サイアミディン

ブログネタの思いつき方

私がブログの記事を書く時には、いくつかのパターンがあります。

深く学びたいテーマがあり、時間をかけてじっくりと書き上げるパターンと、

書籍やネットからの情報を読んで、そこから自分の頭を通して解釈を書き上げたり、

あるいはブログ読者の方々から意義深いコメントを頂いた時にそれに対する返答を記事にしたりと、いろいろなやり方があります。

でも一番多いのは、日々の出来事の中でポンっと思いつくパターンです。

不思議なことにこれが結構頻繁に起こってくれるために、ネタはなかなか尽きる事がありません。

そこで今日は私がブログを書き上げる、ある日の思考プロセスを記事にしてみようと思います。
例えば、とあるパーキンソン病患者さんの奥さんと話をしていた時の事です。

その患者さんはかなり病状が進行し、食べ物を飲み込む力が衰えてしまい、誤嚥性肺炎を起こして入院となったのですが、

薬剤調整を行うも、薬もろくに飲めない状況で体力の低下した患者さんを元の状態に立ち上げるのはなかなか難しく、

話し合いの結果、胃瘻を造設し薬を安全かつ確実に届ける経路を確保した上でリハビリに専念しようという話になりました。

その胃瘻の説明をしている時に奥さんがふとこんな事をおっしゃいました。

「この人は昔から胃下垂で胃が弱かったんですよね・・・。私はそれを何とかよくしようと思ってミ○プルーンを一生懸命食べさせていたんですよ。」

この言葉を聞いて私はふと思いつきました。

ミ○プルーンというのは結構メジャーな健康食品ですが、調べてみると結構な高糖質食品です。

そして胃下垂というのは胃カメラが主流になって近年では過去の言葉となりつつありますが、

胃カメラではなく胃バリウム造影検査がされていた頃に、文字通り胃が下に向かって垂れ下がっている状態です。

それはひいては胃の中にある食べものがなかなか消化されずに胃に留まり続けた結果、

その重みでどんどん胃が下に垂れ下がっていったという、要するに「消化吸収障害」の間接的な証拠ではないかと私は思うわけです。

一方でやせている人は胃下垂だ、ということがまことしやかに言われていますが、

やせている人には「消化吸収障害」があると私は考えています。

そしてこの患者さんもやはりやせている患者さんでした。

こうした情報が私の頭の中で次のようにつながっていくわけです。

「胃下垂の人」→「消化吸収障害あり」→「やせ体質」

→「やせ体質の人が高糖質食を繰り返す」→「太らない代わりに腸内細菌が乱れ、酸化ストレスが積み重なる」

→「その結果、消化吸収機能は改善しないし、神経変性が起こっていく」→「パーキンソン病を発症」

→「もしその仮説が正しいとしたら、よかれと思ってやっている奥さんの行動が、裏目に出てしまうというという事になりかねない。」

→「何が一番問題なのか。」

→「奥さんが糖質制限の知識を知らなかった事が問題なのではないであろう。」

→「体調は一向に改善していなかったにも関わらず、ミ○プルーンの効果を盲信し続けていたことではないか」

→「旧来の常識にとらわれることなく、現実に起こっている事と真摯に向き合うことが大事」

→「それができなければ、よかれと思ってやっている事が悲劇の種となりかねない」

→「良いと思う事でも、現実に良くなっていなければ、間違っているかもしれないと疑う心を持とう」


とまぁこういう風に考えていくわけです。

あとはこの骨格を整えて、文章にしていけばブログ記事の完成というわけです。

ただ、一つのコメントから既知の知識を介して次々と知識がつながっていくということは、

理論体系がしっかりしている事の裏返しではないかと私は思います。


たがしゅう
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No title

私の母を見ているみたいです。
誤嚥性の肺炎もあるとのことでした。

胃下垂ですが、私の妹がまさにそうでした。
高度肥満の私とは対照的すぎて、一緒に出歩いても兄弟とは思われませんでした。
そして痩せ形の糖質過多による症状がそのまま出ています。

母は更年期の頃から骨粗鬆症を恐れ、毎日600㏄は牛乳を飲んでいたようです。
それだけが原因ではないと思いますが、テレビでは毎日のように、あれが良いこれが良いと流れていて、すぐそれに飛びつく人が多いと思います。
結果、足し算のし過ぎで、糖質過剰摂取となっている人は少なくないと思います。

Re: No title

福助 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 足し算のし過ぎで、糖質過剰摂取となっている人は少なくないと思います。

 同感です。

 世の中には引き算の発想があまりにもなかったことに、糖質制限を通じて気がつかされました。

 サプリメント主義しかり、高齢者多剤内服しかり、向精神薬過剰投薬問題しかり、です。

No title

たがしゅう先生
先生のブログネタが尽きないというのも感心してしまいますが、やはり読み応えのある記事を毎日書くという事が素晴らしいとも思います。
誰しも思う事を書き散らすのはできても、いざ読み手に如何にして言いたいことを分かり易く簡潔に伝えるかを考えて書くとなると、中々大変ですからね…。
後から見返して、消したり修正したり追加してみたりと、時間ばかり掛けたりしてしまいます(笑

ところでミキプルーンの話がありましたが、ミキプルーンに栄養的な根拠もなく「健康に良い」と盲信・傾倒して頻繁に摂取しようとする人がいる様ですね。全く知りませんでした。
ミキプルーンについて検索したら様々な記述が見受けられたので、その様に考える人がいるのか、と少し驚いてます。

まぁ、※個人の感想です※という文字が躍るTVCMや広告がそこらじゅうにある時代ですから、それにすがってしまいたくなる気持ちもわかりますが。。

Re: No title

mina さん

 コメント頂き有難うございます。

> ※個人の感想です※という文字が躍るTVCMや広告がそこらじゅうにある

 その商品でもしもうまく行かなかった場合の逃げ文句なのでしょうけれど、

 健康を扱う以上は、無責任に健康を謳ってほしくないものですね。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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