サイアミディン

聞こえの良い言葉の裏

私は日本医師会に所属する医師なので,

毎月日本医師会から雑誌が送られてきます.

その中に「日医ニュース健康ぷらざ」という1枚の広告がありまして,

毎回一つテーマとなる病気を取り上げ,患者さん向けにわかりやすく解説しているのです.

これを医師会に入っている医師へ配って,待合室などに貼って患者さんに見てもらい啓蒙活動をする,というのがこの健康ぷらざの狙いであるようです.

調べてみると,インターネット上でも無料で見る事ができるみたいですが,

今回そのうちの一つ,2014年5月20日の健康ぷらざについて取り上げてみます.

その時のテーマは「糖尿病」でした.はたしてどのような事が書かれているのでしょうか.

~2014年5月20日日医ニュース 健康ぷらざ~
『食事と運動が奏でる,糖尿病治療のためのハーモニー』


糖尿病が増え続けている大きな原因は,食べ過ぎと運動不足です.

どんなによく効く薬があっても,

食べる量や内容を調節する「食事療法」と,

適度な運動を行う「運動療法」を一緒に続けなければ,

糖尿病を治療していくことは難しいのです.

食事療法と運動療法は,糖尿病治療の”車の両輪”です.

車輪が片方だけでは,前に進めません.

食事と運動の両輪を回せば,均整のとれた体になれます.

運動を一生懸命しても,制限なく食べていると

力士のような体型になってしまいます.

朝,昼,晩の3回,バランスのよい食事を規則正しくとり,間食をしないことです.

食べたら動くといった食事と運動のリズムも大切です.


病状によって運動が勧められない場合がありますので,かかりつけの医師に相談しましょう.

食事と運動が奏でる調和した心地よいハーモニーで,糖尿病治療に取り組んでいきましょう.



このように,読んでみると非常にもっともらしい文章が書かれています.

全体的な話の流れ,すなわち食事と運動を糖尿病治療の基本に置く事については賛成しますが,

糖質制限の理論を学んだ私からみると,この文章には若干修正の余地があると思います.

例えば,糖尿病が増え続けている大きな原因は「食べ過ぎ」というよりは,「糖質の摂り過ぎ」ですし,

朝,昼,夕の3回必ずしも食べる必要はなく,「糖質を制限した状況下で、食欲がわいた時に食べるのが基本」で,

場合によっては「間食をしても構いません」.

そして,「食べたら動く」よりも基本的には「食べたら休む方がよい」と思います.

食べて消化するという作業に身体を専念させるためです.


一見聞こえの良い言葉の中にも,

よく読むと常識のウソが隠されている事があると思います.

どこまでが正しくて,どこまでが間違っているのかを,

きちんと読み解けるよう,自分の頭で考え続ける事が大事ですね.


たがしゅう
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ゴチャゴチャ言わず

糖尿病に関しては・・・
ゴチャゴチャ言わず、誰が一番強いか、やってみたらええんや!

いやいや・・・
実際に測ってみればいいのです。
食後の血糖値とかね・・・

誰の言うことが正しくて、
誰が嘘つきなのか、素人でも分かります。

健康診断の数値も大概は改善するのに、糖質制限が身体に悪いやなんて、誰が言うてるんや!

Re: ゴチャゴチャ言わず

河豚田 さん

 コメント頂き有難うございます.

> ゴチャゴチャ言わず、誰が一番強いか、やってみたらええんや!


 私も気持ちとしてはそう言いたいのですが,

 どのように言ってもやらない人は絶対やらないのです.

 そういう人はあまり相手にせずに,伝えられる人へ着実に伝えていきたいと思います.
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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