たがしゅうブログ

糖質制限推進派の神経内科医が日常感じた出来事を書き連ねていきます.

二酸化炭素とは何者か

糖質制限はよくないとする人達の主張その4は「糖質制限によって細胞内低酸素になりやすい」です。

糖質制限でうまく行っている人にとっては、にわかに信じられないような話ですが、くだんの講演会ではこのような主張もありました。

その理由を説明するキーワードとして「呼吸商」と「ボーア効果」というのが挙げられていました。

「呼吸商」というのは、私達の身体がエネルギーを使用する際に放出した二酸化炭素の量を、消費した酸素の量で割って導いた比のことをいいます。

例えば、糖質の代表格であるグルコースが酸素を用いてエネルギーに変換される際には次のような化学反応が起こります。
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正しい解釈へ導く事実重視型思考

糖質制限でうまくいかない人がいるという事実から、

糖質制限はよくないと考える人達が中心となって開催された件の講演会において、

招かれた私が何を話したかということについてもお話ししておきたいと思います。

私は私自身が物事を考える時に誤った方向へ進まないようにするために普段から心がけていることについてお話をしました。

それは一言で言えば、「事実重視型思考」というものです。

今ここに、健康長寿を成し遂げている100歳の女性がいるとします。
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インスリン抵抗性熟考

次のテーマに移る前に、インスリン抵抗性についてさらに掘り下げて考えてみます。

「糖質摂取後の血糖値の上昇=インスリン抵抗性」ではない、という私の見解を述べましたが、

一方でインスリン抵抗性が原因で糖質摂取後に著しい血糖上昇をきたすという「こともある」でしょう。

そんなインスリン抵抗性というものは、はたしてどのようにして作られるものなのでしょうか。

インスリン抵抗性とは、文字通り「インスリンが効きにくくなる」という事を意味します。

インスリンが効きにくくなることによって、ブドウ糖が適切に細胞内に取り込まれなくなった結果、血管内にブドウ糖があふれ、血糖値が上昇すると、こういう理屈だと思います。そんな事がなぜ起こるのでしょうか。
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[ 2018/09/28 00:00 ] 素朴な疑問 | TB(0) | CM(2)

過剰ストレス反応と重度糖質依存

糖質制限はよくないとする人達の主張その3は「やせ型非筋肉質の人が糖質制限を実践すると、コレステロールが急上昇してLow T3症候群を呈し、めまい、脱力、倦怠感などの症状をきたす」です。

講演会では糖質制限実践後より総コレステロール値が上昇していき、3年近くの経過で800程までに至り、

また甲状腺ホルモン関係の項目でTSH、fT4は正常だけれど、fT3のみが低値を示すLow T3症候群を示したため、

とある糖質制限指導者に相談したところカロリー不足だという指摘を受けたので、

肉を800gほど食べるようにしたけれども、数値は改善しないばかりか、めまい、脱力、倦怠感が生じるようになってきたため、

糖質制限を解除するよう指導したところ、体調が改善し、総コレステロール値もLow T3症候群もあっという間に良くなったという症例が紹介されていました。

そしてこの症例、やはりBMI17代のやせ型を呈している方でした。肉800gを食べていたにも関わらず、です。
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脂質代謝を使わせなくするもの

糖質制限はよくないとする人達の主張その2は「リブレでみると夜間低血糖を呈することがある」です。

フリースタイルリブレ、通称「リブレ」という間質液のブドウ糖を24時間持続的に測定し続けることができる機器が普及してきたおかげで、

糖質制限実践者における血糖値の変動具合がかなり細かい所までわかるようになりました。

とりわけ従来の血糖測定器では把握不可能であった睡眠中の血糖値を推定できるようになったことは医療機器業界における大きな進歩ではなかったかと思います。

ただし今「推定」と表現したようにこのリブレ、あくまでも血糖値そのものではなく血糖値の「推定値」です。
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プロフィール

たがしゅう

Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
漢方好きの神経内科医です。
南鹿児島さくら病院にいます。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
ツイッター:https://mobile.twitter.com/tagashuu600

※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。

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