たがしゅうブログ

糖質制限推進派の神経内科医が日常感じた出来事を書き連ねていきます.

サプリで病気の原因から目をそらさない

サプリメントを使うか否かと問われれば、私は使う医者です。

しかしサプリメントはあくまでも対症療法の位置づけで、あくまでも根治を目指す医者です。

私が好んで用いる漢方薬もサプリメントと同じ位置付けで、もっと言えば西洋薬も同じベクトルを持つ治療手段と思います。

すなわち、根本的な問題を解決しないまま、当座の問題を何とかやりくりしようとするのがこれらの治療法の本質だということです。

ほとんど全ての病気の原因は、せんじ詰めれば自身の生活習慣と密接な関連があると私は考えています。

薬やサプリメントに頼るというのは、その自分の中に潜む病気の根本的な部分から目を背けるという事でもあると思っています。
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[ 2017/07/31 00:00 ] ふと思った事 | TB(0) | CM(0)

母乳に鉄分が少ない理由

母乳は生まれたばかりの子を育てるに当たって最適な栄養源です。

糖質は乳糖、オリゴ糖を中心に構成されて控えめ、タンパク質、脂質も豊富にあり、ミネラル、ビタミンのバランスも優れた完全栄養です。

ところが、完全なはずの母乳に含まれる成分の中で少ないと言われているものが、鉄とビタミンKです。ビタミンKが母乳に少ない理由については以前私なりに考察を加えてみました。

一方で、今回読ませて頂いた藤川先生の本で鉄が数あるミネラルの中でも特に重要な役割を持つという事を学ぶことができました。

それなのに完全栄養であるはずの母乳に鉄分が少ないのは合理的ではないような気がします。

本日はなぜ母乳に鉄分が少ないのかについて私なりに考えてみました。
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[ 2017/07/30 00:00 ] 素朴な疑問 | TB(0) | CM(12)

ストレスマネジメントが鉄欠乏に重要な理由

藤川徳美先生の本を読んでいて、もう一つ感じた違和感があります。

本の中には血液検査でフェリチン低値を指摘され、糖質制限+鉄剤/鉄サプリ+αの治療を行うことで、

劇的な改善を遂げた精神疾患の患者さんの症例が実に多く紹介されていますが、

20代女性、パニック発作、フェリチン4未満、糖質制限+鉄剤で改善
40代女性、パニック障害、フェリチン4未満、糖質制限+鉄剤で改善
30代女性、パニック障害、フェリチン4以下、糖質制限+鉄剤で改善・・・・


このように紹介される事例がことごとく、フェリチン1桁台の重度鉄不足の方ばかりなのです。
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「鉄欠乏症」=「鉄不足」+「鉄利用障害」

そもそもなぜ鉄は不足するのでしょうか。

鉄は生物の生命維持にとって非常に重要な物質です。

鉄が機能しなければミトコンドリアでのエネルギー産生、ストレスに関与するドーパミンやセロトニンの合成などを中心に重要システムに支障をきたします。

そんな鉄が不足するのは、普通に考えれば鉄分の摂取が少ない時という事になりそうですが、

よく考えてみて下さい。鉄はFeという原子です。原子とはそれ以上分解されない存在です。

イオン化する事はあっても、代謝で使われたからといってバラバラに分解されるわけではありません。

これがブドウ糖(C6H12O6)なら代謝を受けて、最終的に水(H2O)と二酸化炭素(CO2)へと姿形を変えますが、それとは違ってFeは使われた後もFeの形のままで消え去らずに体内に存在します。

そうすると鉄は代謝で使用された後、生体内でどのような運命をたどるのでしょうか。
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[ 2017/07/28 00:00 ] 素朴な疑問 | TB(0) | CM(4)

鉄不足の重要性を知らしめる

広島県の精神科医、藤川徳美先生が書かれた本、

「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」を拝読しました。



うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書) 新書 – 2017/7/19
藤川 徳美 (著)


いろいろ考えさせられる良書だったと思います。
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[ 2017/07/27 00:00 ] おすすめ本 | TB(0) | CM(9)
プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
ツイッター:https://mobile.twitter.com/tagashuu600

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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