サイアミディン

糖質制限を知った上で医師を目指すこと

私は医師になって7年目の頃に糖質制限の存在を知りました。

医学生の頃には全く知る由もない理論でしたが、これを知る事で現代医療の欠陥があまりにもよく見えるようになりました。

今はインターネットが発達し医学部に入らずとも、いやむしろ入っていない方が糖質制限の情報に触れやすい世の中になりましたので、

これからは医学部に入った時点でもうすでに糖質制限の事を知っているという人もどんどん医師になっていく事でしょう。

しかし糖質制限の事を知った上で医学部教育を受けるとなると、果たして医学生はどのような事を感じるのでしょうか。

先日、医学生になったばかりの子に糖質制限の事をお話しする機会がありました。
その子は興味を持っていろいろと途中で質問もしてくれながら私の話を聞いてくれる好奇心旺盛な子でした。

ひとしきり話を終えた後の団欒の場で、その子にもう一つ次のような質問を受けました。

「糖質制限がよいというのはとてもよくわかりましたが、これだけ良いとなると少し怪しい気持ちもするのですが、糖質制限の悪い所というのはないのですか?」

なるほど、確かに初めて糖質制限の話を聞いた人ならそう感じても無理もない感想です。万病に効くなどと言えば確かに胡散臭いでしょうね。

少し考えた後に糖質制限の悪い点として私は、上手にやらないと食費が高くついてしまう点だと答えましたが、

それ以上はあまり悪い点が正直思い浮かびませんでした。周囲と合わずに孤立してしまうという事も「孤独を楽しむ」という視点があれば欠点でも何でもありませんしね。

そして私はなぜ糖質制限そこまで都合がいいのかという事の理由を、医療における「Do no harm(害をなすなかれ)」の概念を持ち出して彼に次のように説明しました。

「糖質を制限することがあらゆる病態を改善していくのは、糖質というものが本来必要のないものである事の裏返しなんです。それはタバコを止める事で健康被害が起こらないのと同じことです。」

もしその事で健康被害が起こるとすれば、その物質に対する依存が形成されていて離脱症状をきたす場合です。これが中毒の構造になっているという事に気づく必要があります。

糖質制限をした事のない若き医学生がその感覚をどこまで理解してくれたかはわかりません。しかし彼はそれなりに真剣に私の話を受け止めてくれたように感じました。


糖質制限を知った状態で医学部教育を受ける人達にはまさに自分の頭で考える力が求められていると私は思います。

糖質制限の観点でみても医学部で教わる事がすべて欠陥だらけというわけではありませんので、

解剖や生理学、生化学など基礎医学の情報を始め、土台を固めていく必要性は今も昔も変わりません。

しかし、こと臨床医学においてはかなりの部分を疑ってかかった方が良いと思うほど抜本的改正が求められている状況だと私は考えています。例えば、今でもテレビの健康番組で普通に誤った情報が流れている様子は私の目からはよくわかります。

はたしてどこが本当で、どこが間違っているのか、逐一教員が教えてくれるわけではない状況なので、一つひとつ考えていかなければなりませんから、これはなかなか大変な医学部生活になるのではないかと想像する次第です。

しかしピンチはチャンスとはよく言ったもので、そうやって考え抜く学生生活を送った末に医師になった人達は、おそらくそうではない医師に比べて数段応用能力の高い柔軟な医師になってくれているのではないかと、

淡い期待を込めてこれから医師を目指す人達へエールを送りたいと思います。


たがしゅう
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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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