サイアミディン

正しく疑えるようになるために

食欲、性欲、睡眠欲などの生理的欲求が広く動物に認められますが、

脳の前頭連合野が発達したヒトならではの欲求として知識欲があります。

知識欲は「なぜ?」を追い求める力、自分の頭で考える人生を送るためには欠かせない原動力です。

しかしそもそも「なぜ?」という着想を持つためには、「疑う」という行為も大事になってきます。

疑うということをしなければ、「あぁそれはそういうものなんだ」と受け入れてその後の行動は知識欲へとつながらなくなっていくからです。

ここで読者の皆さんに質問です。皆さんはどういう時にものごとを疑いますか?

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がん細胞をやっつけない

がん細胞はアミノ酸や乳酸も代謝利用する。だから糖質制限だけではがんは兵糧攻めにできない」という意見がありますが、

だからといって現代がん医療の手術、抗がん剤、放射線治療と併用すべきだという主張には私は総論としてあまり賛同できません。

というのも、がん細胞はもともと正常細胞出身の細胞です。正常細胞もアミノ酸や乳酸をエネルギーとして利用できます。

だからがん細胞がアミノ酸や乳酸を利用できるのはある意味当たり前の話なのです。

そもそもがん細胞だけをやっつけようという発想が間違っていると私は思っています。

がん細胞だけをやっつける行為は、どこまで行っても正常細胞をもやっつける行為とつながるからです。

やっつけようとするのではなく、がん細胞にならなくても済む代謝環境を整えることが基本だと思っています。

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こじれた冷えに立ち向かう術

人間は恒温動物で常に体温を一定に保っています。

いわゆるホメオスターシス(恒常性維持)と呼ばれる機構に深く関わる温度産生システムのおかげです。

そのシステムが過剰適応を起こせば発熱、消耗疲弊となれば冷えという現象が起こります。

そしてシステムのシャットダウンが不可逆的に進行していけば、究極の冷え状態、即ち死に至る流れがあります。

ペットなどでも哺乳類の死に立ち会ったことがある人なら、死んだ後の動物は固く冷えきっているという事実を知っていると思います。

広く捉えれば冷えとは死に近づいている危険信号とも捉えることができるのではないでしょうか。

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漢方薬はアロパシーとホメオパシーの中間か

細胞機能の過剰適応に対する治療は、

火事に例えると冷水や消化器をかけたり、薪をくべるのを止めたりする行為になります。

具体的には前者は西洋薬や手術などの治療法で、後者は糖質制限や禁煙などの治療法です。

一方で細胞機能の消耗疲弊は、炎の灯火が消えかかっているような状態です。

この状況で薪をくべるのを止めたところで炎の勢いが戻るわけではありません。ここにやせ型の人が糖質制限だけでうまくいかない理由の共通構造を見ることができます。

ましてや消えそうな灯に水や消化器をかけたりするのは論外です。そんなバカなことは誰もしないだろうと思われるかもしれませんが、

重度のうつ病に対して抗うつ薬を処方する行為はまさにこの状況で、現代の一般的な精神医療ではこのような治療が普通にまかり通っているのが実情です。

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過剰適応か、消耗疲弊か

夏井先生の書籍、「炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】」で、

『つぎはぎだらけの脳と心(デイビッド・リンデン、インターシフト)』という本から引用された脳の進化を進めていく上で設定されている2つのルールが紹介されていました。

①古い部品や機能は絶対に取り外さないこと
②新しい部品や機能を付け加える際、その部品や機能は常に「オン」の状態を保ち、「オフ」スイッチはつけないこと


このルールを踏まえて、世の中にある全ての病気を眺めたとき、

怪我や生まれつきの病気を除いた後天的に発生する全ての病気のことを考えてみた時に、

全ての病気は細胞機能の過剰適応消耗疲弊の2種類に大きく分ける事ができるのではないかと私は考えます。

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快感が良いとは限らない

夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす 【最終解答編】」を読んでドーパミンの本質がより深く理解できました。

快感をもたらすことも多いドーパミン刺激を繰り返す事が時に身を滅ぼす結末へとつながるのは、その本質を理解すれば理解できることでした。

明治時代の軍隊で流行した脚気という病気は、

当時の軍医高木兼寛や農学者鈴木梅太郎らの尽力により今でいうビタミンB1の欠乏によるものであることが明らかにされました。

流行の原因が当時の軍隊基本食に採用された白米が、胚芽に含まれるビタミンB1が除かれていたことに起因していたことを思うと、

白米は美味しいという快感の代わりに、身体を不健康にしていたということになります。

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ビタミンB12が作られる場所

ビタミンB12がらみで色々調べていると、

次のような資料に突き当たりました。

LARRY G. SCHEVE
「ライフサイエンス基礎生化学」
駒野徹・中澤淳
中澤晶子・酒井裕
森田潤司 共訳


(p370-371より引用)

"ビタミンB12"または"シアノコバラミン"は微生物のみが合成できる

微生物が独自に作るのであるが、他の生物と共生した状態で生産することもしばしばある。

植物や動物自身はビタミンB12を作ることができない。これは発酵したチーズ、動物の臓器の肉(肝臓)、ハマグリ、カキ、エビ、ホタテ貝、タラなどの海産物に含まれる。

(引用、ここまで)

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複雑に発展されてきた苦味

苦いコーヒーに抗老化成分が含まれている可能性について言及しましたが、

なぜそんな大切な成分に忌避すべき苦味が仕込まれているのかということに関しては、

植物の立場に立てば、単純に「他の動物に奪われたくないから」だと言えるかもしれません。

そう考えれば「良薬口に苦し」という諺の感覚にも合います。

しかし一方でコーヒーには報酬系に働きかけやみつきにさせるカフェインが同時に含まれています。

この矛盾に関してコーヒーを研究する科学者はどのような見解を持っているのでしょうか。

今日はそれを考えるヒントとなる本から一節紹介したいと思います。

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苦味に隠された宝と罠

そう言えば、知り合いの先生から聞いたこんな話を思い出しました。

核酸代謝に関わる遺伝子の欠損で人よりも老化が早く進行してしまう早老症と呼ばれる難病があります。

ある種の早老症の患者会では、その病気にかかったこども達がほぼ例外なくブラックコーヒーを美味しそうにガブガブ飲むという光景が見られたそうです。

普通、こどもで苦いコーヒーの味を好んで飲むという子はそうはいませんので何故かはわかりませんでしたが象徴的な話でした。

しかし一方で大人になるにつれてコーヒーを砂糖、ミルクなしで楽しんで飲める人の割合は着実に増えていると思います。

先日東洋医学の五味について紹介しましたが、苦味には余分なものを排出させるという作用が書かれていました。

コーヒーの苦みに老化を防ぐ何らかの作用があるということなのでしょうか。

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本当の幸せはどこにある

年齢を重ねていくにつれ物質的な欲には執着がなくなるという話を聞いたことがあります。

若い頃にしてみれば、その先の人生がずっと続いていくような感覚がありますので、

大金持ちになって美味しいものを食べて、高級外車を乗り回し、好きな物はなんだってお金で手に入る方が幸せに違いないと思いやすいと思います。

しかし私は糖質制限を通じて様々な学びを深めていく中で、

本当の幸せというのはそういう所にあるものではないという事を感じるようになってきました。

そういう幸せは言わば対症療法なんだと思います。

いつまで経っても物欲にはキリがありません。キリがないからいつまで経っても本当の幸せには届きません。

本当の幸せはもっと身近な所にあるような気がするのです。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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