サイアミディン

ストレスをマネジメントできずに起こってくること

ストレス学説を最初に唱えたハンス・セリエ(1907-1982)という生理学者がいます。

彼はストレスの元であるストレッサーに曝された際に身体がその有害性に適応しようとする一連の生化学的反応のことを「汎適応症候群」と名付けました。

そしてセリエ博士は、汎適応症候群には3つの段階がある事を示しました。

汎適応症候群
(※図はこちらのサイトより引用させて頂きました。)

各段階の名称は (1) 警告反応期,(2) 抵抗期,(3) 疲憊 (ひはい) 期、となっています。

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コレステロールとストレスの関係

ブログ読者の方より匿名で御質問を頂きました。

コレステロールの上昇とストレスって関係あるんですか?

というものですが、これについてはストレス学の書籍などを読んでみても直接言及しているものは私の知る限りありません。

しかしこんな時もあきらめずに自分の知っている知識と経験を元に、自分の頭で考えてみたいと思います。

結論から言えば「正常な身体機能を有する状況ではストレスに伴いコレステロールは上昇する」と私は考えます。

ただしそれは悪いことではなく、Low T3症候群と同様、身体の適応反応だと私は考えています。

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身体を守る精巧なシステム

ブログ読者のきよすクリニックの先生からLow T3症候群を考える上で有益なコメントを頂きました。

(以下、コメントより引用)

甲状腺ホルモン関連疾患の場合、
視床下部、下垂体、甲状腺、T4→T3変換、標的臓器に異常がないかどうか、および視床下部~標的臓器までの情報伝達系に異常がないかどうかを考えるとわかりやすいです。

低T3症候群において、仮にT4からT3への変換が障害されているとすれば、T4高値、TSH高値となるはずですが、実際にはTSHとT4は高値ではありません

(引用、ここまで)


代謝を高回転にする甲状腺ホルモンが分泌され効果を示すまでには、

様々な段階がある事を知るのとともに精巧に構築されたフィードバック機構を理解する事が重要だという御指摘だと思います。

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病気を味方として捉える

「糖質制限でがんを兵糧攻めにする」という解釈を聞くことがありますが、

その考え方は、西洋医学的治療の延長線上にあるように私には思えます。

すなわち、がんを「やっつけるべき憎き敵」と捉える発想です。そう思うから手術で取ろうとしたり、抗癌剤で叩こうとしたり、放射線を当てて死滅させようとするアクションにつながるのです。

実際、糖質制限でがんを兵糧攻めにするのは無理です。糖質をゼロにしていても、糖新生で最低限の糖は供給されますし、アミノ酸をエネルギー源にする事もできるからです。

だから糖質制限でがんを兵糧攻めにしようと思えば、兵糧攻めにできない状況をストレスに感じてしまいます。

そもそもがんを兵糧攻めにする必要などないと私は考えています。

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多様となったストレスにどう立ち向かうか

以前、パーキンソン病はストレスマネジメント不足病だという私見を述べました。

この私見がもしも正しいとすれば、ストレスマネジメントが上手くできていればパーキンソン病にはならないという対偶は成立するのでしょうか?

一方で、「喫煙者にはパーキンソン病が少ない」という逆相関がある事もよく知られています。

これについても私は以前の記事で、喫煙できるほど酸化ストレス処理能の高い人間はパーキンソン病に関わる酸化ストレスをも処理してパーキンソン病にならなくて済むのではないかという見解を述べました。

さらにBOOCS理論を踏まえて考えると、喫煙を心の底から楽しんでいる人は、

たとえ喫煙自体が大きな酸化ストレス源であったとしても、快によって発動される自然治癒力(自己調整力)の方が上回り、

喫煙の悪影響を帳消しにすることができる可能性があるのかもしれません。

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Low T3症候群熟考

本日は糖質制限界隈で時折問題になるLow T3症候群について考えてみたいと思います。

LowT3症候群(低T3症候群)のT3というのは、甲状腺ホルモンの一種です。

甲状腺ホルモンというのは一言で言えば、全身の代謝を高回転させる方向に働くホルモンです。

甲状腺を含む内分泌系のシステムは全体的に複雑な話が多くて、理解するのが難しい印象を私は持っています。

一方で成書でLow T3症候群について調べてみると、実はたいしたボリュームが割かれていない事が大半です。

なぜならば、後述する理由でLow T3症候群は甲状腺ホルモンが下がる状態でありながら、真の甲状腺機能低下症だとは捉えられていないからです。

糖質制限関連で言えば、摂取エネルギー不足だとこのLow T3症候群になる、という事が言われていると思いますが、

今回はもう少し踏み込んでこの病態の理解に努めたいと思います。

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リベンジ勉強

昨年の同じ時期、大雪のために参加できなかった

日本糖質制限医療推進協会主催の医療従事者向けセミナーが今年も大阪で開かれるということで、

今回こそはと、改めて参加する事に致しました。

糖質制限を語る会 in 鹿児島の翌日ですが、向学のために頑張って参加しようと思います。

最近は糖質選択なる考え方も知るようになり、議論を深める必要性も出てきました。

また昨年4月から自院で緩やかな糖質制限食レベルで入院患者を診る経験も積み重ねてきました。

ここで一度知識の整理を行っておきたいと思います。

参加予定の読者の皆様、何卒宜しくお願い申し上げます。


たがしゅう

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他者貢献と自己犠牲

何か新しいことを始めようという時に、

ワクワクを感じる人と、負担に感じる人と大きく二手に分かれるように思います。

おそらくはその割合は「2:8」となのではないかと思っていますが、

多くの人は、これ以上新しい仕事を増やして欲しくなくて、今まで通りの仕事をしていた方が楽だと感じることでしょう。

しかし2割の人は新しい風を吹き込むことで、現場をさらに良い状況に変えることに喜びを感じる人達です。

8割の人も2割の人の改革が成功すれば、一緒にやってよかったと思ってくれるはずだと思うのですが、

その領域に持っていくために2割の力だけでは不足な事も多いため、8割の協力は不可欠になります

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人は見たいものしか見ない

先日紹介した「月刊糖尿病DIABETES」という雑誌に、

「糖質制限食の限界とSGLT2阻害薬の可能性」と題した記事が書かれていました。

雑誌全体の特集が「今、明かされたSGLT2阻害薬の多面的作用と適正使用」というタイトルですから、

全般的にSGLT2阻害薬の良さをアピールする内容の記事が多い構成となっているのですが、

糖質制限食に対して否定的な見解を述べているようです。

糖質制限食を良しとしてSGLT2阻害薬は極力避けるべきとする私の見解とは真逆のようですので、

本日はその詳細について紹介し、検討してみたいと思います。

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思考の樹は自分にしか育てられない

最近、私は思考の樹を育てる重要性を説いています。

思考の樹とは、自分が得た様々な情報を頭の中で内省し整理することで得られる自分の中に出来た考え方の軸の事を意味しています。

残念ながらこの思考の樹を得るための方法は、自分の思考を丁寧に積み重ねていくより他にないと私は思っています。

たとえ他人に思考の樹を植え付けてもらったとしても、自分の中で内省することなくそれを受け入れてしまった場合、

気温や土壌など環境が異なる樹木の植林が別の土地へなかなか根付かないのと同様に、

ひとたび突風が吹き荒れたらたちどころに吹き飛んでしまうことでしょう。

しかし自分の頭で考えて育てた思考の樹は多少の嵐が吹きすさんだ所でビクともしません。

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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院に勤務しています(下段にリンクあり)。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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