サイアミディン

難病を克服するメンタリティ

手術、抗がん剤、放射線といった3大がん治療に対し疑問を感じている私は、

3大治療以外でがんを治そうとする「代替医療」に強い関心を寄せています。

先日、がんサバイバーの寺山心一翁(てらやま しんいちろう)さんの御講演を聞く機会がありました。



寺山さんは1984年に右腎臓がんが発覚し、右肺などに転移しているいわゆる末期がんの状態にあったそうですが、

そこからそれまでの生き方や考え方を大きく変えて、がんを自然治癒に導いたという体験を持っておられる方です。
寺山さんのように末期がんの状態から回復を遂げる現象の事を、

アメリカの腫瘍内科学の研究者、ケリー・ターナー博士は「劇的寛解(radical remmision)」と名付けています。



ケリー博士によれば、これまでに1000件以上、劇的寛解を示した症例報告が、医学雑誌にはひそかに掲載されていたというのです。

ところがこうした症例を多くの医師は軽んじて、なぜそういう現象が起きたのかを振り返り検証されることはなく、黙殺されてきました。

なぜならば、「がんは治らないのが常識の病気、治るとすればそれはそもそもがんではなかったのだ」と考えているからです。

しかし、ケリー博士や寺山さんの話を聞いていると、

「がんは治らないという常識」そのものを疑わずにはいられません。

ケリー氏は、たとえ少数例であったとしても劇的寛解の症例を黙殺する事なく真摯に向き合うべきだと主張しています。私もその通りだと思います。

寺山さんはその貴重ながんの劇的寛解を示した患者の一人だと思います。

なぜ劇的寛解を起こす事ができたのか、秘訣は何なのか、別の患者にも応用できる事なのか、

彼の講演から少しでもヒントを得たいと私は思い、話を注意深く聞く事にしました。

講演の中で、確かに寺山さんは様々なポイントを述べられました。

それまでの忙しい生活習慣を見直し、生活にゆとりを取り戻す事を意識して、

断食やマクロビオティック食を見直したり、身体を温めたり、指圧や坐禅を行ったり、

あるいは寺山さんは音楽との出会いを語り、講演の中でチェロを弾いたりもなさいました。

しかしそうした数々のテクニックもさる事ながら、私が最も重要なポイントだと感じたのは、

寺山さんが一貫してニコニコエビス顔であった、という事です。

がんからサバイブできたからニコニコになったわけではおそらくないと私は思います。

彼はがんができるに至ったそれまでの人生を振り返り、全てを受け入れて感謝の気持ちと共に心の在り方を変えたのではないかと思うのです。


がん患者さんの中には「なぜ自分ががんにならなければならないのか」という思いに駆られる方も少なくないと思います。

喫煙や糖尿病など社会的に認知されたがんリスクでかつ自力で改善可能なリスクを改善しようとしなかった人であればまだしも、

そういうリスクが全くないようながん患者さんにしてみれば、一体何を恨んだらいいのかわからなくなる気持ちも無理もありませんし、

何かに、誰かにすがりたくなる気持ちも生まれて然るべきだと思います。

しかし一見リスクがないように見えても、がんになる人はなるべくしてがんになっているのかもしれません。

なぜならば世間的には認知されていないがんリスクも存在しているからです。

その未認知の二大リスクは「糖質過剰摂取」と「ストレス」だと私は考えています。

糖質制限もがん予防に大いに役立つと思いますが、寺山さんの話を聞いているとそれだけでは不十分である事を私は感じます。

がんを引き起こした自分の生き方を認め、それを許し、全てを受け止めた上でがんにさえ感謝する心の在り方で愛を持って生きていく。

大金を支払い最新の抗ガン剤治療を受ける今の医療現場には決して成し遂げられない世界がそこにはあるのではないかと思うのです。



同じように「ニコニコエビス顔」で難病を克服した人を知っています。

当ブログでも何度も紹介している鍼灸師の森美智代さんです。

これまでは文章や写真でしか森さんの事は知る事はできませんでしたが、

便利な時代になったものです。動画サイトで森美智代さんで調べれば動く本人を見ることができますし、

先日「不食の時代」という森さんの半生を取り扱った映画を観る機会がありました。

観てもらった人ならばわかると思いますが、森さんの醸し出す雰囲気は愛と慈愛に満ちています。

寺山さんの雰囲気と通じるものがあり、これが劇的寛解を成し遂げられる人の真髄であり、

難病を克服する事ができるメンタリティなのかもしれないと感じた次第です。


そう考えると、

私達は難病患者さんと向き合う機会は多いですが、

もともと医療者が患者さんにできる事など、ごく限られている事を痛感します。

「私にあなたは治せない。しかしあなたにならあなたを治せる」

せめてその事を伝えられる場所を作りたいと、

私は願うばかりです。


たがしゅう
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No title

たがしゅう先生

糖質制限を継続して穏やかな性格になると「ニコニコエビス顔」に近づけるという考え方もあるのではないでしょか。

私は精神的ストレスを蓄積しやすい性格ですが、糖質制限を開始してから負の気質が改善されつつあるような気もします

寺山氏の末期癌からの回復という記事、とても興味深く拝見しました。そして色々な事を考えました。従来の医療の「常識」とは何か・・白紙にして自身のアタマで考える事が大切だと思いました。(常にたがしゅうブログで先生がおっしゃっていることですが・・)

Re: No title

栗田三江(くんだみえ)さん

 コメント頂き有難うございます。

 御指摘のように糖質制限で身体的な健康面でゆとりができれば、精神面も安定しやすくなると思います。

 しかし寺山さんや森さんのメンタリティはそうしたレベルを超越しているというか、見ていて悟りの境地に達しているような感じがするのです。なかなか容易に真似し難いですが、参考にはしたいと考えています。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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