サイアミディン

快に従い、不快に抗う

同じことをやっていても、それを本人がどう捉えているかは大事なポイントです。

先日、九州大学名誉教授の藤野武彦先生の「脳疲労」仮説について学ぶ機会がありました。

藤野先生はストレス過多(情報過多)により大脳新皮質と大脳旧皮質の関係性が破綻し、正常な機能を果たせなくなった状態のことを「脳疲労」と定義され、

「脳疲労」状態こそがメタボリック症候群や認知症へとつながる元となる病的状態であり、

「脳疲労」を治すための方法として、「BOOCS(Brain Oriented Oneself Control System:脳指向型自己制御システム)法」という方法を提唱されました。

このBOOCS法による指導を15年間行い、2万人規模の集団へのメタボリック症候群の改善効果、および死亡率低下の結果を藤野先生らのグループは2015年に発表されているそうです(J Occup Environ Med. 2015 Mar;57(3):246-50.)。

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なければないで何とかなる

昨日紹介した日経ビジネスの「家族」特集において、

「家族」を作ることに消極的な現代社会の問題について、動物社会からヒントを得て「共同体感覚」を得ることの重要性について触れました。

その際、現実問題として立ちはだかる「家族を作ろうとする際のコスト面でのリスク」について、

考える上で参考になる「15人家族の物語」という記事が同特集にありましたので、

続いて紹介させて頂きたいと思います。

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世評にとらわれずに生きる

くどいようですが、もう一つだけラッセルの幸福論からの話題です。

ラッセルが不幸の原因としていくつか挙げている要因の中に「世評に対するおびえ」というものがあります。

これは、自分が人にどう思われているかを気にする、ということです。これがあれば幸せにはなれないとラッセルは言うのです。

確かに人からどう思われるかを気にすれば気にするほど、自分を押し殺して周囲をうかがわなければ生きていけなくなってしまいます。

ラッセルのこの指摘は、他人を無視せよというのではなく、自分というものをしっかり持ち、他人の意見に安易に左右されないようにすることを勧めるものだと私は思います。

例えば糖質制限実践者は周囲の大多数の人達に受け入れられず、とかく孤独になりがちですが、

糖質制限の妥当性が自分の中でブレることなく理解できていれば、受け入れられずとも気にせずに自分の道を進めばいいということです。

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趣味を持ち幸せに近づく

ラッセルの幸福論の中で私の印象に残った箇所の一つに、

趣味を持つことの効用」について非常に強調されて語られる部分があります。

ただここでラッセルは趣味の定義を「私心のない興味」としています。

言い換えれば「ある人の生活の主要な活動の範囲外にある興味」のことで、

例えば私の趣味は読書ですが、私が仕事に関係する医療に関する読書は「私心のある興味」となってしまいます。

同じ読書でも医療や医療に関係しえない分野の読書がラッセルが勧める『私心のない興味』ということになるわけです。

それならば仕事の利益や損得に関係なく純粋に楽しめるような本、私の場合は例えば小説や料理本などになるでしょうか。

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ヒューリスティックとアルゴリズム

先日、何気なくBS放送されている放送大学のチャンネルを見ていたら、

錯覚の科学という講座で「ヒューリスティックと行動経済学」というテーマが放送されていたので観てみました。

ヒューリスティックというのは、人間が何かを判断する時に利用している思考のクセのようなものです。

人は自然界の動物とは違って、脳が発達した事で様々な状況を網羅的に常に合理的な判断を下していると思われがちですが、

意外と合理的ではなく、経験則や周囲の環境に左右されて不合理な意思決定をしてしまっている事も多いのだそうです。

例えば、スーパーでお目当ての食品が定額のものと、半額のものとが売られていれば、

安い方がお得だと合理的に判断して、半額の方を選ぶ人がいたとします。

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「ホメオパシー」について学ぶ

本日のテーマはホメオパシーです。

ホメオパシーとは「類似が類似を治す」という発想の下、

植物や動物、鉱物、あるいは健康人の組織や分泌物、病人の病理産物などを利用し、

その成分を分子がなくなるレベルまで希釈、振盪を繰り返したものを砂糖丸で固めたレメディと呼ばれる薬を使って、

様々なタイプの症状を改善させるという医療のことです。同種療法とも呼ばれます。

発想としては例えば発熱に対して解熱薬を用いるのではなく、逆に温めて自然治癒力を促進させるという漢方に近い発想です。

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ストレス熱について学ぶ

人間の身体にはストレスに対抗するためのストレス反応系が備わっています。

しかし何らかの原因でこのストレス反応系がうまく機能しない時に、自ら備えたこのシステムのために身体の不調をきたすことがあります。

機能しないと一口に言っても、過剰に働き過ぎて結果的に機能しないオーバーヒート状態と、

過剰に働き過ぎて疲弊してしまったバーンアウト状態と大きく二つに分けられます。

西洋医学はこれらを自律神経失調症と一括りで捉えますが、東洋医学はこれらの状態を気滞、気逆、気虚、気鬱などの表現で細かく分けて捉え、それぞれに対する対処法を経験的に導き出しています。

そんなストレス反応系にまつわるトラブルの中で、今回はストレス熱について学んでみたいと思います。

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隠された遺伝情報を引き出すケトン体

本日は、昨日の記事の続きということで、

ケトン体の転写制御因子としての役割について紹介したいと思います。

本日の話は少し難しく感じるかもしれませんが、非常に有意義な内容なので、

誤解を恐れずに私なりにできるだけかみ砕いて説明してみたいと思います。

まずは、それについて書かれた記事の引用文をご覧ください。

アンチ・エイジング医学 13ー1―日本抗加齢医学会雑誌 特集:画像からみたアンチエイジング
「ケトン体は脳を守る」
植木浩二郎(国立国際医療研究センター糖尿病研究センター)

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不必要にケトン体を増やさないためのシステム

「アンチ・エイジング医学」という医学雑誌で

「脳によいのはグルコース?ケトン体?」と題された誌上ディベートがあったので読んでみました。

このディベートではグルコース派の記事も、一概にケトン体がダメと言っているのではなく、

ケトン体の有用性も認めつつ、グルコースにもこんな大切な役割がありますよ、といった論調であり、

ケトン体が正当に評価されているまともなディベート内容であるように感じました。

一方で、ケトン体派の記事を書かれたのは、国立国際医療研究センター糖尿病研究センター長の植木浩二郎先生です。

アンチ・エイジング医学 13ー1―日本抗加齢医学会雑誌 特集:画像からみたアンチエイジング
「ケトン体は脳を守る」
植木浩二郎(国立国際医療研究センター糖尿病研究センター)

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肉を食べて調子悪い時の落とし穴

医師向けの情報誌「ドクターズマガジン」を何気なく読んでいたら、

「Dr.井村のクリニカルパール」というコーナーが目に入りました。

それは飯塚病院総合診療科部長の井村洋先生監修で、

日常診療で知っておくと役に立つ知識を漫画でわかりやすく紹介するというコーナーでした。

2017年2月号のコーナーで紹介されていたのは、

肉を食べると頭痛がひどくなる25歳女性」の症例でした。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

南鹿児島さくら病院では職員を随時募集中です。
詳しくはホームページhttp://www.nissyoukai.or.jp/
を御覧になって下さい。
見学申し込みもお気軽にどうぞ。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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