サイアミディン

糖質に注目して食品を選ぶ

糖質制限を行うようになってから,

スーパーなどで買い物をする時には糖質量の事を意識して食品を選んでいます.

それが長くなってくると,大体いつも買う食品のパターンが固定化してきます.

おおざっぱに言えば,肉,魚,卵,チーズ,豆腐,ナッツ,あたりめ,時々野菜にマヨネーズといった感じです.

それらを毎日食べ,なくなったらまた補充の繰り返しです.いつも同じようなパターンですが,不思議と飽きません.

しかしスーパーの中を散策していると,時々気になる商品と出会うこともあります.

たとえば最近流行りの「希少糖」関連商品です.
「希少糖」というのは,「自然界にその存在量が少ない単糖とその誘導体」と定義されるもので,代表的なものに「D-プシコース」があります.

その最大の特徴は「砂糖のように甘いのに血糖値を上昇させないこと」であり,また「内臓脂肪の蓄積を抑える」「動脈硬化を抑える作用」「血圧上昇を抑える作用」などもある事が注目されています.

そのような事がわかってきた近年,希少糖を取り入れた食品が世に出始めているわけですね.

しかし希少糖でなくとも,甘いけど血糖値を上げない甘味料はエリスリトールをはじめ,すでに存在しています.

それに内臓脂肪や動脈硬化,血圧上昇に対してよい効果を示すのは,希少糖がよいからというよりもすべて食後の血糖値の上昇を抑える事で得られるメリットであり,その効果は糖質を制限することでも得られます.

そして希少糖自体は「希少」という名が示すように,希少であるが故に現時点では非常に高価なものです.

従って,今世に出ている希少糖関連食品の表示を見ると,希少糖が入っているのはごくわずかで,ほとんどの場合砂糖が多く入っています.

これだと「血糖値を上昇させない」という折角の希少糖の性質がほとんど発揮されず,メリットがありません.

しかし,そういう知識がなければ,「希少糖って体にいいらしい」という安易な考えでこうした食品を買う人も出てくることでしょう.

ここでもやはり自分の頭で考える事が重要です.


また『80kcalコントロールカレー(グリコ)』というものもあります.

これは糖質を55%オフにしたレトルトカレーで,甘口,中辛,辛口の3商品があっていずれも1食分の糖質は4.0-4.2gであり,糖質制限的には使える商品になります.

カロリーが低いという事は,その分糖質が低い可能性も高いので,

こうした低カロリーのレトルト食品はねらい目なのかもしれないと思いきや,実はそうでもありません.

例えば,別の商品で同じように80kcalにカロリーを控えたレトルトカレーを見てみると,「炭水化物9.3g」と記載されています.

食物繊維の記載がないので正確には言えませんが,同じ80kcalでも最大で2倍の差があるということになります.

また別の100kcalカレーを見ると,「炭水化物16.8g」です.

この商品で言えば,「炭水化物1g=4kcal」という従来の栄養学で言われている換算式で計算すると,

16.8g×4=67.2kcalと,実に全体のカロリーの67.2%が炭水化物で占められているということになります.

要するに,同じ低カロリーのレトルトカレーでもこれだけ糖質量(炭水化物量)が違ってくるのです.

この例でわかるように,「低カロリー食品=低糖質食品ではない」という事がよくわかると思います.

「カロリーが少ないものはヘルシーだ」という考えも根深く広まっていますが,

糖質制限の観点に立てば,『そうとは限らない』という事がわかります.



カロリー理論を疑う事ができれば,

今まで見えなかった事実が次々と見えてきます.

これからの栄養学は糖質は非必須栄養素であると認める事から始めるべきです.

そしてそれを認めた後に,さらにヒトが健やかに生きていくためにはどういう食べ方をしていくべきかを追求していくべきだと私は思います.

スーパーで買い物をしていて,そんな事を考えた一日でした.



たがしゅう
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非公開コメント

そうなんですよ

なぜプシコースだけスポットを当てようとするのか?不思議ですよね。特にNHK。
ラカントやパルスイート0は少量人工甘味料が入っているとしてもですよ。
100%のエリスリトールでもプシコースに比べればかなり安いはずですよ。
仰るようにプシコース関連商品にはプシコースが少ししか入ってないし…。

マスコミは信じられない。

カロリー理論

連投申し訳ありません。
それに夏井先生の本などを読むとカロリー理論は怪しいどころか根本的にデタラメじゃないですか!
最初に考案されたのは幕末の志士が活躍していた時代ですよ。
円周率何万桁暗唱とか言って最初の一桁目から間違ってるようなものですね。(夏井流たとえ話)
今度、討論系番組があればそらへんを攻めればどうかと思います。

Re: そうなんですよ

マルコ さん

 コメント頂き有難うございます.

 「この成分がカラダにいいですよ」と言って糖質タップリの商品を売りつける健康食品と本質は同じですね.肉や卵は毛嫌いするのに,そういう健康食品は盲信しているという人も多いです.

 騙される方が悪いと言われないためにも,しっかり「自分の頭で考えて」身を守るしかないです.

Re: カロリー理論

マルコ さん

 コメント頂き有難うございます.

> それに夏井先生の本などを読むとカロリー理論は怪しいどころか根本的にデタラメじゃないですか!
> 今度、討論系番組があればそらへんを攻めればどうかと思います。


 そうなのですよね.

 物理で言うところの熱力学の法則は正しいですが,それを生体にそのまま当てはめてしまったというのが不幸の始まりです.

 世の中をみるとカロリー理論で説明できない事象がいろいろ観察されるにも関わらず,近年まで誰もその間違いに気が付かなかったという事実があります.頭の良いと言われる人達もこぞって未だにカロリー理論を信奉しています.恐ろしい事です.

No title

まあでも、これまでの食生活が根本から間違っているなんて、なかなか納得できない話ですよね。
子供の頃から親に言われ、学校で習い、栄養士に指導され、医師に注意され・・・と生きてくれば、いきなり真逆とも言える食事方法が正しいなんて言われても困惑ですよね。
私も最初は受け入れる事ができませんでした。

ちなみに楽天のレビューを見ると加工食品の中には表示糖質量が信用できない商品もあるようです。
糖尿病で食後血糖値を計っている方数人から「ここの加工食品は計算以上に血糖値が上がる」という書き込みのある商品があります。
食材によっては糖質が常に一定ではないものもあるでしょうし、どの基準を使って計算するかによっても糖質量は違うかもしれませんが、中には表示を偽る、または適当に・・・という商品もあるかもしれません。
そう考えると、できるだけ加工食品は買わない方が良いように思う今日この頃です。

カロリー神話はなかなか崩せません。

たがしゅう先生こんにちは
私は、高次脳機能障害の家族会に入っています。今日はその集まりでした。そこで83歳のお母様が、息子さん(50歳)の肥満について悩んでおられました。いろんな意見が出されますが、誰も糖質制限は言いません。反論されるのを覚悟で「一食だけでも主食を抜いたらいかがですか」と
 すると、食事を二食にするなんてかわいそうとか。カロリーが大事とか。普通の人でさえ、食べるのを抑えるのは難しいのですから、脳損傷している人は尚更です。
 それ以上話すのはやめました。よくありがちなイライラも、少しは収まるような気がするのですが。人にわかってもらうって難しいですね。

Re: No title

ゆるママ さん

 コメント頂き有難うございます.

> 子供の頃から親に言われ、学校で習い、栄養士に指導され、医師に注意され・・・と生きてくれば、いきなり真逆とも言える食事方法が正しいなんて言われても困惑ですよね。
> 私も最初は受け入れる事ができませんでした。


 そうですね.

 従来の常識が抜本的に入れ替わる程の変化ですので,多くの人にとって容易には受け入れ難いと思います.それ故パラダイムシフト級の変化と呼ばれていたりもするわけです.

 しかし真理というものにはスキがありません.糖質制限の理論を通じて今まで疑問に思っていた事が全てつながっていく爽快さがあります.また実際によくなっていく体調も理解の支えになりますね.

 逆に言えば,スキだらけのカロリー理論は大いに見直さなければならないという事だと思います.

Re: カロリー神話はなかなか崩せません。

スマイル さん

 コメント頂き有難うございます.

> 反論されるのを覚悟で「一食だけでも主食を抜いたらいかがですか」と
>  すると、食事を二食にするなんてかわいそうとか。カロリーが大事とか。


 私も同様の経験をしています.

 糖質制限を知った身からすれば「改善の可能性があるのに,その選択肢を奪われる方がよっぽどかわいそう」なわけですが,それがどうしてもわかってもらえないのが辛いですよね.

 2013年10月19日(土)の本ブログ記事
 「どうしてもわかってくれない人」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-60.html
 も御参照下さい.

 しかし相手を思い通りにしようと思えば思うほど,そうならない事に対して辛さが増します.そこはやむを得ないものとしてそれ以外の今できる事に集中しようと私は思うようにしています.
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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