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見えても見えなくても心と体の問題をともに診る

category - 素朴な疑問
2019/ 06/ 09
                 
生活習慣病の代表格である高血圧症は

原因のわからない一次性高血圧症(原発性高血圧症)が9割、原因がはっきりしている二次性高血圧症が1割だと言われています。

私は以前、一次性高血圧症がこじれた結果、二次性高血圧症となるという仮説を披露しました。

その根拠は過去記事をご覧頂くとして、この話をさらに深掘りすると、こういう構図が見えてきます。

正常→一次性高血圧症(可逆的)→二次性高血圧症(不可逆的)

あるいは可逆的は「機能的」、不可逆的は「器質的」と言い換えられると思います。
            

一般的に二次性高血圧症は一次性高血圧症よりも重症です。著しい血圧高値にさらされます。

その事実も上記の流れがもし正しいとすれば非常にしっくり来るのではないかと思います。

二次性高血圧症は一次性高血圧症の重症型でかつ不可逆的な変化をきたしているがために薬物治療に抵抗性を示し著しい血圧高値にさらされるという構図です。

もっと言えば、正常血圧が一次性高血圧症に発展する原因はわからないと言われていますが、

私は高インスリン血症とストレスが主因だと思います。

さらに一言でまとめれば、「強制的(無意識的)交感神経刺激」が原因だと思います。

インスリンが何度も強制分泌させられるような食事は自律神経のアクセル役である交感神経を頻回に刺激して結果的に高血圧をもたらします。

またストレスも交感神経を強制刺激するトリガーです。無意識にストレスを抱え込みそれを放置してしまっている人も結果的に高血圧となるでしょう。

だからインスリン分泌を最小限で済むようにさせる糖質制限はそのまま高血圧の治療につながるし、

糖質制限で血圧が下がらない人へはそれに加えてストレスマネジメントを行うことを私は強く勧めているわけです。

このように今、高血圧を例に挙げましたが、

食事と心の在り方の不具合に由来する見えない異常が見える異常へと発展し、ひいては不可逆的となっていく構造は他の病気にも当てはまるように思います。

例えばこんな流れも考えられます。

正常脳機能→うつ病(可逆的)→認知症(不可逆的)

うつ病と認知症との関係はこれもまた以前に私なりに考察したことがありますが、

その時にも両者の関連性は感じていましたが、上記の流れで捉えると理解がしやすいように思います。

そして糖質摂取は一時的にセロトニンをブーストするので元気になるけれども、

そのような付け焼き刃的カンフルを何度も繰り返していれば次第に元気を出すシステムが消耗疲弊し、

もはや糖質を燃料に入れても元気は出ない、即ちうつ病のような状態へと発展する流れが見えてきます。

逆に言えば糖質制限ではそんな付け焼き刃的なカンフルに頼らずに、

抑うつを防ぐとされるセロトニンをタンパク質という材料面から補充したり、

いざという時に働くストレスホルモンの筆頭であるコルチゾールを脂質という材料面から支えたり、

抑うつにならないよう土台のところで支えてくれるために糖質制限でうつ病はよくなるのだと思います。

勿論うつ病にストレスマネジメントが有効であることは言うまでもないでしょう。

しかし食事の改善もストレス対処への見直しもいずれもが見直されないまま、例えば薬物療法が延々と続けられるような治療を受けていると、

自分で治る力は徐々に衰えて、ひいては元気を出すシステムは不可逆的に機能停止してしまい、

その結果が認知症につながっているのではないかと思うのです。

実はこの流れは他の病気にも結構当てはまると思っているのですが、

まだ可逆性のある一次性高血圧症やうつ病といった病態は、

根治療法が提案されにくい、もしくは病気が見えにくいが故に精神的な問題として片付けられやすいという傾向があるように思います。

高血圧症については血圧という数値で可視化されているからまだ病気として認識されやすいですが、

これが例えば頭痛とかめまいといった客観的に評価しにくい症状として表面化しているとすればどうでしょうか。

CTとか耳鼻科の検査で異常が検出されなければ精神的なものだと判定されやすいのではないでしょうか。

検査には検出できる限界があり、実際には異常があっても見過ごされることがあるにも関わらず。

そしてもし頭痛にしてもめまいにしても食事とストレスが根本的に関わっているとすればどうでしょうか。

頭痛とめまいに食事とストレスが関わっていると私が考える根拠については長くなるのでここでは割愛しますが、

病気が検査で認識されないことによって、本当は食事とストレス、即ち身体と精神に実際的な問題があるにも関わらず、

精神的な所にしか医療者の目線が行かなくなる偏りがあるように私は感じています。

逆に言えば高血圧症のように検査で異常が可視化されることによって医療者の意識は目に見える異常を正常化させることへと向かい、

よもや高血圧症の患者にストレスマネジメントを行おうという発想が生まれない構造となってしまっているようにも思えるのです。


結局、慢性病と呼ばれる病気のほとんどには食事とストレスの問題が密接に関わっていると私は考えています。

上記の流れを踏まえると、異常が見えないうちはまだ可逆的で治せる見込みがありますが、

異常が腫瘍化など目に見える形にまで発展したら手術などの手段で強制的に機能停止させないと秩序が保てなくなってしまいますし、

萎縮という形で目に見えるようになれば、これもまた手の施しようがなくなります。

だから目に見えようが見えまいが、いやむしろ目に見えない段階でこそ積極的に、

身体面での食事療法として糖質制限、精神面での精神療法としてストレスマネジメント、

この心と体を同時に診るスタンスで治療に当たらなければ病気の根治は難しいと私は考えるわけです。


たがしゅう

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