サイアミディン

地道に活動を続ける意義

認知症の早期発見、発症予防の重要性がさかんに言われています。

とある町の調査では、認知症の予備軍と言われる「軽度認知障害」を早い段階で拾いあげるべく、

通常の健康診断のように、「もの忘れ健診」なる試みが行われています。

健診ではそれなりにたくさんの人が集まって来るのですが、

最終的に集まるのは対象者全体の5割程度であったりするのだそうです。

しかも集まって来るのはもともと健康に関心があり問題のない人が多かったりします。

ところが、本当に健診を受けないといけない人は、健診に来ていない人の中に多いというジレンマがあるのです。
なぜなら認知症の人は、自分が認知症であるという自覚がないからです。

従って、「もの忘れ健診」をしていても、「認知症を予防しよう」というメッセージは、

本当に伝えたい人に伝わらないという事になってしまいます。

でもこの「もの忘れ健診」を地道に続けていく事で状況は徐々に変わっていくと私は思います。

徐々にもの忘れ健診のことが周知され受ける人が増えていけば、受けていない人が少数派になっていきます。

全くもの忘れの自覚がない重度の認知症者はさておき、

軽度認知障害の人は周りの人がどんどんもの忘れ健診を受けるという環境になっていく事によって、

徐々に自分も受けないといけない気持ちになっていくかもしれません。

要は、メッセージの伝えにくい人をいかにして少数派にするか、ということだと思います。

健診に来ない人の家へ訪問して健診をするというのも一つのアプローチ法ですが、

「もの忘れ健診を受けるのが当たり前」という風潮を地道に作っていくことが、

巡り巡って受けない人を少数派にする手段となりえると思います。



ところで、これは糖質制限においても同じ構造があると思います。

例えば糖質制限の講演会が開かれていたりしても、

参加するのはもともと糖質制限に興味がある人が大多数です。

しかし本当に糖質制限の話を聞かないといけないのは、講演会に参加していない人の中に多いはずです。

なぜ参加しないかというと糖質制限の話を聞く必要があるという自覚がないからです。

もっと言えば、カロリー制限が正しいと思っているから、糖質制限の話を聞く必要性を感じないのです。

そういう人に強引に糖質制限の正当性を説いて回るのも一つのアプローチ法かもしれませんが、

糖質制限の理論を周りに広める活動を地道に続けていくことによって、

「糖質制限を知らない人の方が少数派」という状況を作る事ができれば、

その時世の中はひっくり返っているのではないかと思います。


たがしゅう
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

No title

たがしゅう先生
近い将来>>糖質制限を知らない方が少数派、という時代になるような気がします。理由として糖質制限すると「健康維持増進」という結果が必ずついてくるからです。時間はかかるかもしれませんが。

私も糖質制限に話は家族や職場でよくしますが、なかなか受け入れにくいようです。理由は御飯=主食ではない、という感覚がどうしても受け入れられないようです。御飯=嗜好品=アルコール、タバコと同じ位置づけと言ってもピンとこないようです。又カロリー制限に無意味さも受け入れられないヒトが多いです。そして先生も書かれているように本当に(糖質制限が)必要な糖尿病合併症が生じそうなヒトに私の糖質制限話をすると、御飯や甘い物を喰わない生活なんて考えられない、と返されます。

今のところ私一人で糖質制限をしていますが、今後も正しい知識をもって、ゆったりとした感覚で継続していきたいです。私の成功例を見てヒトが自分も・・と思ってもらえれば嬉しいです。

認知症

 身内にアルツハイマー型認知症がおります。重度で要介護5です。振り返って考えると 自分で物忘れがひどくなってきたということは理解していたようです。家族が必死にあの手この手をつかって診察を促すのですが、なかなか行けなかったのが現実です。本人は怖かったんだと思います。賢い方なので診断が下るのが本当に怖かったんだと思います。なので私が思うには、乳幼児健診があるように高齢者検診があって、必ず行くものだと義務付けるのが良いかと。また、情報を高齢者の方にも分かりやすく出して、今このような治療があることを丁寧に伝えることだと思います。理解できれば 家族に迷惑を掛けたくないの思いをもっておられる方がほとんどなのでがんばれるかもしれません。これからどんどん増えていく高齢者。人ごとではないですね。みんなで考える大切なことだと思います。

知人に伝える勇気

こんにちは。初めてコメントさせていただきます。いつも 江部先生や夏井先生のブログとともに楽しみに読ませてもらってます。糖質制限半年の初心者です。
先日 知人の65才のご主人が心筋梗塞で亡くなられました。私は知らなかったのですが 20年前から糖尿病もあったそうです。知人が言うには 糖尿病は生活習慣が原因だから 普段の食事を作っている自分のせいだと思われるのが恥ずかしいので 他人には口外しなかったと...
生前の血液検査を見せてもらいましたが 薬を飲んでいてもHbA1cは常に6.2以上 中性脂肪が高くHDL も正常値ギリギリ LH比は常に2.8以上ありました。勿論高血圧もあり 内服もしていました。
動脈硬化が進んでいたんだなぁ~と実感しました。
私は糖質制限によって食後高血糖の症状が改善され 身体の調子も良くなり 主人もまきこんで続けていますが 他人に口外することはためらっていました。なぜなら もともとやせ形でコレステロールが高めの私は 糖質制限を始めてLDLが159から353に爆上になりゼチーアを内服することになりました。そのゼチーアも糖質制限に理解のない病院ではスタチン製剤をすすめられるばかりで 処方してもらうのに かなり苦労したからです。
でも 知人から たとえきちんと実行できなくても 知っているのと知らないのでは雲泥の差があると言われました。
人に伝える勇気をもっと持とうと思いました。そして 世の中に糖質制限が広まり 正しい情報が流れ 日本の医療が変わっていけたらいいですね(^^)v
長々と失礼しました。

フィリップス社の調査

 糖質制限に理解が進んでいるとの結果です。自社製品について、都合のよい結果を公表しているだけかもしれません

http://www.j-cast.com/trend/2014/11/25221615.html

 もう一つ気をつけるべきことは、「ウェブアンケートの形式で実施」ですから、年齢層は若いと思います。デジタルディバイドの人達にどう理解してもらえるかが今後の課題でしょう

Re: No title

栗田 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 今後も正しい知識をもって、ゆったりとした感覚で継続していきたいです。私の成功例を見てヒトが自分も・・と思ってもらえれば嬉しいです。

 私も同じ思いです。
 
 「正しい知識」でというのも大事なところで、糖質制限にまつわっては基礎理論は確立されていても応用はこれからなので、しっかり自分の頭で考えていく必要がありますね。

Re: 認知症

あーちゃん さん

 コメント頂き有難うございます。

 「わかりやすく情報提示」大事な事です。

 ただ高齢者へのもの忘れ健診を行う際のもう一つの問題は、治療法がまだ十分でないという事です。ただ単にコリンエステラーゼ阻害剤を出すだけでは、不十分どころか有害になる可能性すらあります。

 糖質制限も一つの選択肢として受け入れられるようになれば、さらに質の高い健診になるのではないかと私は考えています。

Re: 知人に伝える勇気

山口です さん

 コメント頂き有難うございます。

> 人に伝える勇気をもっと持とうと思いました。そして 世の中に糖質制限が広まり 正しい情報が流れ 日本の医療が変わっていけたらいいですね(^^)v

 私も自分が糖質制限によって救われた身ですが、自然と人に伝えたいという気持ちが芽生えました。

 そういう人が増えていけば、日本の医療は着実に変わっていくのではないかと思います。

Re: フィリップス社の調査

精神科 さん

 情報を頂き有難うございます。

 3割引きで読んだ方がよい記事かもしれませんが、一つ良い潮流ではありますね。

 ウェブアンケートの問題点、御指摘の通りだと思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
これまでの訪問者数
FC2アフィリエイト
メールフォーム
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR