サイアミディン

益を得るには害を知れ

糖質制限は非常にシンプルな食事法です.

『米,パン,麺類,イモ類,お菓子,ジュースなどの炭水化物,糖質を極力避け,

その代わり,肉,魚,卵,イモ以外の野菜,豆類,豆腐,きのこ,海藻,お菓子の代わりにチーズやナッツ類をしっかり食べる』

簡単に言えば,これを実践するだけでかなりの治療効果をもたらすのです.

あまりにも劇的な効果に,医師の立場からみると自分が名医になったかのような錯覚に陥りそうですが,

何もすごい事をしているわけではありません.

その効果こそが患者さんがもともと持っている治ろうとする力なのです.
逆に言えば,これまでの食事療法は,

いかに治ろうとするのを邪魔していたかという事を考えさせられます.

その結果,「糖尿病は治らない病気」「糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気」の烙印が押されてしまいました.

しかし糖質制限を行えば,糖尿病を治すという今までになかった視点も見えてきます.

それもこれも,治ろうとする力を邪魔しないからこそなせる業です.

”First, do no harm(まず,害を成すことなかれ)”

医師になる時に皆が教わる基本原則です.

糖質制限を通じて,この言葉の重要性を身に染みて感じたように思います.

しかしふと周りを見渡せば,薬の副作用に悩まされる人ばかり.

その大事な原則がほとんど単なるお飾りになってしまっているような悲しい状況です.

まず人体にとって害になる事を突き詰めて理解していかない限りは,

do no harmを守ることなど決してできません.


11月14日は世界糖尿病デーだったそうです.

糖尿病の患者が増え続ける現状を知らせ,警鐘を鳴らし,

その急増に歯止めをかけようとキャンペーンを貼る事自体はよいことです.

しかし糖尿病にとって真に害になる糖質の問題を放置したまま,キャンペーンを展開するということは,

かえって間違った予防法,間違った治療法を周知させる事になり,do no harmどころか,世界中の人に害を与える真逆の行為になりかねません.


今こそ世界は変わらなければならない時です.

私はこれからも自分の立場で,

糖質制限について学び,糖質の害について知り,

そして真の医療について考え続けていきたいと思います.


たがしゅう
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”First, do no harm(まず,害を成すことなかれ)”

”First, do no harm(まず,害を成すことなかれ)”
を基本として医薬品の有効性と安全性を評価されている人としては、医薬ビジランスセンターの浜六郎理事長を中心とした医師、薬剤師などの方々がおられます。

医薬ビジランスセンターは次のアドレスです。
http://npojip.org/index.html
一般向けには各種の本(アマゾンを浜六郎で検索すれば出力されます)と機関誌「薬のチェックは命のチェック」を発行されています。

医療専門家向けには医薬品・治療研究会 代表 別府宏圀が、「The Informed Prescriber 正しい治療と薬の情報」を発行されています。浜六郎理事長も編集に関与されています。
http://tip-online.org/index.php/about

浜理事長のサイトには次のBMJの翻訳が掲載されています。

http://npojip.org/sokuho/no161-2.pdf
現在使用中の全薬剤の臨床試験データを
BMJ2012 年;345doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7304 (2012 年 10 月 29 日に発行)
引用の際は、BMJ2012;345:e7304 と記載。
フィオナ・ゴッドリー(Fiona Godlee)BMJ 誌編集長
筆者の所属:英国ロンドン WC1H 9JR BMJ


これは、過去のほとんどの医薬品で有効性と安全性のごまかしと隠蔽が行われ、人々の命を危険にさらしている科学的犯罪が行われていることを告発し、正当な評価のために全臨床データを公表することを要求するBMJ編集長の論説です。

人の命を救うはずの医療と医薬品が、多くの人の命を危険にさらし、数多くの薬害により殺してきたという事実は非常に恐ろしいことです。
たがしゅう先生が、このような分野にご関心があるようでしたら、一度ご覧になることをお勧めします。

Re: ”First, do no harm(まず,害を成すことなかれ)”

Holy Spirit さん

 貴重な情報を頂き有難うございます.

 薬害の問題には関心がございます.浜先生の御著書もいくらか拝読しておりました.

 とにかく盲信をせず,現実に起こっている事を真摯に見つめる事が大事だと思っています.勉強させて頂きます.

ポリファーマシーは身体を破壊する

高齢者、特に認知症・変性疾患の病院外来での神経系薬剤の多剤併用には目に余るものがあります。大抵は多剤併用でボロボロにされていてよくなっているという症例を見たことがないです。至るところに薬害はあふれています。
糖尿病という病気は末梢神経と筋肉が脆弱化していて下半身のしびれや筋肉痛がでやすいです。そういう病気に末梢神経と筋肉を壊すスタチンという薬を勧めていいのですか?普通に考えたらおかしな事です。
患者側(家族含む)ももっとクスリの事をネットなどでよく勉強して、不必要で副作用をもたらしているだけのクスリに対してキッパリとNOと言えるようになってほしいです。ムダな医療費を使って患者が多大な不利益を被っているのが今の日本の医療の現実です。この荒廃した医療現場にはアンチドラッグ主義の医療機関が早急に求められています。

Re: ポリファーマシーは身体を破壊する

アンチスタチン主義 さん

 コメント頂き有難うございます.

> 患者側(家族含む)ももっとクスリの事をネットなどでよく勉強して、不必要で副作用をもたらしているだけのクスリに対してキッパリとNOと言えるようになってほしいです。

 同意見です.

 薬に頼らない方針を打ち出している医療機関はまだまだ少数派です.

 それならば今この時点では自分で自分の身を守るしかないと私は思います.

No title

 浜六郎氏の主張には、あきらかに矛盾があります。糖尿病の治療に使えるのはヒトインスリンだけで、他は駄目だと言いきっています。アクトスは発癌性があるから駄目だと断定しています

 私は精神病患者の糖尿病合併例には、インスリンは使わず、アクトスを使っています。なぜなら、インスリンは大量注射して自殺できますが、アクトスは大量服薬しても死ねません

 精神科領域にとっては、将来の発癌性より、現在の自殺防止の方が問題です。浜六郎氏は精神疾患患者をまともにみていません。

Re: No title

精神科医師A 先生

 コメント頂き有難うございます。

 浜先生は抗認知症薬にも否定的な見解ですよね。一方、私は抗認知症薬は使いようだと思っています。

 主張のすべてを鵜呑みにする事はできませんし、薬が全てダメというのも明らかに言い過ぎですね。

 薬を使わないというのが理想だとわかっていても、現代の社会構造におけるいろいろなしがらみでそれができない人がいる限り、薬を使わざるを得ない状況は現実問題どうしても存在します。そういう時にいかに必要最低限の薬で済ませるかが極めて重要なわけです。

 そしてそれに対抗するための私の中での基本は、「食事療法>漢方療法>西洋薬療法」です。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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