サイアミディン

いじめのトンネルから抜け出すには

本日は私の幼少時代の話をさらけ出してみようと思います。

私は小さい頃から肥満児でした。だからかどうかわかりませんが、小学校の頃、私は同級生からいじめられた経験があります。

テレビドラマなどで描写される生徒が複数人のいじめグループから様々ないじめ行為を受けるという場面、あれは私は実感を持って感じることができます。

ただ、私の経験したいじめは数人の同級生からの罵声や罵倒が中心で、暴力によるいじめはさほどありませんでした。

いじめグループの人数もそれほど多くなく、その他大勢の同級生は私へのいじめに直接加担してはいませんでしたが、見て見ぬふりをされていました。

この状況により当時の私はその先の将来をお先真っ暗、絶望的に感じられた事を今でも覚えています。
何だか世の中の全てに見放されて、終わりのない長いトンネルの中を歩いていかなければならない気持ちになったものです。

幸い私の場合は、その時強い母親にいじめグループの子に対して強く言い聞かせてくれる形で守ってもらえましたが、

もしそれがなければ私はあの時どうなってしまっていたのだろうとふと思う事があります。


今にして思えば、長いトンネルでも必ず終わりがくるもので、

最悪でも小学校を卒業してしまえば、がらっと環境が変わりますし、永遠にその状況が続くなんてことはありませんし、今にして思えばどうってこともないのですが、

当時10年にも満たない人生しかまだ生きていない自分にとっては、その先の人生の長さを想像するとそれまでの時間が絶望的に長く感じられたのです。

いわば、大人になるにつれ一年が早く感じるようになる感覚の逆の現象ですね。

当時の自分に今の自分がもしアドバイスできるとしたら、アドラー心理学の話をしてあげるかもしれません。

今でも完全には理解しきれていない奥深いアドラーの考え方を、小学生の自分に話したとしてもたいして伝わらないかもしれませんが、

少なくとも「友達は別にいなくてもいいんだよ」という事だけでも伝えられれば、少し気を楽にしてあげることができたかもしれません。

また「自分の見方を変えることで、世界はどうとでも変える事ができるんだよ」という事も伝えてあげたかったように思います。

というのも、当時の私はいじめを見て見ぬふりをする同級生達にも強い憤りを感じていました。

「自分がこんなに苦しく辛い思いをしているというのに、なんで誰も助けようとしてくれないの?誰もなんとも思わないの?」

そんな風に自分の頭の中で負の感情が膨らんでいくばかりでした。

しかし、落ち着いて客観的に考えれば別に不思議な事でもありません。そもそも他人は自分の事をそこまで真剣に考えていないものです。

大勢いるクラスメートの中の一人が数名のクラスメートから心無い言葉を浴びせかけられている。

しかしその他大勢のクラスメートはワイワイガヤガヤいつもと変わりなく過ごしている。

その状況ではいじめの状況自体に目が行きにくいですし、行ったとしてもその状況に割り込んでいじめを止めさせることにそんなメリットがあるでしょうか。

仲良しであればまだしも、そうでもなければ自分がそこまでする義理はない。

それどころか自分が割って入ることで自分もいじめグループから目をつけられるかもしれない。何より他のクラスメートは誰もこの問題に関心を持っていない。

ならば自分も他の人と同じようにいつも通り過ごしていよう。

多くのクラスメートがそう考えてもおかしくないのではないでしょうか。


この事は、「2:6:2の法則」、別名「パレートの法則」を知り、より理解する事ができるようになりました。

2割の変革者と2割の保守者、そして6割のどっちともつかない立場の人々で世の中の構造は概ね成り立っているという説です。

いじめという状況を変えたいと心より願う2割の私、いじめを引き続き続けていきたい2割のいじめっ子、

そしてそのどちらにも属さない6割の他のクラスメートという構図です。

変革者の勢力と保守者の勢力、優勢な方へと6割の勢力は従います。

だから人数で優勢であったいじめっ子の主張に、6割のクラスメートは素直に従っただけだったのだろうと私は今振り返るのです。


同じ構造は糖質制限をまつわっても認められるように思います。

糖質制限自体は革新的な食事療法として徐々に認知されてきているとはいえ、

まだ本格的な実践者は全体の1割にも満たないというのが現状ではないでしょうか。

また糖質制限に反対する保守派は学会や権威者、糖質で成立している企業などを中心に全体の2~3割くらいいるように思います。

そうなると、糖質制限の存在を知っていても取り入れればいいかどうかわからない人達は6~7割くらいいる事になるかもしれません。

革新派と保守派でみれば、まだまだ世の中は保守派優勢です。

しかし徐々に糖質制限を推進する革新派の数は増え続けていますので、

いずれ革新派と保守派の逆転現象がおきます。そうすれば、どっちつかずの6~7割の集団が一気に革新派の主張へ賛同していくという瞬間がきっと来るはずです。それがいわゆるパラダイムシフトです。


いじめをみて見ぬふりをしていた人達はそうしたどっちつかずの6割集団と同じなんです。

その人達が悪意を持って、いじめに加担しているわけでも、糖質制限に反対しているわけでもないのです。

だからちょっとしたきっかけで状況はがらっと変わるのだということです。

当時の自分にはもう伝えられないとしても、

今いじめで悩んでいる人にはその事を教えてあげたいです。


たがしゅう
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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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