サイアミディン

ちょっとした「違和感」に気付く

先日、ふと自動録画されていた番組の中から、

NHKの朝の情報番組「あさイチ」に、大ヒット映画「君の名は。」のプロデューサーの川村元気さんが出演されているのを見ました。

「君の名は。」はまだ私は観ていませんが、相当流行っているみたいですね。

この番組で初めて川村さんの存在を知りましたが、この方ものすごい才能のある方のようで、

「君の名は。」以外にも「電車男」「告白」「悪人」「バケモノの子」などなど、関わった映画は次々とヒットして、

同時にベストセラーになるような小説を何冊も書かれていて、さらに絵本作家もされていて、それがまた映画になるというすごさです。

驚いたのはそんな才能のある人が何ともまだ若いという事です。

そして番組の中で川村さんが作品作りのために普段から心がけていることの話がとても面白かったです。
川村さんは普段から世の中にある「みんな何となく気が付いているけど、まだ誰も声に出して言っていないようなこと」を気にかけているようなのです。そして川村さんはそれを「違和感」と呼んでいます。

川村さんはテレビのない家庭に育ち、よく本を読む子だったそうです。

そして親の方針で幼稚園、保育園に通わずに、一人で公園で遊んだり虫採りをして遊んだりしていました。

初めて小学校に入った時にこんなに自分と同世代の子達がいるんだという事に驚かれたというエピソードもありました。

そんなある時図画工作の授業で、粘土工作をするのに粘土板を買ってくるように先生に言われたので、

文房具屋で青い粘土板とピンクの粘土板があった時に、川村さんは暗い粘土の色に綺麗に映えるようにピンクの粘土板を買ってきたそうです。

そうするとみんなから「君なんで女の子の粘土板買ってきたの?」と言われたのです。

その時初めて川村さんは気づきます、青が男の子の色で、ピンクが女の子の色だということに。

そこで川村さんは「それって誰が決めたんだろう?」と生まれて初めて大きな違和感を感じたとおっしゃいました。

「違和感」に気づくこと、なんでこれが常識になっているんだろうということを掘り下げることで物語が生まれたり、読者や観客とつながれる何かがあると思ったのだそうです。

以来町を歩いていたりしていて、なぜこんなところにドーナツ屋ができたのかとか、なんでこんな所に急にブランドのお店ができたのかというような「違和感」を作品のアイデア作りに活かし気に留め続けているのだそうです。

しかもそれをあえてメモを取らないのだそうです。メモを取らずに忘れてしまう事はどうせたいしたことのないアイデアだと考え、

そしてメモを取って文字という形にしてしまうと情報に偏りができてしまうので、頭の中での記憶にとどめていればいろいろな色がつくので自分なりのアレンジされていくのでいいとおっしゃっていました。

この話を聞いて私は、若くして多彩な才能を発揮する天才の原点を垣間見れたような気がして非常に参考になりました。

テレビに情報操作されないこと、他人と比べられずに自分の感性を育てる教育、人と違うことをするにはどこに注目すべきか、など天才の要件を知る事ができましたし、

それと同時に「違和感」に気づく事の大切さを明確にさせられたように思いました。

そう言われてみれば、私がこれまでにこのブログで語ってきた事も、すべて自分が感じてきた違和感への気づきだったような気がします。

現代医療のエビデンス偏重主義」「効果があっても低く見積もられる漢方や非薬物療法」、最近で言えば「糖質制限は徹底するのに、ビタミンはたくさん摂りなさい」という事に対して感じた事もすべて「違和感」であったように思います。

こうしたみんなが何となく感じている違和感に気づく事が新しいものを生み出していき、しかもそれが一人よがりにならずに皆と共有できる大事なことになっていくのだろうと感じた次第です。

ただメモをとらないという方針に関しては、少し私は異論がありますね。

私もふとした時にブログのネタを思いつく事がありますが、放っておくと数秒くらいで忘れてしまって後悔する事があります。

私は集中力が低い、リフレーミングすれば「散漫力が高い」ので、折角ネタを思いついても別の事に気をとられ忘れてしまいやすい状況にあるのだと思うのですよね。

だから思いついたことの切れはしだけでも良いので、できるだけ私は即座にメモに残すように心がけています。

いくら天才の言う事とは言え盲信せず、あくまで参考にしていきたいと考えています。



もう一つ、川村元気さんが書かれている小説について語っている時、面白い事をおっしゃっていました。

人間にコントロールできないことが3つだけある。それは「死」「お金」「恋愛」だと思う。

なぜならば、これらはこれまでに数々の賢人や頭の良い理性的な人達が挑んだが、過ちを犯してしまったり、克服できなかったりしたものだからだ。


川村さんは小説を書くときに人の心に鋭く切り込む切実な内容のものを書きたいと思っておられるようで、

これまでに川村さんが書かれた「世界から猫が消えたなら」「億男」「四月になれば彼女は」という作品は、それぞれ「生と死」「お金」「恋愛」をテーマにした作品なのだそうです。

確かにこの事はよくわかります。恋愛については先日自分の弱さを暴露したばかりですし、

また私は糖質制限を普及していく上でも「お金が絡むとろくなことはない」と思っています。

そして死の問題は克服できないし、科学で解明できないからこそ、数々の宗教家がその問題に取り組んできて、そこにストレスマネジメントの本質が隠れているという事を私は学んできました。

「違和感」を大事にし、皆が共感するヒット作品を世に出し続ける川村元気さんの生き方を紹介しましたが、

ただ単に突飛なことを思いつけばいいというものではなく、少しずれているけどみんなの感覚とそこまでずれていない事に気が付くことの重要性を教えてもらったように思います。


たがしゅう
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「君の名は。」

こんにちは。
「君の名は。」で川村元気さんが感じた違和感の一つは、多分、「日本の命を救いたい」という多くの人々の切なる願いではないかと思います。違和感とは、いい意味にとらえています。ラブストーリーにとどまるだけのお話しではないのです。私を含め3~4回見以上たという人が身近に何人もいます。おすすめしますよ。

Re: 「君の名は。」

エリス さん

コメント頂き有難うございます。

> 「君の名は。」
> ラブストーリーにとどまるだけのお話しではないのです


普段あまり映画を観ない私ですが、今回は興味が湧きました。是非観てみたいと思います。
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
漢方好きの神経内科医です。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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