サイアミディン

間食せずに済む環境作り

私はフランス人の生き方に人生をよりよく豊かに生きる上で参考になる事が多いと考えています。

フランスに行ったこともなければ、フランス人の知り合いがいるわけでもないのにそのように思うのも不思議な話です。

そんなわけで本屋に行けばフランスにまつわる本を探して見て回ることも多いのですが、

数あるフランス関連本の中で、比較的有名なのではないかと私が思っているのが以下の本です。



フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~ 単行本(ソフトカバー) – 2014/10/30
ジェニファー・L・スコット (著), 神崎 朗子 (翻訳)


この本はアメリカの南カリフォルニア大学出身の著者、ジェニファー・L・スコット氏が、

自身が大学3年生の時にフランス留学で学んだ事をブログに書いた所、反響を読んだため、その要点をまとめて書籍化したものです。
ブログから始まり、世界に羽ばたいていくパターンが稀でなく見られる世の中になったものです。

そして彼女が感じたフランス人生活の勘所は「シックであるということ」でした。

シックとは、上品で、洒落ている様子を表す形容詞ですが、ジェニファー氏はフランス留学の中でお世話になったホストファミリーの至る所でシックを感じたそうで、

本の中でホストファミリーを紹介する際に、「ムッシュー・シック」や「マダム・シック」という表現を用いています。

そんなシックなホストファミリーが具体的にどんな風にシックだったのかに関して書いてある所に私達が学ぶべきところがあります。

今日はこの本の中の冒頭、「食事とエクササイズ」について書かれている箇所を一部引用してみたいと思います。

(以下、p17-20より抜粋して引用)

(前略)

しばらくして気づいたのだけど、じつは、フランス人はほとんど間食をしないのだ―もちろん、マダム・シックの一家も例外ではなかった。

ホームステイの半年間、決まった食事の時間以外に誰かが間食をしているところなど、一度も見かけなかったくらいだ。

家族全員がきちんとした食習慣を守り、ちょうどいい体重をキープして、バランスのよい食生活を送っていた。

朝、仕事に遅れそうになってリンゴをほおばり、コーヒーを持って家を飛び出していく―ムッシュー・シックに限って、そんなことはあり得なかった。

一家は毎朝、同じ時間に朝食をとり(その朝食がまた素晴らしいのだ)、お昼はカフェなどでランチタイムを楽しみ、

夕食にはふたたび家族でテーブルを囲んで、最低3皿のコース料理をいただく。

誰だって、毎日の食事がそれくらい楽しみだったら、せっかくの食事の前にクラッカーでお腹をふくらませたりするわけがない

【間食をしたくならないインテリア】

アメリカのモダンなスタイルの家は、広々としたスペースにキッチンとダイニングとリビングが一続きになった「オープンキッチン」が主流。

でも、パリの歴史あるアパルトマンでは、オープンキッチンはあまり見かけない。

マダム・シックの家では、キッチンへ行くのはけっこう面倒だ。

キッチンはどの部屋ともつながっておらず(ダイニングルームとすらつながっていない)、

長くて薄暗い廊下の奥にあって、その廊下にはたいてい洗濯物が下がっている。

オープンキッチンのほうが温かい雰囲気で居心地もいいのに、と思う人もいるかもしれないけど(「キッチンはその家のハート」なんて言うくらいだし)、

オープンキッチンは誘惑が多いのも事実。リビングでやるべきことをさっさと片づけようと思っても、目の前にクッキーの瓶が置いてあったら、見えないふりをするのはすごく難しい。

いっぽう、マダム・シックのキッチンは実用一点張りだった。

いま流行りのタイプのキッチンには、御影石(みかげいし)のカウンターがあって、

ステンレス製の調理器具やエスプレッソメーカーまで並んでいるけれど、マダム・シックのキッチンはこぢんまりとして旧式だった。

そもそも料理を作るための場所なのだから(と言っても、目をみはるほどのごちそうだけど)、それでじゅうぶん。

朝食だけはキッチンでとるけれど、夕食は必ずダイニングルームでとる。

マダムの家のリビングルームは、とても格調高いお部屋だった。まちがってもおやつを食べながらだらだら過ごすような場所ではない。

クッションの並んだ大きなソファもリクライニングチェアもなければ、薄型テレビのスクリーンもなし。その部屋に置かれていたのは、アンティークの4脚のアームチェアだった。

いちおう小型の古いテレビがあるえれど、ほとんど誰も見ないので、部屋の隅に置かれている。

マダムの家のリビングルームは、会話やおもてなしや読書のための空間だった。

あんなに格調高いお部屋でスナック菓子なんかほおばったりしたら、さぞかし場違いな感じがするにちがいない。

間食はシックじゃない。誰かがぼーっとテレビを観ながらおやつを食べているのを見たことがあるだろうか?

テレビの前に座って、プレッツェルの袋やアイスクリームの大きな容器を抱えて、味わいもせずにもぐもぐ食べているだけ。

シャツの前にお菓子のくずをこぼしたり、アイロンをかけたばかりのスカートにアイスが垂れてシミを作ったり…。

間食なんてシックとは真逆のこと。それだけでパリではアウトだ。

(引用、ここまで)


糖質制限では基本的にカロリーを制限しないので、

間食はチーズやナッツ類など糖質の少ないものに限れば許容されます。

ただそれはあくまでもどうしても食べたくなった場合の次善の策であって、間食はしないに越したことはないという風に私は考えています。

間食をすればたとえ糖質制限をしていても消化管を使用しますので、

消化管機能低下している人にとっては負担になりますし、繰り返す摂食刺激により難治病態の基盤となる高レプチン血症が誘導されたり、オートファジーが働かなくなったりと明確なデメリットがあるからです。

そんな基本的には避けたい間食をしないようにするための工夫が今回の引用部分から学べると思います。

そもそも毎回の食事で満足するように心がければ、間食をすることはその時の楽しみを半減させてしまうので、間食しない方向に気持ちは向きます。

中途半端に食べない。食べる時には満足の行くように食べる、という事が大事なことであろうように思います。

また余計な食欲が刺激されない環境作りも参考になると思います。オープンキッチンの誘惑はなるほどと思いました。

キッチンの形に限らず、近くに食べ物がある環境はできるだけ遠ざけるべきです。

先日の私の冷蔵庫不使用作戦もその一環になると思いますし、テレビをつけないという事も無駄に多い食品情報をシャットアウトするという意味で有意義ですね。

そして何よりシックな生活に間食は合わないということです。これは「こんな所で間食なんかしたらバチが当たる」という日本人の感覚に通じるかもしれません。

もう一つ、シック・マダムの生活から、お金をかけることが必ずしもよいとは限らないという事までも教えてくれているように思います。


私は糖質制限を開始してまず第一に過剰な食欲が抑えられた事を実感しました。

あの時の感覚から始まり、糖質制限の理論学習、診療への応用、数々の断食の経験を経て、自然の食欲を大事にする今のスタイルへと行き着きました。

私の考えとフランス人の考えを融合すれば、3食食べることにさえこだわる必要はないと思います。

自然の食欲が生じた時に感謝を持って満足の行く量を食べること、

そして無駄な食欲を起こさない節度を持った生き方をしていくべきだと感じました。


たがしゅう
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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

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