サイアミディン

食事と運動のバランス

糖質制限を指導していても、

それをなかなか受け入れる事ができないという人は多いです。

多くの場合、やる前からできないと決めつけてしまっているのです。

それでも日常診療へ糖質制限を取り入れるようになり2年以上が経ちましたが、

根気よく指導し続ける事で、実践して下さる方の数も少しずつ増えてきたように思えます。

何を言っても聞く耳を持たない人は別にしても、

頑張って伝え続ける事で応じてくれる人が増えるというのであれば、

そういう人へもできる限り私の想いを伝えたいと思って、日々奮闘しています。
そんな中、糖質制限指導をしていてもなかなか応じてくれない患者さんが、

よく言われるセリフの一つに「やっぱり運動が足りないからですかね」というのがあります。

糖質制限を実践して来なかった患者さんが、食事の見直しの話をしている際中に突然そう言われるのです。

そして最近そのパターンが割と多いという事に気がつくようになりました。

普通に考えれば、糖質制限の指導を受けたにも関わらず、

それを次の外来までの1〜2ヶ月間で、実践して来なかったという人は、

うまくいかなかった原因は糖質制限をしなかったからだ、というのは明らかです。

ただ、そういう人へ「指導内容を覚えているか」を確認すると、それは意外と覚えていたりするのです。

それなのに糖質を減らさなかったせいだとは決して考えず、

「運動をしなかったせいだ」と責任転嫁する事は、

食というものに真剣に向き合っていない証拠だと私は思います。

ただそのように責任転嫁してしまうのも、

いまや糖質の中毒性によって、そうさせられているのかもしれないと思うから辛いところです。



運動は確かに身体に良い効果をもたらしうる手段ですが、

強度を高めると食欲が増強するので、それを我慢するにはかなりの意志力が必要になってくると思います。

食欲をある程度コントロールできる糖質制限と運動を組み合わせればやりやすいのですが、

高糖質を放置したまま運動をする事は、

糖質中毒からの離脱症状として生じる異常な空腹感に加え、なおかつ運動によってさらに増強された食欲と戦わなければならず、

若いスポーツマンならまだしも、普通の生活をしている人にとっては苦行にしかならないように私は思います。



糖質制限をすれば、

比較的最近生じた症状、言い換えれば可逆的な変化は、

それだけで速やかに改善していく可能性が高いですが、

今までの高糖質食習慣で蓄積した負の遺産は、糖質制限をしてもなかなかよくならない事があります。

私が思うに,現状を安定化させるための基本は、

食事で言えば糖質制限、運動で言えば軽いウォーキングくらいの負荷でではないかと思います.

しかし現状をそこからさらに改善に導こうと考えた場合には、

そうした事を続けるだけでは不十分で、さらにひと工夫が必要です。

それが食事で言えばケトン食だったり、運動で言えば高強度のトレーニングだったりすると思います。

この食事と運動の二大基本療法の、

バランスをうまく保たなければならないと思いますが、

「一に食事、二に運動…」と言われるように、

食事と運動では、食事の方が優先されるべきです。


糖質制限実践者の目線でみると、

世の中は基本をおろそかにしている人だらけです。

これからも基本を伝え続けていこうと思います。


たがしゅう
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No title

たがしゅうさん

自分もロードバイクで走ってた頃食欲に悩まされてました。草レースの前、体を絞りたくてもつい食べてしまうんですね。じつはプロ選手でもシーズン初めはピッタリジャージのお腹がゆさゆさしてる人も結構います。一日数百キロ走る彼らですらそうなのですから、不思議でしたね、糖質制限を知るまでは。
糖質制限の凄いのは運動しても空腹感が沸かないことですね。つまり運動だけで痩せるのはほぼ不可能だと思います。

Re: No title

SLEEP さん

 コメント頂き有難うございます.

> 運動だけで痩せるのはほぼ不可能だと思います。

 同感です.

 運動だけでやせるにはかなりの意志力を要しますし,

 そんな強い意志力があるのであれば何だってできるような気さえします.

 私達凡人にとっては糖質制限に軽い運動を添えるというくらいが安定してていいですね.
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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