりこの人では?

精神科医師A 先生

 いつも情報を頂き深謝申し上げます。

米飯への抵抗

 米作農家が米の消費を増やすための陰謀ですね。糖質制限の考えは、米作を批判するが、畜産は支持している

 平成24年の農業総産出額のうち、コメの占める割合は23.8%であり、畜産は30.4%。コメ作りをやめて、他分野の増産をすることは可能である。またコメの生産額には、家畜用の飼料米も含まれている
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/nougyou_sansyutu/pdf/shotoku_zenkoku_12.pdf

 農林水産省は、飼料米の増産を奨励している
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131115/biz13111513040010-n1.htm

  ◇

付け加えるなら、糖質制限では日本酒を批判しているが、焼酎を支持している。「地方の零細な酒造業者をつぶす」とはいえない

Re: 米飯への抵抗

精神科医師A 先生

 コメント頂き有難うございます.

 本当はむやみやたらと糖質制限を否定するのではなく,

 どうすれば新しい農業の形ができるのか,どうすれば糖質の少ない新しい酒を作ることができるのか,など建設的な方向に議論が進めばよいのでしょうけどね.

 先生のおっしゃるように工夫をすれば,既存の文化を改良して共存する方法はいくらでもあるように思います.

いっそのこと

はじめまして、江部先生・夏井先生つながりで、先生のブログははじめから拝見させていただいております、ヘルミといいます。
神経内科出身のリハ医で、もっぱらALSを診ています。たがしゅう先生よりだいぶ年上です。
ついこの間カルピンチョ先生の所に無茶苦茶な殴り込みをかけた管理栄養士の方といい、暴論が多いですねぇ。
いっそのこと、健康面での水掛け論はとりあえず置いといて、「食後の眠気がなくなって成績アップ、お受験には最適の食事法!」というキャッチコピーで売り出せないかしら?
効果は一目瞭然だし、子供ならDMの薬を服用している例は少ないでしょうから、低血糖の心配もないし。
「糖毒が頭を悪くする」なんていうのもありかも。

Re: いっそのこと

ヘルミ 先生

 コメント頂き有難うございます.

 いつも先生の事は江部先生のブログで拝見しておりましたので,コメント頂いて嬉しい限りです.

> いっそのこと、健康面での水掛け論はとりあえず置いといて、「食後の眠気がなくなって成績アップ、お受験には最適の食事法!」というキャッチコピーで売り出せないかしら?
> 効果は一目瞭然だし、子供ならDMの薬を服用している例は少ないでしょうから、低血糖の心配もないし。
> 「糖毒が頭を悪くする」なんていうのもありかも。


 良いアイデアだと思います.

 きっかけは何でもいいので,とにかくいかにして糖質の害に気づいてもらうかという方法論が重要ですね.

『世にも恐ろしい糖質制限食ダイエット』(仮)

糖質制限に対する批判本だそうです。
http://blogs.yahoo.co.jp/makuuchi44/MYBLOG/yblog.html?m=lc&p=1
装丁を御自分で考えられているようですが、その中の文章に異様に腹が立ってしまいました。「美食家・大酒飲み「道楽健康法」に女性や子どもを巻き込むな!!
この方本当に糖質制限の何たるかを知っているのでしょうか。単なるダイエットだと思っているのでしょうか。あとがきの一部が紹介されているのを見ても糖質制限について勉強されているようには思えないのですが・・・。

Re: 『世にも恐ろしい糖質制限食ダイエット』(仮)

nao@berry さん

 情報を頂き有難うございます.

 またしてもとんでもない事が書かれていますね.文化的にではなく,論理的/栄養学的になぜ米がよいのかを説明してほしいところです.

 どうやら読む価値がなさそうですが,糖質制限を推奨する立場上,一度はチェックしておこうと思います.
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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